齋藤 亮次|地理×旅×キャリア

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齋藤 亮次|地理×旅×キャリア

🌱Incubation Educator ✈️ 50カ国47都道府県を旅した地理教師 🗺️厚生労働省公認キャリアコンサルタント 🏫公文国際学園中・高等部 教諭/ブランド分析室 🌍早稲田大学教育総合研究所 特別研究員 🏕️はじまる学び場。 共同創業者 📖高校地理教科書執筆者 🏝️湘南在住

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  • 地理旅

    地理教師が約50ヵ国・地域を歩いて、見て、感じて、考えたこと。自分の生き方、在り方を問い、羅針盤をつくっていく旅。

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    厚生労働省公認・国家資格キャリアコンサルタントとして、キャリア理論や心理学を用いながら、中高生のキャリア支援について綴ります。

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    RUNBIRIDGEが運営する「BUSITUコミュニティ」のメンバーのnoteです。 コミュニティメンバーが読んで欲しい投稿を編集しています。 ーーーーーー 「BUSITU」とは『スポーツ×地域』を愛する仲間たちが、ともに掴み取る架け橋になるためのコミュニティです(※絶賛BUIN募集中)

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【自己紹介】辺境として生きて、辿り着いた現在地

はじめまして&いつもお世話になっています。齋藤亮次です。「齋藤」で35画です。「次」ですけど長男です。メンドくさくてすみません。 自分自身の整理のために、更新し続ける「自己紹介」させて下さい。「お前のことは知っとるわ!」という方は、「2.」からお読みください。 1.略歴 2.辺境として生きて有り難いことに、生徒からはこう言われる。我ながら、大好物のマグロが憑依したように笑、立ち止まらずに(れずに)フラフラしている。旅好きの性か・・・笑 だが、自身はどう捉えているかと言

    • 地理旅#15 「南アフリカ編①~異質の他者を認めるとは」(2024.8)

      喜びか、悲劇か。降り立ったのはアフリカ大陸・最南西の都市、ケープタウン。南アフリカ共和国の「マザー・シティ」だ。「地理学徒なるもの、まずは高いところへ行け!」との教えを忠実に守り、ライオンズヘッドの断崖絶壁を登る。この都市のシンボルでもあるテーブルマウンテン、そして美しい街並みを一望できる素晴らしい眺めだ。 観光客が集まるウォーターフロント地区を歩けば、まるでシドニーかオークランドに来たんだっけ?と錯覚してしまう。かつて南アフリカを植民地化したイギリスは、この土地をオース

      • 地理旅#14「エチオピア編〜The New Spirit of Africa〜」(2024.8)

        ソウルでの途中降機を経て、エチオピア航空で12時間…10年ぶりにアフリカの大地に降り立った。トランジットで24時間滞在したエチオピア。EUの支部やAU本部も位置する、アフリカの中心的存在である。 とは言え、いわゆる「熱帯雨林」みたいな気候ではない。ここは人類発祥地の地という説もあるアフリカ大地溝帯の上。つまり地球が「生まれる場所」だ。おかけで標高が2,350mと富士山6号目程度もあり、赤道近くの低緯度帯にも関わらず、年中常春といった気候だ。 人類発祥といえば、国立博物館で

        • 地理旅#13 「モンゴル編~ALWAYS MOVING」(2024.7)

          朝日を目指してモンゴルの広大な大地の丘に登った。標高1,500mの高原は、一日の中に四季があると言われるほど日較差が大きい。遠くに見えるのは、地平線なのか稜線なのか。時折聴こえる家畜の鳴き声以外には遥か彼方まで音のない世界。風が吹くと、まるで歴史そのものが動き続けているかのような感覚が掠める。 我々日本人にとって、モンゴルと言えば何を思い浮かべるだろう。チンギス・ハーン、遊牧民、相撲・・・。分かったつもりになって、知らぬ間にモンゴルのステレオタイプを押し付けていた感が否めな

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          ハンドボール部の11年間を振り返って

