将棋大好き

将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽し…

将棋大好き

将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽しんでいます。 将棋のファン層が拡がる中で、こんなレベルの私が、将棋のどんな部分に感動し、どんな期待を抱いているのか、藤井聡太さんを中心とした対局を観て感じたことを共有していければと思っています。

マガジン

  • 「観る将」が観た棋聖戦

    藤井聡太さんが初めてタイトルを獲得した第91期以降の棋聖戦をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た名人戦

    藤井聡太さんが七冠目となる名人を獲得するまでの2020年以降の道程と、その後をまとめてみました。

  • 観る将が将棋を指してみた

    観る将を始めて1年以上の月日が流れ、自分でも将棋が指せたらもっと楽しめるのではないか、そんな妄想というか願望というか、ふつふつと沸いてくるようになりました。私が試行錯誤しながら将棋を指してみた経験を、何回かに分けて不定期に投稿していこうと思います。

  • 「観る将」が観た王位戦

    藤井聡太さんが2つ目のタイトルを獲得した第61期以降の王位戦をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た叡王戦

    藤井聡太さんが三冠目となる叡王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

最近の記事

  • 固定された記事

祝「八冠」藤井竜王名人が全冠制覇を達成

彼はとうとう、いや何事もなかったかのように8つのタイトルを全て制覇してしまった。 しかも4つの一般棋戦における前年度覇者の称号も独占したままで。 彼がプロ入りした直後、8つのタイトルは8人のトップ棋士が分け合う群雄割拠の時代だった。 わずか数年の内に、全てのタイトルを独占する棋士が現れると誰が想像できただろうか。 全冠制覇を達成した後の記者会見で、彼はいつも通り課題と反省を口にした。 目指すゴールを聞かれると、「まずは実力を付けること、その上で面白い将棋を指したい」と答え

    • 「観る将」が観た第95期棋聖戦五番勝負第二局

      6月17日、第95期ヒューリック杯棋聖戦の第二局が、新潟市の「高志の宿 高島屋」で行われました。先勝した藤井聡太棋聖が勝って防衛まであと1勝と迫るのか、山崎隆之八段が勝ってタイスコアに戻すのか、注目の一局となりました。 前夜祭では、藤井棋聖は「この一局を通して集中して、皆様に最後まで楽しんでいただけるような将棋が指せればと思っています」、山崎八段は「藤井棋聖に少しでも迫って、名局の宿に相応しい内容を指せるように頑張りたいと思います」と挨拶しています。 意表を突く向かい飛車

      • 第51期女流名人リーグ3回戦

        女流名人戦は、前期女流名人リーグの上位6名と予選のトーナメントを勝ち上がった4名が総当たりのリーグを戦い、優勝者が福間香奈女流名人に挑戦となります。全員が3回戦まで終えていますので状況を確認しておきたいと思います。 早くも本命の西山朋佳女流三冠が、3勝0敗で単独トップに立ちました。 今井絢女流初段がトップに並んでいた加藤桃子女流四段を破り、大島綾華女流二段を破った内山あや女流初段、鈴木環那女流三段を破った野原未蘭女流初段を加えた4人が2勝1敗で追っています。タイトル戦常連の

        • 第4期白玲戦女流順位戦A-B級 8回戦

          6月14日、女流順位戦A級とB級の8回戦一斉対局が行われました。 A級 単独トップに立っていた福間香奈女流五冠が7勝0敗と全勝を維持し、伊藤沙恵女流四段が6勝1敗で追っています。挑戦権争いは、最終9回戦で直接対局が行われる両者に絞られました。加藤桃子女流四段と石本さくら女流二段は敗れて4勝3敗となり、挑戦権争いからは脱落しています。 2人が降級する残留争いは、残念ながら第1期白玲戦では七番勝負を戦った渡部愛女流三段の降級が決まりました。残り1枠は、9回戦が抜け番の加藤圭女

        • 固定された記事

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        • 「観る将」が観た棋聖戦
          28本
        • 「観る将」が観た名人戦
          50本
        • 観る将が将棋を指してみた
          34本
        • 「観る将」が観た王位戦
          45本
        • 「観る将」が観た叡王戦
          48本
        • 「観る将」が観た棋王戦
          36本

