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不動産業者に「正直者」はいますか?

以前も書いたことがあるが、ここ一年ほど、家を探している。新築ではなく、中古の家である。うちは奥さんが住宅情報サイトを毎日チェックし、いいものがあれば不動産屋に連絡し、ふたりで内覧に行く、の繰り返し。このあたりの流れは賃貸と基本的に変わらない。違いは価格が桁違いに大きい、というだけだ。

完全な私見ではあるのだが、いまのところ不動産業界の人にあまり良い印象を抱いていない(不動産業の人が読んでいたらゴメンナサイ)。申し訳ないのだが、いままで個人的に関わってきた不動産業者の人は、レベル的には相当低いか、うさんくさいと言わざるを得なかった。

ビシッとスーツを着こなしてはいるものの詐欺師的な人か、かなり太った不潔な中年、どちらかのパターンに属している。まあ正直、担当者レベルでは満足のいく対応が得られなかったにしても、目的の物件を手に入れられたらそれでいいので、まあそれでもいいか、とは思っている。

家の購入という大きな買い物をするにあたっては、基本的には心理戦というか、駆け引きバトルなんだな、とつくづく実感した。

不動産購入の本や動画などをみると、「値引き交渉する」というのはわりと一般的に行われることのようだが、自分たちでやってみると、この値引き行為が思っていた以上にうまくいかない。というか、値引きさせてくれないのだ。

はじめは、自分たちの担当が無能なのかと考えていた。が、よく考えてみると、それもあるかもしれないが、「掲載がはじまったものにすぐに連絡をした」というこちらの行動も影響しているかもしれない。

うちは奥さんが一日に必ず2回サイトをチェックし、興味を引くものがあれば即連絡、というやり方をとっているので、相手からすれば「いきなり釣れた!」となるのかもしれない。

たしかに、こちらもいろんな物件を長期にわたってチェックしていくなかで目が肥えているので、その感覚に照らした「お買い得物件」は、本当にお買い得なのだろう。そんなに早く問い合わせがくるのだから、値引きが効かないのは当然かもしれない。

今回の物件は、申し込みをした順でいくと自分たちが「一番手」らしいのだが、どうも「二番手」がいるらしい。しかも、二番手は値引き交渉もせず、満額で買おうとしている、ということのようだ。

正直、本当に二番手がいるのかな……と疑っているのだが、そう思ってしまうのも、そもそも担当との信頼関係がまだ構築できていないからかも。しかし前述の通り、それなりにお買い得物件で、掲載してすぐに連絡をしたのだから、いたとしてもおかしくはない。

どうも1階のトイレと床暖房が壊れているらしく、それなのに値引きなしなのはどうなの? というのがこちらの主張。ほかにもいろいろ瑕疵があるかもしれないので、検査をお願いしているところ。その結果次第で値段と照らしあわせ、どうしようかというのを考えている。

ついている担当がなんか適当な人で、「壁紙のクロス張替えは大家持ちでやってくれる」と最初は言っていたのにそれがなくなったり、「トイレは住人が使っていないので壊れているかはわからない」と言われたり。なんだそりゃ、という感じ。

担当の社内の力関係とか、そういうのも影響してるんだろうか、と勘繰りたくなる。

見たり読んだりしたことはないが、ドラマにもなっている「正直不動産」という作品がある。呪いによって「正直なこと」しか話せなくなった不動産屋が主人公らしい。

正直者ではやっていけない業界なのだろうか。大きい金額の商品を扱っているのにBtoCの商売で、だいたいの顧客は一回買ったらそれで終わりなのでお得意様になることもなく、構造的には「騙してでも売る」のインセンティブが働きやすいので、そういう人がはびこりやすいのかも。英会話教材みたいなもので。

まあ、焦って価値の低い物件を高値でつかむことのないように注意しつつ、今後もやっていきたい。業界の慣習とかいろいろあるかもしれないが、必要以上に踏襲することなく、ビジネスの感覚でこれまで培ってきた交渉などを生かしつつ、頑張っていきたい。

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