勝ちのイメージ

どこまで落ちて行ってしまうのかと心配をしましたが、連敗はなんとか3で止まってくれました。
マウンド上に則本が姿を現したのは5/1以来。彼の力強いピッチングを見て安堵したものです……

この連敗は、先発に転向したばかりの内にとって、貴重な経験になったのではないでしょうか。8回まで立ったことは、采配判断をふくめ誰も悪くない。ただ結果として、内が渡りきれなかった。彼の成長曲線が予想以上であるがゆえに見えた壁であり、何としてもこれを飛び越え、投手として球界に名乗りを上げてほしいところです。
素人目ながら山本由伸のようにシュートを使うようになれば、もっと思ったとおりのピッチングができるようになるのではなどと思っています。

連休期間中だったこともありますが、この三連敗はずいぶん長く感じましたね。ロースコアでこちら側の攻撃が思うように機能しない状況のくり返しが、ことさらそのように感じさせたのかも知れません。

そして迎えた5/8秋田こまちスタジアム。
中嶋監督自身の出身地であり、なんといっても吉田がいますから、ほぼほぼビジタームードになるのかなと予想していましたら、案外とそうでもなかったのかなと。
先発は藤井対宮城。
終わってみれば、勝ち。不思議なものだなと。
藤井は防御率3.38(投球回24)ながらこれで4勝1敗。
かたや宮城は、防御率1.49(投球回42 1/3)で2勝4敗。
あらためてデータには表れない先発の役割と、ペナントレースにおける重要性を考えさせられる試合となりました。

そこで掲題『勝ちのイメージ』についてです。
考えてみれば当たり前のことだなと。野球は彼我18人の選手がフィールドを行き来して一つのボールが巡る。選手一人ひとりの視点とマインドセットも試合展開につれ移ろうはずで「行ける行ける」と思っている人もあれば「アカンかもしれん……」と思っている人もある。全体として見れば、その比率は常に揺らぐ。それらを外側から強制的に拘束しようとしても、なかなかそうはならない。そうこうしてもがいてるうち、9回は流れてゲームセットとなる。
思えば名将と呼ばれた方々は、その準備と管理に、用意周到、繊細緻密な労力をあの手この手で割いていたような気もします。

浅村が打てばチームが勢い乗る、島内がポイントゲッターになれば逆転できる……は、もちろんそうなのですけれど、それは過去に築かれたイメージであって、相手チームだって対策をしてきますから、いつまでもその通りにはならない。
じゃあ、『2024イーグルスの勝ちのイメージ』は、どれくらいのパターンがあって、首脳陣と選手のあいだで共有されていますか?ということだと思います。

相手チーム先発との組み合わせにより、大味になることもあれば僅差ともなりうる。ケースバイケースで戦術を手駒のように尽くさなければならない。そして選手には、その一連の中で自分の持ち味をどう発揮してゆくか?という問いが、はじめてやってくる。
走りながら考えるというのも大変なことですが、ペナントレースの雰囲気に飲まれることなく、今年の課題であるコミュニケーションをよくとりながら『勝ちのイメージ』を共有して欲しいですね。


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