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【鬼畜運ゲ】ドラゴンクエストタクトはタクティクスゲームである。

今日はソシャゲ(アプリ)の話について少し書こうと思っている。そもそもソシャゲという言葉がゲームアプリを指す言葉になりつつあることに少し違和感を覚えているがまぁそんなことはどうでもいい。

ドラゴンクエストタクトの話をしよう。
ドラゴンクエストということで皆さんの脳内には「序曲」を流して頂いて欲しい。前置きからしなければならない。

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ドラゴンクエストタクトとは

『ドラゴンクエストタクト』 (DRAGON QUEST TACT)は、スクウェア・エニックスより配信されているスマートフォン向けゲームアプリ。2020年7月16日サービス開始。基本プレイ無料(アイテム課金制)。ジャンルは「タクティカルRPG」で、ドラゴンクエストシリーズでは初のシミュレーションRPGとなる。略称は『DQタクト』、『DQT』(wikiより抜粋)

タクティカルRPGということでフィールドはマス目のようになっている。無論に障害物(踏み込むことが出来ない)があったり、キャラごとに移動力やステータスが異なるはもちろん、技によって射程や威力が異なるため、戦略性が存在する。他にも要素はいっぱいあり、初期配置や相手の体制、ステータス調整(育成)など枚挙に暇がないほどだ。
「とても楽しそう」なゲームなのである。

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もちろん、ソシャゲということで「強キャラ」や「弱キャラ」という部分も存在する。当たり前に高レアリティのキャラクターの方が基本的に強く設定されているし、看板ともいえる「まおう」や「英雄」は全体でもかなり強めな方に設定されていることが多い。例えば11/27に実装されたデスピサロはこれまでの呪文安定説をぶっ壊すマホカンタ搭載キャラだ。凸を重ねる(ガチャで引き当てる)ことで移動力も上昇する。

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加えて11/23にはPvP(と言っていいのかは怪しい)システムである闘技場も実装され、こういった強キャラが高難度クエスト以外でも活躍する場面が出てきた。しかしながら、それぞれのキャラクターにはそれぞれの弱点があり構成や戦略などで十分に打開可能だ。(無論、不可能ではないというだけであってそうそう簡単には打開出来ないし、そもそもこのアプリにおける高難度クエストが大抵に理不尽である)

しかし、このゲームにおいてはどちらかというと戦略や構成は大前提として「運」の要素の方が極めて重要だ。いや「重要」という言葉では足りないかもしれない。全てにおいて「運」が勝敗の鍵を握っているレベルなのだ。この部分がある都合、私もリリース初日からプレイしているが「タクティクス()??」となる部分が凄く大きい。このゲームの最適解(戦略)には常に運の要素が絡んでくる。なのでこのゲームはタクティカルRPGの皮を被った異常なまでの「運ゲー」だ(理由については確りと書いていく)。

…というのが前置きになる。
(このへんで脳内の「序曲」は止めてもらってOKです)

ドラゴンクエストタクトは鬼畜な「運ゲー」である。

このゲームに限った話ではないが、ソシャゲと「運」というものは切っても切り離せない関係性にある。そこに「ガチャ」が存在するからだ。
キャラクターのレアリティ(排出率)がある都合、引きたいキャラが存在する都合でそこで先ず「運ゲー」が始まってしまう。それはどのソシャゲにおいても言えることであるし、ソシャゲのビジネスモデルの根幹でもあると言える。最高レアリティの排出率はゲームによって差はあるが、問題はそこではない。結局のところ、「最高レアリティにおける〇〇」を引ける確率の方が重要なのである。いわゆる「ハズレア」を引いたところでどうしようもない。我々は「限定」や「ピックアップ」の時に何とかその確率の壁を突破して、引かねばならないのだ。

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このアプリは7月のリリース以降、10を超えるピックアップガチャをリリースしてきた。しかしこの「ピックアップ」というのが厄介なもので実質は「限定ガチャ」なのである。今まで開催されてきたピックアップガチャに出てきたキャラクターは誰一人として恒常落ちしていないのである。「今後、恒常落ちするのか?」と期待させられるケースは過去に一度だけあった。それがこの「1000万DL記念キャンペーン」の「ピックアップキャラも含めたS確定ガチャ」だ。これについては全てのキャラの確率が同値に設定されていた。もちろんクイーンスライムが恒常落ちすることはなかった。