        記事

          第32期銀河戦本戦トーナメント6回戦までの状況(E-Hブロック)

          銀河戦本戦トーナメントは、全棋士と女流棋士2名とアマ4名が8つのブロックに分かれ、パラマス方式の本戦トーナメントを行います。ブロックの最終勝ち残り者と最多勝ち抜き者各2名の計16名は、更に決勝トーナメントを戦います。実力者が最後の方に登場してくるため最終勝ち残り者になりやすいですが、最多勝ち抜き者は下の山から出場した方が狙いやすい仕組みになっています。 今期の本戦トーナメントE-Hブロックの、6回戦までの状況を確認しておきたいと思います。 Eブロック 上記展望で言及した梶

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          第83期順位戦B級2組1回戦

          6月12日に順位戦B級2組1回戦の一斉対局がありました。 私が注目していたのは、前期は残念ながらB級1組から陥落となった横山泰明七段と、叡王戦五番勝負で藤井叡王を追い詰めている伊藤匠七段の対局です。先手の伊藤七段が角換わりに誘導しますが、横山七段は角道を開けず、7筋の角頭を攻めます。伊藤七段は7筋の歩を伸ばして反発し、横山七段が角取りに△6五桂と跳ねると、構わず▲7三歩成と"と金"を作ります。横山七段は角桂交換してから飛車を浮いてかわし、"と金"を取りに△4一角と打ちますが

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          第83期順位戦C級1組1回戦

          6月11日に今期の順位戦が開幕し、C級1組1回戦の一斉対局がありました。 私が注目していたのは、前期は惜しくも昇級を逃した出口若武六段と、C級2組から昇級を果たした高田明浩五段の対局です。先手の出口六段が相掛かりに誘導し、お互いに飛先の歩を交換します。高田五段が角を交換し、8筋で桂をぶつけて交換すると、出口六段は▲3七角と間接的に9筋の香を睨みます。高田五段が△5五桂と打って角の利きを遮り、3筋の歩を伸ばして角頭を攻めると、出口六段は角を4筋に上がってかわします・高田五段は

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          第83期順位戦A級の展望

          第82期名人戦七番勝負は藤井聡太名人の防衛で幕を閉じたばかりですが、次期名人挑戦者を決める順位戦A級の対局順が既に発表されています。A級は毎年1つずつクラスを昇ってきたトップ棋士10人が総当たりで戦い、優勝者が名人に挑戦し、下位2人がB級1組へ降級します。最終戦となる9回戦は、ほとんどの棋士が名人挑戦かA級残留を掛けて深夜まで死闘を繰り広げるため、「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。 今期の順位戦A級は、前期に続いてA級初参戦者が2人誕生し、2年前とはメンバーが大きく入

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          ABEMAトーナメント2024 予選Aリーグ第二試合

          6月8日、ABEMAトーナメント2024の予選Aリーグ第二試合が放映されました。第一試合に勝ったチーム渡辺「ジグザグ打線」と、初めてリーダーを務めるチーム中村「長考派」の顔合わせとなっています。 ※本稿は収録当時の段位で記述させていただきます。 一局目:岡部怜生四段 vs 中村太地八段 チーム中村はリーダーが先陣を切ります。振り駒で先手となった岡部四段が相掛かりに誘導し、お互いに飛先の歩を交換して浮き飛車に構えます。中村八段が角を交換して△2八角と打ち込むと、岡部四段は▲

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          第32期銀河戦本戦トーナメント6回戦までの状況(A-Dブロック)

          銀河戦本戦トーナメントは、全棋士と女流棋士2名とアマ4名が8つのブロックに分かれ、パラマス方式の本戦トーナメントを行います。ブロックの最終勝ち残り者と最多勝ち抜き者各2名の計16名は、更に決勝トーナメントを戦います。実力者が最後の方に登場してくるため最終勝ち残り者になりやすいですが、最多勝ち抜き者は下の山から出場した方が狙いやすい仕組みになっています。 今期の本戦トーナメントA-Dブロックの、6回戦までの状況を確認しておきたいと思います。 Aブロック 上記展望で言及した小

