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yo

世 yo


田舎育ちなもので。
流星群が活発な時期や星が綺麗に映える日にはついつい上を眺めてしまう。こちらは星よりも強い光があちらこちらに散りばめられているから、星を目視するのは難しい。
なつかしい、大学に上がるまでは家のガレージの上に青のレジャーシートと布団やたまに寝袋を身につけて寝転がりながら夜空を見上げるのが好きだった。
周りの家は平屋建てが多く、高い建物もないのでガレージが多少低くても視界を邪魔するものはなかった。夏は蚊取り線香を焚きながら鈴虫のなく音を聴いて、冬はホッカイロとホットココアを持って眺めていた。長居しすぎて何度か祖父に呼ばれたが流星群が流れている夜には一度流れたのを観ただけでは飽き足らずジッと真っ暗闇を見つめ次の流星群が流れるのを待っていた。同時に散るように輝きが散漫と流れていったあの感動はずっと心に残っている。

私は現在新宿区の田舎の方で暮らしている。住んでいるところが四階建てでもしかしたら屋上があるんじゃないかと思い一つ上の階に住んでいる大家さんに尋ねたところ、なんと、屋上あるんだって。たまに星を見れたらいいな。

京 Kyo

ここはいいところだ。
暇な時間を持て余して、京都の四条河原町の商店街に来ている。朝早くだからお店のシャッターは閉まっているか、半分開いたまま開店の準備をしているかしかない。まだ人通りが少なくて、私はそんな大通りをスイスイと歩いて見て回っていた。
商店街の中にある神社を通る時だった。目の前から手を繋いだ男性同士がこちらに歩いてきた。とても仲が良さそうなカップルだ。私以外にもそこを歩いている人がちらほらといたけど、みんな気にせず自分の道を歩いていた。
「何ていいところなのだろう。」と思った。ここは文化も人も全てが共存しているなと思った。生きているなと思った。

関西の好きなところはそこそこ他人には興味がないし、干渉しないところだ。だからと言って冷たくて不親切というわけではない。物事をはっきりという意思の強い自立してる人が多いんじゃないかな。


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