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正直なところ毎度毎度に「ピックアップ」と言いながら、限定キャラガチャでしかないし、他ゲームで見るような「ピックアップ(過去実装済キャラから〇〇の抽選確率UP)」のガチャはこのゲームにおいて一度たりとも実施されたことはない。「ピックアップあり」の限定ガチャなのだ。
ピックアップガチャ(嘘ではない)であり、限定キャラガチャだ。

こういう表記は果たして問題ないのか、法的な知識が私にはないので分からない。「一応、嘘は言っていない」ことにはなるのだが、微妙にストレスを感じる記載だろう。そういういった意味においてはドラクエウォークの表記はまだ分かりやすい。「ピックアップ!」ではなく「ピックアップあり」なのだ。なんというか、少し奥ゆかしさすら感じられる。確率面でも(まぁさほど高くないだろうな)と感じるような表記だ。

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さて、ここから確率の話になる。つまり、ドラゴンクエストタクトの場合は「3%」の壁ではなく、「0.7%」の壁を越えなければならないのだ。

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大体の計算でピックアップ確率は23%~程度になる。3%の壁を突破したところで半分以上はハズレを引くのである。必死に天井をめがけて回したとしても、ドラクエウォークのように「ピックアップ確定」も存在しない。S確定は存在するものの、ピックアップ確定ではないのだ。およそ7割でハズレを引く。ちなみに道中までの100連について、こちらのガチャ計算機で計算したところによればこうなる。

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このゲームは「毎月にピックアップありの限定キャラガチャがリリースされる」のである。そしてこれは我々が戦う「最初の運ゲー」でしかない。むしろガチャは資産力があればどうにか出来る部分もある。

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理論上は10万円ほどぶち込めば「ほぼ引ける」。
100連目のS確定もある都合、400連するまでには引けるはずだ。

ドラゴンクエストタクトは「タクティクスRPG」ではなく「拝金主義の鬼畜な運ゲー」

しかし、こんなガチャの話はこのドラクエタクトが「酷い」というだけであって、どのソシャゲにおいても似たような話だ。他所では「ピックアップ確定の天井がある」とか「そもそものピックアップ率の高さがある」という声も実際にプレイヤーからの不満でよく挙げられているものの、このアプリは「タクティカルRPG」を名乗っているのだ。戦力が不足していようと戦略などでカバー出来る部分が(ない訳ではないという程度に)ある。
しかし、「運」がここでも重要になってくる。

まずキャラクターの育成。キャラクターレベルの他に「とくぎレベル」というものが存在するのだが…「確率」なのである。天井は存在しているものの、最大レベルになってくると成功確率は1個消費につき1%。ちなみに下の蓄積値は大体成功確率の半分程度くらいしかゲージ換算されない。

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そしてこの強化アイテムのドロップ数にも運が関わってくる。
多い時は5個、少ない時は1個というような感じだ。運がない場合はそれぞれ(強化もクエスト)の試行回数を要求される。
「武器」や「防具」に関してもドロップ数はランダムになっている上に、「錬金効果」も運になっている。もちろん錬金するためにはゴールドも必要になる上に、毎回毎回に3枠スロット分を抽選するため理想の武器を作るのは至難の業である。

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そもそも、このゲームは異常なまでに金とスタミナ周りが渋い上に、イベントリリースの時期が狂っているのでかなり厳しい。一応の救済策のように「スタミナ草(50回復)」やジェム消費での(80回復)などで周回する手段はあるが結局の所、【焼け石に水】である。


そもそも戦闘準備の時点でも運ゲーであるのに、戦闘面においてもゴリゴリに「運」の要素が関わってくるからだ。

このゲームでは高難度クエストになると相手はチートレベルの高ステータスに加えて全ての状態異常耐性を備えている。毒・眠り・混乱なども通らない高火力が尋常ではないタフさで襲いかかってくる。

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これは基本的に無課金勢(≒引き弱微課金勢)で攻略するのは殆ど無理なレベルになってくる。勿論、これをCランクやBランク等のキャラクターで攻略するガチ勢もいるにはいるが基本的に「運」に大きく左右される。

