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「映画感想」武士の家計簿

GWスペシャルで、テレビ東京で放送された。

剣の代わりに「そろばん」で殿を猪山の「家」を守り続けた武士の話だ。

いや〜、現代が描く時代劇にはあまり興味がなかったのだけど、主演の堺雅人が上手い上にストーリーが飽きることなく、すんなりと入ってくる本当にいい映画だった。
下手な現代映画よりも面白かった。

「そろばんバカ」と呼ばれる金勘定のプロの父の元で「人情はないのか?」と葛藤する幼い息子、
しかし、幼いからと言ってプロになる為に父親(堺雅人)は容赦をしない。代々「算用者」と呼ばれる猪山家で「そろばん」こそが、武士としての生きる術なのだ。
しかし、また武士のプライドも捨ててはいけないと幼い息子に叩き込む。



個人的には借金で「家」が傾きそうになった際の仲間由紀恵扮する妻の節約ぶりに惹かれてしまった。
先人の料理の知恵に頭が下がる思いで引き込まれた。

大して給与も上がらず、物価高が叫ばれる今だからこそ、観て欲しい秀作だと思う。

家族とは何か?
真の幸せとは「金」なのか?

テンポのよい脚本、演出、日本でしか創れないこういう映画の存在は希少だと思う。
それにしても何百年経っても、人間の性は変わらないのだなと思った。
今も残る猪山家の「家計簿」を元に作られた映画、残念ながらAmazonプライムにはなかった。

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