見出し画像

取りあえずエロ同人誌描いてみた話(良かったこと編)

会社の新人の時、新人の半年間に対して振り返りの報告書を書いたのだけど、悪かったことや課題に関することだけを書いたら、先輩に「良いことも振り返りましょう」とやんわり注意されたのを思い出し※、前回の記事も良かったことを書いた方が(精神衛生上)良い気がしたので書いてみる。



良かったこと①推しキャラを空で描けるようになった

これは当然といえば当然ですよね。
寝ても覚めても推しキャラの顔、腰、胸、鼠径部等々延々描いていたんだから。
撃沈したエロ同人誌は裸だけの紙面は嫌だったので、裸の肢体だけじゃなく、上着もアクセサリーも下着含めて馬鹿みたいに無理して全部描いた。
その甲斐あって、後々ツイッターとかで健全絵を描いた時も、服含めて空で描けたので馬鹿みたいにやってみるものだなと思った。
今はせっかくだからと、例の放置アカウントに推しの無言画像投稿をボコボコぶん投げ始めている。

良かったこと②同人誌を作るハードルが下がった

これも当然といえば当然ですよね。
知らないことばかりのデジタル同人誌を結果的に完成までさせたので、
2~3ページ位の漫画はすぐにデジタルで描けるような、クリスタ技術を得ることはできたのではないかと思う。
ちなみに以下のような作業をしました。単語とか適当だけど手順を書き残しておく。
(2024年3月追記)
原稿づくりに参考になるサイトがありましたので、個人的備忘もかねて貼っておきます
【ClipStudio】初心者向け 効率良く漫画原稿を作る手順解説 - 物覚え雑記帳 (hateblo.jp)

【デジタルで同人誌を作った手順】
①事前準備

・クリスタ導入(CLIP STUDIO PAINT EX)
・クリスタ重いのでPCのメモリを8GBに増設する
 (最低8GBは欲しいです。4GBは死ぬ)
・クリスタ内でB5漫画原稿用紙の空のキャンパスを作成する
 (ページ数は予定ページ数分作る。このとき、同人誌印刷会社の原稿ルール見ておくと後々楽)
・空のキャンパスをトンボレイヤーありでpsd出力。
・saiで読み込めるサイズに画像編集ソフト(私はIrfanView使った)で縮小
・saiでキャンパスを読み込み。以後そのキャンパスをコピペで使いまわし

②原稿作成(下書き~ペン入れ)

・sai上で下書きレイヤーでネームみたいな下書き作成。ある程度のページ数分レイヤー増やして書く。
 (前のエロ同人はネームをノートに書いたけど、それだとモチベーションが切れやすいのでその場で描いた)
・下書きレイヤーをページ分saiファイルで分割。
・分割した1ページ分の下書きレイヤーと別で、枠線レイヤーを手作りで作成
 (結局クリスタで正式なの引くので、枠の太さは細く引く。トンボ線を参考に)
・saiの二値ペンでペン入れ。
 (ここが一番苦しい。あとベタはまったく書かなくていい。クリスタでどうにかなる。トーンもしかり)
・(苦しくなって、ツイッターのエロアカウントで弱音を吐き始める)

③原稿作成(仕上げ)

・ペン入れ終わったらsaiからpsd出力。
・saiで作ったpsdをクリスタにインポートで読み込み。輝度を透明度変換。ラスタライズ化。
・クリスタで枠線レイヤー作成。ぐりぐりさせてsaiの枠線の上にクリスタの枠線が乗るように調整。
・べたレイヤーでsaiの線画にべた塗。この時キャラごとに色分け考える
 (特に髪は他の同人誌を参考にトーンの方がいい場合はトーンを選択する。今は黒髪もハイライト個所をトーン処理するのが主流みたい)
・同じ要領でトーンレイヤーでトーンを載せる
 (アナログ人間は一番ここで衝撃。べたみたいにトーンが貼れるなんて、トーンフラッシュも楽だし)
・(締め切り近くなるので、精神的に追い詰められ、ツイッターのエロアカウントで更に弱音を吐く)
・エロ同人はあまり効果使わないけど、必要なコマは効果レイヤーで集中せんとか入れる
・背景をパースレイヤーで消失点増やしたりぐりぐりしたりして入れる。
 (これも衝撃。デジタルの背景は、定規みたいにパース組めて、フリーハンドの線が補正された直線に変換されるなんて、超感激)
・局部に修正入れる。
 (印刷所によっては厳しい。私は修正指摘入った。カ〇と竿の境目の部分がかなり厳しめ)
・空きページを入れる。
・印刷所に申し込む。金払う。
・奥付をちゃんと入れる
 (エロ同人は必須)
・あとがきに恥ずかしいポエムを入れる。
・クリスタの複数ページ出力機能でpsdファイル×ページ数で出す
 (印刷所によってはこの時の設定値まで指定されているので、サイト事前チェックは必要)
・印刷所指定の手順でアップロードする。
 (締め切り以内に出す。エロ同人の場合は再アップロードあるので日程余裕が欲しい)
・(必要に応じて)印刷所の指摘対応(主に局部修正)
 (ある夏の昼下がり。リーマンが電話口で女性の印刷所の担当者に、このページの竿が~と話している光景が展開された)

④完成。その後(イベント参加なら参加)
・印刷所から完了連絡が来る。ツイッターに脱稿ツイートする。
 (フォロワー1人でもいれば、いいねはしてくれるはず。多分。私はされた。)
・イベントに出る場合はイベントの準備。ツイッターで新刊告知をする。
・イベントの前日までガタガタ震える。ツイッターのエロアカウントで弱音を吐く。
・イベントに参加する。運営の人にポスターの修正が甘いと指摘が入り、おっぱいと局部にシールが貼られる
 (死んだふりしながら、修正の対応を乗り越える)
・あまり売れなくてだんだん猫背になる。
・閉会する。大き目の段ボールを自宅にシュート(宅配依頼)
・帰る。帰宅後は多めのアルコールを摂取する。

良かったこと③描くスピードが上がった(気がする)

本当に気のせいかもしれないけど、微妙に早くなった気がする。推しキャラはもちろんだけど、ほんの少しだけ画力的な何かが上がったのかもしれない。

最後に

前回の話で発行したエロ同人誌は、2か月ほど経過した時点で在庫に変更はありませんでした。
魂を込めて作ったような気もしていましたが、傍から見ればそんな人の琴線に触れる代物ではなかったようです。
とはいえ、情勢的に厳しい中会場で買っていただいた方、送料高いのに通販でご購入された方には心より感謝します。

※新人が書いた振り返りの報告書が100%ネガティブ報告だと、見る側はこの新人先行き不安だなぁと思われていたと今は思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?