例えば、「毒」である。
バブルキングやヘルクラッシャーのリーダースキルで相手の毒耐性を削ることが出来る。これで「運が良ければ相手が毒になる」という状況を作り出すことが出来るのだ。ちなみに毒と猛毒という二段階がある。
もちろん猛毒の方がいいのだが、これが滅多に入らない。

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そして高難度ともなると重要なのがダメージレースだ。
今回、開催中のスペシャルクエストやボス戦闘において重要視されてきているのが「ヘナトス」という魔法。これを使って相手の火力を落としつつ、こちらの攻撃を通していくことになるのだが、このヘナトスが中々に通らない。先程述べた特技強化をしてもMAXで(+20%)になる。ゆえに一見するとほぼ相手に入りそうにも見えるがよく外す。
そしてこの「ヘナトス」は秘伝書で習得させる必要があるのだが、そもそもこのヘナトス入手がハロウィンイベントの日替わりランダムクエスト(のドロップ)だった。なので人により所持数に差があるのだ。

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さらにはこの秘伝書は一回使い切りで再入手不可能なことが多い。そしてこのnoteをまとめてる今日時点において「付け替え」などの方法もない。
また無課金者には助かる「イベント産キャラ」がこのゲームにも存在するのだが、これがまた育成において手間がかかる。

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このゲームではキャラクターに「凸」の概念があり、ガチャ産のキャラなら5体で完凸としてステータス補正を得ることが出来る。
これがイベントや恒常のドロップのキャラクターの場合であれば40体(+1)で完凸になる。この40体というのが「地獄」であり、1クエストにおいて落ちるのが1体まで。もちろんそれも運が良ければの話だ。過去イベントでのおおよそのドロップ確率は20%~30%程度。このことからイベント産モンスターという一種の「救済」においてさえ「運」が強要される。
無論、どれほど頑張って育成したとして安定した立ち回りをしようとも相手の「つうこんのいちげき」を貰えば簡単にひっくり返されてしまう。
高難度クエストにおいて、ガチャという運ゲーを勝ち抜いて戦力が整っていれば可能な万全な戦略においてさえも「つうこんのいちげき」をもらわないというのは大前提になってくる。

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加えて命中率計算に「すばやさ」が関与してくる都合、こちらの物理キャラの攻撃はちょくちょく外れる。

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いずれにせよバトル以前の育成に関しても戦術に関してもガチャで入手出来るキャラクターに関しても何にしても「運」を強要される。
そして「運」を強要されるということは、満足のいく状況を生むためにそれだけの試行回数が必要になるということである。

ここで一度振り返ってみる。

①【ガチャ】
実質限定ガチャなのでピックアップ率も低めな中で確率の壁を超える必要性がある。ここで大きく差がつく。
>解決方法は「金」

②【強化】
強化レベルが上がるにつれ、強化成功率が1桁になってくる。
そのためにアイテムが膨大に必要になる。またアイテム入手数もクエスト報酬で数値にランダム性がある。
>解決方法は「金」

③【キャラ】
イベント産が優秀なため、イベント期間中に回収する必要性がある。
最終強化までに膨大な周回数をこなさねばならない。またドロップ率という概念があるので手間がかかる上にクエストスキップが存在しない。
>解決方法は「金」と「時間」

④【戦闘】
①~③次第で調整可能であるものの、やはり運が絡んでくる。
①~③が甘い場合は試行回数が必要になってくる。
>解決方法は「時間」

このように、ドラゴンクエストタクトは「タクティカルRPG」というジャンルでありながら、実際は戦略ゲームというより「運」に左右されるゲームだ。そして、運の要素を排除しシンプルに「戦略性」を高めるためには「時間」と「金」が必要になるゲームなのだ。

「お金がかかる」という部分に関しては売上が重要なソシャゲにおいては仕方がない。しかし、その上でこのゲームの場合はスキップ出来ない周回強化演出など時間の部分に関して嫌がらせのような部分だらけだ。