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          第46期女流王将戦本戦トーナメントの展望

          霧島酒造杯女流王将戦は、シード4名と予選を勝ち抜いた12名の16名で本戦トーナメントを戦い、優勝者が西山朋佳女流王将との三番勝負に挑みます。予選・本戦トーナメントは持ち時間が各25分(切れたら一手40秒未満)という早指し棋戦です。今期は既に予選トーナメントが終了し、本戦トーナメントが始まりますので、出場者の顔ぶれを確認しておきたいと思います。 前期挑戦者の香川愛生女流四段のブロックには、中堅の山口恵梨子女流三段、若手実力者の野原未蘭女流初段、今井絢女流初段が入りました。ベス

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          第4期白玲戦女流順位戦C-D級 7回戦

          女流順位戦C級7回戦の一斉対局が6月6日、D級7回戦の一斉対局が6月3日に行われました。 C級 千葉涼子女流四段が勝って6勝1敗となり、最終局を待たずに1期でのB級返り咲きを決めました。岩根忍女流三段、頼本奈菜女流初段、加藤結李愛女流初段、本田小百合女流三段、清水市代女流七段、内山あや女流初段の6人が5勝2敗で追っており、残り3枠の昇級争いは大混戦となっています。最終8回戦では、本田女流三段vs内山女流初段の直接対決もあり、楽しみにしたいと思います。 4人が降級する残留争

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          「観る将」が観た第95期棋聖戦五番勝負第一局

          6月6日、第95期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負が、千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で開幕しました。防衛すれば早くも永世棋聖の資格を得る藤井聡太棋聖に挑むのは、2009年度の王座戦以来2度目のタイトル挑戦となる山崎隆之八段です。 山崎八段は1998年プロ入りの43歳です。NHK杯で2回、JT杯で1回優勝しており、早指し棋戦に強いイメージもありますが、タイトル戦に昇格する前の第1期叡王戦でも優勝しています。定跡に囚われない独創的な棋風で、多少不利な状況から怪しい手を繰り出

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          観る将が将棋を指してみた(34) ~2024年5月編~

          観る将の私が将棋のオンライン対局を始め、月毎に振り返りをしています。 現在は将棋倶楽部24を主戦場としており、2024年の目標を7級としました。瞬発力のトレーニングにと考え、将棋ウォーズの10秒将棋にもチャレンジしています。 上級者の方々からアドバイスをいただいたり、自分の経験を書くことで、私と似たようなレベルの方々と情報交換していけると嬉しいなと思っています。 なお、バックナンバーを下記マガジンにまとめていますので、ご興味がありましたらご覧ください。 5手詰めハンドブッ

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          第83期順位戦B級1組の展望

          第83期順位戦の対戦表が発表されています。 順位戦のB級1組は、13人が総当たりで全12局を戦う、順位戦の中でも最も対局数の多いリーグ戦です。A級から陥落して復帰を目指す実力者や、B級2組から昇級して更に上を目指す伸び盛りの若手らが鎬を削り、上位2人の昇級と下位3人の降級を巡る熾烈な戦いは「鬼のすみか」とも形容されています。前期は9勝3敗の2人が昇級し、3勝9敗以下の2人と5勝7敗の中で順位が低い1人が降級しています。 今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。

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          ABEMAトーナメント2024 予選Dリーグ第一試合

          6月1日、ABEMAトーナメント2024の予選Dリーグ第一試合が放映されました。チーム稲葉「井上一門」とチーム佐々木「リーダー頑張ります!」の顔合わせとなっています。 一局目:上野裕寿四段 vs 伊藤匠七段 チーム稲葉は初出場の上野四段を送り出します。振り駒で先手となった伊藤七段が角換わりに誘導すると、上野四段は受けて立ち、右玉に構えます。伊藤七段が4筋から仕掛け、飛先の歩を交換すると、上野四段は△4六歩と打って銀を吊り上げ、飛車取りに△3八角と打ち、△5六角成と馬を作り

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