          昨今の部員減、そして教員の働き方改革。覚悟していたことではあったが、いざ現実になると「廃部」という2文字が脳裏から離れない。 生徒たちに伝えた日。生徒たちも、行き場のない怒りや悲しみを隠しきれなかった。淡々と伝えるしかない自分に嫌気が差した。 OBOGに伝えた日。時代の流れだから仕方ないですよね、と大人に理解してくれる方ばかりで、いっそうやるせなくなった。 日本の部活動制度は既に破綻している。世の中では労働環境が大きく変化している中で、未だにボランティアワークに依存して

          ハンドボール部の11年間を振り返って

          地理旅#12 「ニュージーランド編~多様性先進国への"越境"」(2023.9)

          6年ぶり2度目のニュージーランドを訪れて、多様性について探究して、その一端に触れてきた。わずかな滞在で触れられることなんてほとんどないことを承知の上だが、生徒にも「多様性」について考察するよう求めている以上、できる限りの洞察を試みたい。 理想郷としてのニュージーランドニュージーランドは1930年代には福祉国家化を果たし、かつ国民所得も高水準で羨望の的となる理想的な社会を構築した。移民や難民にもフレンドリー、公共施設にはジェンダーフリートイレが各所で見られ、公的医療も初等中等

          地理旅#12 「ニュージーランド編~多様性先進国への"越境"」(2023.9)

          はたちの頃

          二十歳を迎えた皆さん、おめでとうございます。 恩師たちを同窓会に招待したのは、もう14年前。今度は招待してもらう側になるとは。感無量。 ====== はたちの頃。未来のために始めた塾講師。子どもを前にすれば、未来は吹き飛んだ。今日こそが人生だと気付いた。 はたちの頃。バイト代をはたいて世界を旅した。外から見るまで、自分が何者かも知らなかった。 はたちの頃。失恋を引きずり回し、友を呼びつけては朝まで湘南をドライブした。RADWIMPSを叫びながら。 はたちの頃。自由

          で、結局「キャリア教育」って何なの?【Part1】

          先日、学校の先生向けにキャリア教育の勉強会を開催しました。今回は、その様子を一部レポートにしてお届けします。今回は、「なぜ、いまキャリア教育なのか?」について考えたいと思います。 1.〇〇〇〇〇する人の母校にしたいまず、勉強会に参加した皆さんに「〇〇〇〇〇する人の母校にしたい」という問いを投げてみました。 「幸せ」「世のための貢献」「社会を変革」「自分らしく」などなどのキーワードが出てきて、そこから対話が生まれました。 「〇〇〇〇〇する人の母校にしたい」という問いから始

          で、結局「キャリア教育」って何なの?【Part1】

          【学級通信】「日本やばくね?」に対して、私たちは、何をすべきか。何ができるか。

          地理の授業中。ニュースアプリで調べ学習をしていたときだった。 「先生、大変です!!」 もはや、授業どころの話ではなかった。 次に聞こえてきたのは、 「日本やばくね」 という声。 世界一の治安が良いと称された国で起きた蛮行。あまりにショッキングな事件だったので、心が痛んでいる人は、いまは読まないで欲しい。また、そういう時には、できる限りメディアから距離を取った方が良い。 さて、暴力は、もっともコストをかけずに相手を封じ込める、卑劣で許しがたい方法だ。強く非難する。

          【学級通信】「日本やばくね?」に対して、私たちは、何をすべきか。何ができるか。

          「悪いのは子どもではない」とは、どういうことか。

          高校生へのキャリア支援を考えるシリーズ第2弾は、「悪いのは子どもではない」とは、どういうことか。この言葉は、公文式創業者・故公文公先生が残した言葉だとされ、勤務校でもしばしば耳にするフレーズです。 公文式HPでは、"悪いのは子どもではない"について以下のように説明しています。 公文式では、今や時代の常識にもなりつつある「個別最適学習」に60年以上前から取り組んできたのです。 今回は公文式の宣伝ではなく(笑)、「悪いのは子どもではない」という考え方が、高校生へのキャリア支

