タナカとダイアローグ

世の中と人間をもっと理解したいと思っている。 好きなことってなんだろうと考えている。

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最近の記事

コロンブスと猿の惑星 すぐに「差別的」と反応するのは西洋中心主義じゃないか?

コロンブスっていう曲のMVについて、猿の惑星オマージュなのではないかと考えてみました。Xでもポストされている内容で、別に目新しいものではありません。 裏のメッセージで「みんな、暗黙の了解として西洋文明が優れてるって、思っちゃってるじゃん」ていう皮肉をこめたMVだったのでは、と解釈してみます。 投稿してみようという発端は、同僚がこのバンドのファンで、大変ショックを受けている様子。私も歴史的評価や関連しそうな作品を調べてみていました。 なんだかショックが大きいのは、最近「推し

    • 小説・映画 感想 正欲(朝井リョウさん)  繊細ヤクザ(軽度)の私が感じたこと

      朝井リョウさんの正欲 原作と映画をみて 原作を11日(土)に読み、くらっている状態が続く中、15日(水)のレイトショーで映画を観ることができた。 原作と映画で異なる構成であり、それぞれの作品として楽しめると思う。受け取る感想も違うものになるかも。 原作ではマジョリティにもマイノリティにも属せない辛さを描いていると受け取った。 (性的指向、マジョリティがマイノリティに対して寛容を装う欺瞞、広告が発するメッセージの解釈、世界に対する姿勢・連帯の必要、正常と異常の線引き・特

      • いちばんすきな花 多数派の辛いはわがままなんですか

        第4話も染み入った。フィクションを通じて自然に自らを省みてしまうのは、とてもすごい創作なのだと思う。 一方、好みでないという理由に、内省的すぎるとか、リアルじゃないとか、誰にも共感できないとか、見方によってはそうだなと思うようにした。エンタメとして眺めるか、鏡として思考するかの違いなのかもしれない。 共感できないから嫌いっていう回路はどうしたら形成されるのだろうか。共感できない物語があるから豊かなのに。(小言) とにかく、わたしは好きだこのドラマ。理由は要らないやつ。 ※

        • いちばんすきな花 負けた側に立つ心情

          ドラマ「いちばんすきな花」の2話目も観た。やっぱり好きだ。 とくに今回ひびいたのは、ちびっこ相撲のエピソード。体格の小さいこども(sとする)が大きい子ども(b)に粘って勝ったことに、聴衆が沸き立つ。隣で観ていた母も感動したと話す。 しかし、主人公格のひとりである潮さんの表情は暗い。bの側に立って、どんな気持ちになったか想像していた。負けたことを素直に悔しがれるだろうか、恥ずかしさの方が大きくなっていないか、相撲を続けることができるだろうかと。 恵まれた体格を活かすことは悪

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        • 言葉(物語)の政治学
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        記事

          おじさんとおばさんの間

          掃除のおばさん、食堂のおばちゃんという言葉は意識して使わないようにしている。 侮蔑の表現だと思うから。 一方、女性(人によるけど、あらゆる世代)の中には躊躇いなくオバチャンと他者を呼ぶ。 固有名詞がない場合は呼べるけど、固有名詞があるときは、よっぽど親しくない限りオバチャンなんて呼ばないだろう。 この女性に対して、なんで自分・女性全般の価値を貶めるような言葉を使うのだろうと疑問に思っていた。 しかし、自分が30後半になって、おじさんって自認するようになると、匿名の男性的

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          戸田真琴と飯田エリカの保健室を聴いて ルッキズムについて 表現について

          戸田真琴さんすごい。 ここ一週間で戸田真琴さんの番組(リボンほどいて)の全9回を聴き、これはすごい人がいるぞと。 穏やかな話し方に、深く優しい(慈愛というのだろうか)考え方が伺える。 たとえば、広末涼子さんの不倫問題にとやかく言うことが許せないという意見に同意するし、三井寿に愛ある悪口を言っているのは大笑いした。 広末さんの件は、特定の1人に宛てた手紙を公開して嘲笑することが許せないと語っていた。そう思う。 少し脱線するけど、大森靖子さんのMっていう曲は戸田真琴さんが送