このゲームには「ぼうけん手形」というサブスクコンテンツが存在する。月額は480円だ。このサービスこそまさにこのゲームの「時間」と「金」の要素に関する考え方が現れていると言ってもいいだろう。バトルにおける「はやい」と「超はやい」では大きく周回性が変わる。何より「ぼうけん手形」の一番のメリットは ②の「クエスト挑戦回数+1」だ。ゴールドクエストがこのゲームには常設されていない都合、金策がかなりシビアになっている。件の「強化」が運になっている都合、また強化にも金が必要な都合上、かなりの試行回数=ゴールドがすぐに底を尽きてしまう。

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ストレスなくゲームを進めたい人なら購入した方がいい…と言えばポジティブに聞こえるがそもそもこのゲームはユーザーにストレスを与えることに関して天才的な采配をしている。前述の運ゲーも然り、とにかく精神面を削ることに情け容赦というものが存在しない。

唯一の救いはレベル強化の際に「金」を必要としないことなのだが、この手のゲームにおいて珍しく強化アイテムで得られる経験値が固定なのである。そう、このゲームの「強化」周りにおいてほぼ唯一と言ってもいいであろう「運」に左右されることがない要素なのだ。

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よく考えると、これはユーザー側にとってあまり嬉しくはない仕様な気もする。確かに古文書は取得出来る経験値も高くて育成効率は良い上にゴールドも要しないのだが、他ゲームにあるような「大成功」などが存在しないということでもある。

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またゴールドクエストや経験値クエストで得られる報酬も固定になっている。下振れがないのはいいことでもあるが、常に枯渇しているゴールドのことを考えると、大量に取得するチャンスがあっても良い気はする。

そういえば先にも少し述べたがジェムを割ってスタミナを回復させる部分においても回復値がなぜか80で固定されている。ランクを上げているユーザーならばスタミナ上限は100になっているのだが、なぜか80である。

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その上、このスタミナ回復。回復回数に応じて必要ジェム数が上がるように設定されている。この仕様は正直な所、私も結構なソシャゲを渡り歩いてきているが初めて見た。そして中々、上述の地獄運ゲーと相まってストレス要因になっている。さらにこのゲームはスタミナの回復時間が長めに設定されている。周回をする上では悪意すら感じるレベルだ。

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「ドラゴンクエストタクト」は運営の戦略によりユーザーが駆逐されるゲームだ。

ドラゴンクエストタクトは「やりこみ要素が多い」という評価も可能ではあるが、実際は運が絡む都合で試行回数を要求されているだけである。やりこみを強要されているだけに過ぎない。真摯に取り組もうとすればするほどに時間は奪われ、課金しなければならないように作り込まれているし、上手くいかない時には膨大なストレスを抱える構造になっている。

私もこれを書くにあたって軽くTwitter上で「ドラクエタクト」と調べたが数多の爆死報告。もしくは歓喜の声。様々な意見や反応が出てくる。

このドラゴンクエストタクトは面白いゲームではある。
ただし途方もなくストレスが貯まるゲームであることもまた事実だ。ただその過程において、ほぼ救済が皆無なのである。

ドラゴンクエストタクトは「タクティクスRPG」と謳っている。これは嘘ではない。確かにガチャの表記から一貫して「間違ったことは言っていない」のだ。しかしながら、現状ドラゴンクエストタクトは金も時間もかかる、ストレスフルな鬼畜運ゲーなのだ。ましてやリリース時から運営への改善要求などは一向に通らず、不満の声が続出している部分を加味すると「運営の戦略」によりユーザーを駆逐するゲームという印象だ。

そういった意味においては「ドラゴンクエストタクト」は間違いなく「タクティクスRPG」なのである。ゲームの中身が「タクティクスRPG」なのではなく運営がこのゲームを通してユーザーを攻略していくという「タクティクスRPG」なのかもしれない。

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ちなみに当初は私の知り合いも結構やっていたが、今続けているのはほぼ私、一人になってしまった。いずれにせよ、今後このゲームがどうなるかは運営の今後の采配にかかっている。適度に救済措置や条件緩和などを設けて欲しいものである。ドラクエタクトの「タクト」を握っているのは運営なのだ。

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ユーザーor運営自体が「ぜんめつした...」となる前に何らかの対応をして頂きたいものである。(現在 ㈱Aimingの株価も低迷中)

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