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まず、市場や顧客のニーズを知る◎地域の金融機関さまの取引先支援のお手伝い 〜支援に役立つ書籍と使い方(1)〜

はじめまして。
株式会社ただいまの佐藤と申します。これまで10年以上、地域の事業者の支援を手がけてきました。支援にあたっては、地域の金融機関さんや支援機関の方々とご一緒させていただく機会が多く、千葉、長野、京都、広島、福岡、長崎などで主に活動しています。

地域の金融機関のお役に立てればと思い
このコンテンツをスタートしました。

地域の金融機関さんと活動して気がつくことはいろいろとありますが、その中でも驚くのが「私は銀行員で何も事業のことがわからない」「銀行業務以外のことは不得手である」とおっしゃることです。いえいえ。銀行の複雑な業務がこなせる方は、いろんなことができるはずだと思っています。

「不得手」だとおっしゃることのほとんどが「市場や顧客のニーズを知らない」ことや「事業をよりうまく展開するためのアイデアの提供」です。私の経験では、知識の獲得と考え方の訓練で、どんな方でもある程度までうまくいくと感じています。発想力とかは、実はそんなに関係なかったりします。

市場や顧客のニーズを知るために、まずできること。読書。

多忙な金融機関の皆様には、市場ニーズの把握のために割ける時間も限られていると思います。そんな中でもまずやっていただきたいのは、参考になる書籍を読むことです。読んで、知識を高め、その知識を実際に使っていただくことです。なんともアナログな手法ですが、、、Kindleなどの電子書籍も活用すればスキマ時間ででき、お金もそれほどかかりません。

第1回目の今回、オススメしたいのは下記です。

「日本の消費者は何を考えているのか? ―二極化時代のマーケティング」3年に一度の「生活者1万人アンケート」からわかる日本人の価値観

日本の消費者は何を考えているのか? ―二極化時代のマーケティング


市場や顧客のニーズを把握するための書籍はたくさん良書がありますが、時間がない方へ1冊だけご紹介するとすれば、この1冊です。私は野村総研のOBでも関係者でもないですが、1万人の時系列データから傾向の抽出、分析した本書はかなりオススメです。これまで約3年に一度、消費者の傾向をまとめて出版されていて、上記は昨年出た最新版です。

オススメポイント(1)顧客の行動をストーリー仕立てで紹介されていてわかりやすい 


顧客の動向把握のためにいきなり難解なデータを読み解くのは、慣れていなければ大変です。本書では、顧客の行動イメージを、皆さんの身近にいそうな例をストーリーにして紹介しています。
「水無恵美子さんは45歳。第二次ベビーブームの時代に生まれた団塊ジュニア世代である。地方で生まれ、父親の転勤により神奈川県へ引っ越してきた。」といった感じで、かなり具体化されています。


オススメポイント(2)
顧客のタイプがわかりやすく分類している


これまでの支援にあたって、一番役立っているのは、以下のような顧客のタイプの分類です。
「プレミアム消費」=自分が良いと思えば高額でも購入したい
「徹底探索消費」=良いものをきちんと探して適正価格で購入したい
「利便性消費」=購入する際に安さよりも利便性を重視する
「安さ納得消費」=商品にこだわりなく安ければ良い

支援先の事業者さんがどのタイプの顧客を狙うのか?まず、この設定が必要不可欠だと感じています。もちろん、いきなり一つには絞れないので、それぞれのタイプを想定して検討してみることからスタートすることをおすすめします。本書では、消費行動や世代別に顧客が分類されていて活用しやすいです。


オススメポイント(3)
これまでの消費の変遷がわかる

1万人へのアンケートを定期的に実施しているので、その時一瞬の流行り、ではなく、どう顧客が変遷しているかがよくわかります。もちろん、今後の消費行動がどのように変化するかを予測する材料にもなります。

弊社の普段の支援では、ポイント(2)の顧客のタイプとその違いを説明し、そこから支援先にとって良い顧客を検討するところから始めています。

ぜひお忙しいお時間の合間を見つけて、少しずつでも読んでみてください。
事業検討で一番大切な、想定し得るお客様像が、くっきり見えてきます。

次回も、お客様の消費行動やニーズを把握するために役立つ書籍とその活用方法をご紹介する予定です。

              作成者:株式会社ただいまのサイトはこちら


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