前田将多
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「革下駄の季節がやってきました」2024
スナワチ×吉靴房の「革下駄」を今年も販売いたします。
吉靴房さんが多忙につき例年5足限定でしたが、今年は7足までご注文を承ります。
革に素足をのせる気持ちよさをぜひ味わいつつ、(どうせ今年も酷暑なのでしょうけど)よい夏をお過ごしください。
自分が10年ほど所有している革下駄と新品のモノを履き比べると、馴染んだほうのフィット感がよくわかりました。
やはり手懐けるのにちょっと時間を要するモノとい
スナワチ大阪ストアが6周年を迎えます
スナワチ大阪ストアが、2024年5月18日に6周年を迎えます。
これまで支えてくれた顧客のみなさん、クラフツマンたち、友人たち、取引先各位に心から感謝申し上げます。
振り返れば6年間のうち半分をパンデミック下で過ごしてきたことになります。昨年5月にマスク着用は任意となってひとまずコロナ禍は終焉を迎えました。
私の希望的予測としては、そのあと世界中が好景気となって、人々は旅をしまくって、抱き合って
スナワチPOP-UPストア スピンオフ!
スナワチが単独でPOP-UPストアをはじめたのは2016年ですから、もう8年前になります。
その後仲間たちが増えまして、最近は毎年1回、フナナカ洋装店、NIMUDE、草々、TERAS、konoteといっしょに開催してきました。
刺子・襤褸のTEARASさんなんか、この度、表参道の「ハラカド」に店を出すことになりましたからね。すごい。おめでとうございます。
さて、我々は我々で、「スピンオフ」と
配信第15弾「僕たちは なんかいいこと きっとある」
第15弾となります、ヒマナイヌスタジオからのトーク配信「僕たちはなんかいいこときっとある」を、2024年4月24日(水)夜8時から行ないます。
今回は、田中泰延(ひろのぶと株式会社)、上田豪(アートディレクター)、前田将多(株式会社スナワチ)のみで、特別ゲストは招かずにじっくり三人でお話しする予定です(準レギュラーのワタナベアニさんは来てくれると思います)。
2月に、そのワタナベアニさんと幡野
ザ ブック オブ マッチズ 16/16
キャメルを点けた。ここは丘の上で風が強いので、屈みこんで風を遮ってライターを使った。一本喫る間、無言でそこにいた。
またマスタングに乗り、イーサンは川沿いの道を戻るように走ってから、川から離れる小径を左折した。木々に囲まれたカーブの先は円環状になっていて、三軒の家屋が三角を描いて並んでいた。
「ピートに会おう」
オイルセブンのブラックフィート支部にいる男だ。三軒の頂点にあたる位置にある木
ザ ブック オブ マッチズ 15/16
「きみの父親は、わしの会社で、少なくともはじめのうちはよく働いてくれた。わしは、オイルセブンには州内のインディアンの各部族からスタッフが必要だったし、白人だって黒人だって歓迎だった。
さっきも言ったように、世界を救うことなどできないが、わしの目の届く範囲で、人種間の壁を越えて、自分たちの小さな世界をよりよくするのが目的だ。
ボイドは、クロウの居留地内の家屋に住んで、今日はわしとあっちへ、明日
ザ ブック オブ マッチズ 14/16
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翌朝、九時にはオイルセブンに着いた。イーサンはすでに建物のフロントポーチに出て待っていた。今日は黒い襟シャツを着て、昨日と同じ黒いヴェストを身に着けていた。
前庭には昨日あった社用車の白いヴァンではなく、黒いフォード・マスタングが停まっている。
俺がダッジ・ラムから出ると、イーサンが階段を降りてきた。
「ブレット? ブレットだったな」
眉間に深いシワを寄せたまま
ザ ブック オブ マッチズ 13/16
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俺は身も心も満ち足りて、一週間も眠っていなかったかのように深く眠った。彼女には申し訳なかったくらい一瞬で眠りに落ち、次の瞬間に、新しい身体に生まれ変わったような朝を迎えた。
実際申し訳なかったのでアリソンのために朝メシをつくった。
トビーに電話をして、今日ともしかしたら明日も牧場に帰れないことを伝えた。彼は犬の世話もあるし、できることをやっておきますと言ってくれ
ザ ブック オブ マッチズ 12/16
もう0時もとうに過ぎていた。これから牧場に戻るには遅いし、ここまで来たら明日はさっそくイーサンに会ってみたい。
町のほうへ戻りながら、そういえば、ダグといっしょにこのあたりのモーテルをあちこち当たったな、と思い出した。あのときの捜索がこんなところで役に立てばいいのだが。
コブウェブの前にさしかかった。すでに店の電灯は消えていた。そのまま通り過ぎようとすると、駐車場の端にアリソンが見えた。ち
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言われた通りの場所にガスステーションはあった。
町の端にあるバーから、さらに町はずれといえる、静まり返った建物がぽつりぽつりとしかない道端に、煌々と光を放って存在した。コンビニが併設されていて、地元のひとたちがビールやスナックを買いに来るようなところだ。
ひと気はなく、もう閉店間際に見えるので、俺は急いで中へ入った。
ロジャーらしき人物を見つけて声をかけ、コブ