          「悪いのは子どもではない」とは、どういうことか。

          だから、ふつうの先生が「国家資格キャリアコンサルタント」を取得した。

          高校生へのキャリア支援を考えるシリーズ第1弾。キャリア教育の専門家でもない中高一貫校の教員が「国家資格キャリアコンサルタント」の取得を目指した経緯について綴りたいと思います。 1.進路指導のモヤモヤ今まで塾講師として4年、教員として8年間、生徒の進路やキャリアについて、延べ1,000人以上、向き合ってきました。 しかし、教員しか経験してこなかった自分にとって、今まで生徒との対話の中で、たびたび「モヤモヤ」に直面しました。 小手先の情報は提供できるし、多少は後押しもできた

          だから、ふつうの先生が「国家資格キャリアコンサルタント」を取得した。

          12ヶ月間、パパ育休を終えて

          育休を頂いてから、早いもので1年の月日が流れました。僕自身は大きく何かが変わった気がしませんが、子どもの写真を見返すと、1年って長かったんだなと気付かされます。 育休取得の経緯、育休生活についてはコチラ↓ 日本では、2020年度に男性の育休取得率が初めて1割を越えましたが、スウェーデンの88.5%など欧米先進国と比べると、まだまだ課題は山積。 実は日本、世界一長く男性育休が取れる国とも言われていますが、5日間以下の短期取得が3割近くを占め、男性が長期で育休を取得するハー

          12ヶ月間、パパ育休を終えて

          なぜ、いま地理なのか?~高校「地理総合」必修化を目前に控えて

          2022年4月、高等学校における地理がおよそ50年振りに必修化する。 ・・・と言っても、多くの方から「え?むしろ地理って必修じゃなかったの?」というリアクションを頂くので、いま、改めて「地理総合」に求められる意義を考えてみたい。 地理ってどんなイメージ?そもそも、「地理」と聞いて何を思い浮かべるだろう? リンゴといえば青森、ミカンといえば和歌山、自動車といえば愛知?日本アルプスといえば、飛驒、木曽、赤石…? 私にとっての中高時代の地理は「覚えれば成績は取れるけど面白み

          なぜ、いま地理なのか?~高校「地理総合」必修化を目前に控えて

          地理旅#11「チベット編③~聖地の引力」

          生きる、死ぬ、そして還る僕ら教員一行は、拉薩の町中を巡ったあとでチベット人の民家にお邪魔して、夕食をご馳走になった。 まずはお母さん手作り、チベットのソウルフード・ツァンパ。日本でいうところのオニギリ的ポジションだろうか。 ツァンパは、粉状にした裸麦にバター茶を入れ、手でこねて作る。味は素朴で、麦こがし、きな粉といったところ。口の中の水分は持ってかれた。 ヤク肉の煮込みとカレーも作ってもらった。殺生を嫌うチベット仏教徒だが、厳しい自然環境下では動物の命を頂かずして生き長

          地理旅#11「チベット編③~聖地の引力」

          地理旅#10「チベット編②~他者のために祈る」

          赤がなびく聖地チベットの聖地を求め、青蔵鉄道約2,000kmの旅路を経て、天空都市・拉薩(ラサ)へやってきた。富士山とほぼ同じ海抜3,600m,チベット自治区の政治的・文化的中心都市である。 駅舎を出て最初に目に飛び込むのは、中国の歴代国家主席が描かれた巨大看板。街中は中国語で溢れ、他の地方都市にもありふれた無機質な高層ビルがそびえている。拉薩では、1966年の文化大革命以降、9割の寺院が破壊され、チベットの原風景は2%しか残っていないとも言われる。 「西蔵開放」というプ

          地理旅#10「チベット編②~他者のために祈る」

          地理旅#9「チベット編①~天空列車に揺られて」

          民族の交差点2017年、夏。地理教員で企画している海外研修のスタッフとして、チベットの聖地を目指す旅に出た。 上海を経由し、青海省の省都・標高2,250mの西寧へ。ホテルに到着したころには日付も変わっていた。これから訪れる標高4,000~5,000m級のチベット高原への高地順応も兼ねて、西寧で一日を過ごすことに。 西寧は、中国のほぼ中央部に位置しており、漢民族のほか、ムスリムの回族、チベット族、モンゴル族などが住み、古くから異民族が混ざり合う都市を形成してきた。ここでは、

          地理旅#9「チベット編①~天空列車に揺られて」