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小噺Ⅲ:筑後ちゃん恋木神社でのお茶会

筑後ちゃんは、久々のお休みに「恋木神社」を訪れることに決めた。恋の神様、恋の命に会って、甘いお茶を共に楽しみながら、参拝者たちの恋バナを聞くのが楽しみだった。

筑後ちゃんが恋参道を歩きながら、そこには多くのカップルや独りの参拝者たちが愛を祈っていた。ハートでかたどられた「良縁成就 恋木石灯籠」のそばには、カップルが手をつないで写真を撮っていた。

「あら、筑後ちゃん!」恋の命が筑後ちゃんを見つけて声を掛けた。「待ってたわよ。」

二人は神社の奥にある小さな茶室に入った。そこには、伝統的なお茶道具と、香ばしい緑茶が用意されていた。

「最近、ここに参拝する人々の恋の話が面白くてね。」恋の命が話し始めた。「特に、あの大学生のカップルの話は感動的よ。」

筑後ちゃんは興味津々で聞いた。そのカップルは遠距離恋愛をしており、お互いの未来を信じて恋木神社に願いを込めてきたのだという。

「そして、あのおじいさんとおばあさん。二人は、高校生のころに初めてこの神社で出会ったのよ。」恋の命が微笑みながら言った。「今でも毎年、記念日にはここを訪れているの。」

筑後ちゃんは感動して、「恋も色々だね。」と感じた。

恋の命は、恋愛の奇跡と喜びに溢れた話を次々に語ってくれた。筑後ちゃんは、恋木神社のパワーと、参拝者たちの純粋な愛を感じながら、お茶を楽しんだ。

お茶会の後、筑後ちゃんは恋木神社の「恋みくじ」を引いた。結果は「大吉」。恋の命が笑顔で言った。「筑後ちゃんも、素敵な恋の日々が待っているわよ。」

筑後ちゃんは恋木神社を後にしたが、その日のお茶会と、恋の話を一生忘れないことになった。

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