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          タブラ•ラサとエ•デュケーションの間

          人間は白紙で産まれてくるっていうロックの世界観と、知識なのか知恵なのか(イデア)をもって産まれてくというプラトンの世界観。プラトンに対置するならアリストテレスなんだろうけど 白紙で産まれるなら書き込まないとねというラーニング…勉強 知識は備わってるから引き出さないとねというエデュケーション•探求 どっちもあるから両方大事だよね。 教育を学習•勉強って捉えるか、エデュケーション(E=外に デュケイト=引き出す)の世界観が均衡。

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          ファイト•クラブは反西洋思想

          とても面白いポッドキャストで、ファイト•クラブを人生のバイブルにしている人はちょっと…(ここは濁している。良心故か)という発言があった。 とても尊敬している人故に、看過できない感覚を持ち、大雑把にファイト•クラブが意図していることを列記してみる。 表面的に誤解を生みやすいエンタメ作品であること、というか、ガチンコ•ファイトクラブのせいだろうけど漢•衝動みたいなところにフォーカスされすぎることに誤解があることを主張したい。 1、冒頭 消費社会への批判 主人公はダイソンやIK

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          深呼吸 の 必要

          深呼吸 が 必要なことは承知のうえで、 深呼吸 の 必要(性)を感じるのは身体性(フィジカル) タバコでも吸いたいなと思いつつ、吸ったことがないのでパイポ。 深呼吸の時間をもうける、間をつくる。 大事なことを考えるひととき

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          文化放送「おとなりさん(月曜日)」でナガイ&ピースが結成されました。(永井玲衣さんと平子祐希さん

          アルコ&ピースの平子さんが好きだ。TBSラジオ「アルコ&ピース D.C.GARAGE」は妻に薦められてから欠かさず聴いている。 最初は妻子好きすぎて、しゃらくさいなと思っていた。 しかし、徐々に相方の酒井さんを大切にしていることや、本当に妻子を大事にしていることがエピソードを通して分かり、好きになった。 イノをモグにするのも好きだし、忍者になって巻物を取りに行かせないネタも好き。 そんな平子さんが文化放送でラジオを始めたということを今まで知らなかったのは不覚であったが、初

          文化放送「おとなりさん(月曜日)」でナガイ&ピースが結成されました。(永井玲衣さんと平子祐希さん

          人生は一度きり がんばったぶんだけ?

          「自分を好きになれる」(人生は一度きり、little glee monster、2015)という代々木ゼミナールのCMがずっと引っかかっていた。 YouTubeリンク https://www.youtube.com/watch?v=d_TgMnKErcI 「人生は 一度きり がんばったぶんだけ 自分を好きになれる」もうホントに間違いない。真理。2009年に大学を卒業しているのに、なぜ2015年のCMがこんなにも引っかかるのか疑問だった。 がんばれない人は自分を好きになれ

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          言葉の政治学 恩師との出会いは偶然

          「言葉の政治学」という概念は、たまたま選んだゼミの教授である恩師が大学一年生向けに講義(対話形式が多い)する時の題材でした。 現在、たまたま大学職員として勤務できているのは、たまたま1年生の時に選んだゼミの恩師の影響です。 転職できたら儲けものくらいの姿勢で面接に臨んだこともあり、恩師由来のパッションと、どうとでもなれという精神状況で、今思うと危ういやつだったのですが、運よく拾っていただきました。 18歳の時の私はどう考えても不真面目で、不貞腐れている大学生でした。なん

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          ブルシット・ジョブ文学とは何か

          考えたいということです。私は大学職員として、ぎりぎりブルシット・ジョブ気味な現状に、反省しつつも甘んじている者です。大学に求められていること、本来であれば学生の成長支援、研究者の支援、リカレント教育の実践など、たくさんやるべきこと、やりたいことがあることを隠しつつ、本から知識を得て、複雑すぎる社会を自分なりに捉えようともがいています。 タイトルにある「ブルシット・ジョブ文学」なるものは、Google検索してもヒットしないので、存在しない(はず)ですが、故グレーバー氏の意図に

          ブルシット・ジョブ文学とは何か

          投稿テスト

          ブルシット・ジョブについて考えた、現在の着地を書こうと思います。