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報道、テレビ局、政治記者①

もうインターネットが普及し始めて30年近く経つと思います。当初はインターネットなど単なる情報交換の一手段としか思われておらず、テレビ局や新聞社は何とも思っておらず、その影響が大きくなってくると課金だとか、コピー防止だとか、そう言った方向に動いてきました。

しかし、もっとベーシックなところを考えてみませんか?

テレビ局のプロデューサーやスポンサーの今のスタイルは、日本が世界から取り残されていることを如実に表しているとしか思えません。つまり、ちょっとばかり偉い人がOKを出さないと、何もできない新しい世代。

例えば、私がすっかり嫌いになった大谷翔平が、日本時間の朝にホームランを打ち、テレビ朝日のモーニングショーやフジのめざまし8などでほぼリアルタイムで伝え、その後ワイドスクランブルやひるおび、ゴゴスマなどでも同じようなものを放送。夕方のニュースや報道ステーション、ニュース23でも視点は全て同じ。伝えることも全て同じ。独自の視点が何もない。

さらに、日本の携帯電話保有人口の97パーセントがスマホの時代。テレビ局が伝える以前に、かなりの人がスマホでそんな情報は知っている。大谷がホームランを打とうが、地震があろうが、議員が女性問題で辞職しようが、そんなことは夕方のニュースで見る以前に、皆知っている

そこで問題なのが伝え方ではないかと思う。ほとんどの人が知っているニュースを、「さぁどうなったーーーー」と煽り、CMに行く。しかしほとんどの人はその後のことは知っている

テレビ局やテレビ番組が独自性を出せないのは、玉川徹さんも仰ってますが、責任あるメディアだからです。いい加減な広告やニュースは何千万人が視聴しているテレビでは影響が大きすぎる。ただ、実際は、何億人がみているインターネットにはいい加減な情報が溢れており、テレビではそれがない。

だったら、です。

テレビ朝日、TBS、フジテレビ、NHKで放送内容は似ていても、もっと独自の取材をした内容を放送するとか、独自のことをなぜもっとしないのだろうか。

おそらく…ですが、番組のプロデューサーの責任が大きいのだと思います。おそらく40〜50代。今の日本の産業がGAFAにやられてしまった日本企業のダメな部分を増長させた、その世代の事なかれ主義なのだと思います。

それ以外に、何が考えられますでしょうか?


地方局に目を移してもそうです。

例えば、北海道であればどさんこワイド、イチオシ!、静岡であればとびっきり静岡、ただいまテレビなど、ほぼすべて横並びの内容です。埋め草(どうしても埋まらない隙間時間にいれるもの)として、地元の美味しいレストランを紹介し、誰もが行き尽くしている「とっておきのスポット」を毎年繰り返し放送しています。

特に静岡県ではCM制作会社の質が低いのか、どんなCMでもほとんどです。何か歌っている。中には感動させようとしているような曲調。結局何だったのかよくわからないCMばかり。広島や福井では、なぜか静止画の写真を使ったCMが多いでしょうし、北海道や福岡は地元タレントを起用していて、まだバラエティに富んでいるかもしれません。

知事選があったら、毎日毎日同じような内容を放送。この候補はどうだ、何が趣味だ…とか。静岡だったら、リニアの水問題で知事がどうだというのなら、テレビ局がもっと山梨や長野を取材したらどうなのか。リニア実験線を作った後、水が枯れた山梨の川のことはどこが放送しているのだろうか。

記者が知事を嫌いなことがわかるような質問の仕方をしていても、相当たくさんの得票で当選した知事を、単に好き嫌いで、あえて怒らせるような質問をするのなら、なぜ大村愛知県知事に直接取材に行ったりしないのでしょうか。長野県の飯田・座光寺高架橋はどうなっているのでしょうか。大鹿村の状況は?山梨県や長野県には、反対派はいないのか?そういう意見は拾わないのでしょうか?

静岡県のメディアは、今リニアは推進したらどうかという論調に変わってきています。彼らがいうのは、「我々は報道で伝えているだけ」と言いますが、50年後に大井川の水が本当に枯れてしまっても、何一つ反省しないと思います。

そのいい例が袴田事件の袴田さんでしょう。当時の新聞記事などを見ると、どのメディアもすべて、袴田さんが怪しいし、犯人だし、死刑で当然という論調じゃないですか。

今、どうですか。

インターネットは、いい加減な情報もありますから、万能なメディアではありません。しかし、鼻高々のテレビ局や新聞社も、完全に信用できるわけではないメディアでもあるのだと思います。

裏金議員のことよりも、特にホームランを打ってない普通の大谷翔平さんをトップニュースにするのですから。

暗黒の時代へと、突き進んでいるなと感じています。