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生前の名声はいかがわしいものだ

生前に得た名声は不確かなものであるにもかかわらず、人はしばしばこれに惑わされる。人間の真価は、その人の死後初めて姿を現す。(トーマス・マン)

ドイツの作家トーマス・マンが、
50歳の誕生日を迎えた際、
彼の誕生日を祝った
公式祝典で行われた
彼の講演で
述べられた言葉。

一躍有名になったマンは、
その注目を一身に
浴びることはしない。

その代わり、
彼は自分の成功に
とらわれすぎず、
冷静に自分自身を
見つめている。

そう言った後、
彼はさらに詳しく
その意味を
以下の言葉で説明した。

「後世がどのような評価をするかは、だれにもわからない。ただ願うことは、後世の人が私の作品を人生の味方をしていると言ってくれることだけである。」

芸術家にとって、
作品こそが
最も重要なものである。

マンが20世紀で
最も重要な
アーティストの
一人となったのは、
こうした考え方が根底に
あったから他ならない。

伝説的なドイツ人作家
トーマス・マンが
その才能で文学界を
彩ってから、
もうすぐ1世紀が
経とうとしています。

1875年に生まれ、
1955年にこの世を去るまで
忘れがたい足跡を
残す運命にあったマンは、
1925年6月6日、
50歳の誕生日という
大きな節目を迎えました。

マンのヨーロッパ
文学への貢献は、
記念碑的なものに
ほかならない。

『ブッデンブロー家の人びと』(上・中・下巻)

『魔の山』(上・下巻)

といった傑作によって、
彼は同時代で
最も影響力のある
作家の一人としての
地位を確固たるものに
していきました。

この記念すべき日を祝うため、
新聞各紙は
マンの目覚ましい
功績を称え、
祝福と記念記事で
賑わった。

そして忘れては
ならないのが、
彼の故郷ミュンヘンで
行われた公式の
祝賀行事である。

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祝賀会の中でマンは、
彼の文学人生の本質と、
この節目に到達した
ことの意義を凝縮した、
感動的な言葉を
披露しました。

彼のスピーチは、
それを聞く
幸運に恵まれた
すべての人々に、
間違いなく
心に残る印象を
残したのです。

こうした姿勢を
もっていたからこそ、マンは
二十世紀を代表する
作家のひとりに
なることが
できたのかも
しれません。

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