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SF名作を読もう!(25) 科学小説にして痛快なエンターテイメント!『火星の人」のアンディ・ウィアーの現時点での最新作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
これぞ正統派SF小説!あの映画『オデッセイ』の原作である『火星の人』の現時点での最新作(第3作目)『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は化学好きの人はもちろん、そうでない人でも十分に楽しめるエンターテイメント作品となっています。すでに映画化も進んでいるようで、これがどう映像化されるか、それを考えるだけでもいまからワクワクです。 SF小説とは、「もし〇〇の状態になったら、それをどう科学の力で乗り切るか」というのがその基本構造です。そしてこの「もし〇〇になったら」の部分が常識では
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アマゾンプライムお薦めビデオ③ 150:戦後における混乱と復興。その点では日本もイギリスも同じだった。『ブリティッシュ・ロック誕生の地下室』
エレクトリック・ブルース、エレクトリック・ハーモニカ。なんと魅力的な響きだろうか。チャーリー・ワッツがそこにいた。そしてミック・ジャガーもそこに加わった。そう、ブリテッシュ・ロックのルーツは戦後にアメリカから急速に取り入れられたブルースでありジャズであった。これはある意味日本と同じである。急速にジャズの歴史とも言える様々なジャンルが一気に流れ込んだからこそ、そこでクロスオーバーが生じた。日本でも日本なりのクロスオーバーは行われたが(あのクレイジーキャッツは全員がジャズメンであ
アマゾンプライムお薦めビデオ③ 149:Best of the Best 『岸辺露伴は動かない』第4期(1)「密漁海岸」
世間はこの二人、高橋一生氏と飯豊まりえ氏の結婚の話題で持ちきりですが(私個人としては祝福以外の何物でもありませんが)、個人的にはドラマ『岸辺露伴』シリーズの第4期がこの1作だけなのかがどうかが気になります。正直、映画版の『岸田露伴ルーブルに行く』は今一つだったため、今後はどうかな、と思っていたNHK制作のドラマ『岸辺露伴』シリーズですが、ここに来て、これまでの作品群も含む「ベストオブベスト」というものを作ってくれました。それがこちら、『岸辺露伴は動かない』第4期「密漁海岸」』
アマゾンプライムお薦めビデオ③ 148:ファンタスティックとは驚きでありためらいであり衝撃である:伝説のアニメ作品『ファンタスティック・プラネット』
今回お薦めする作品はこちら。奇作にして怪作にして傑作!『ファンタスティック・プラネット』です。 ファンタジーがいわゆる愛らしい夢なのであれば、ファンタスティックはむしろ「悪夢」といっていいでしょう。この映画、フランス作品ということもあり、その絵や雰囲気からいわゆるシュルレアリスムを連想される方も多いかと思います。 しかし、この映画が制作されたのは1973年で、輝かしいシュルレアリスムの運動はもはや過去の話となってしまった時代です。この映画も、ある意味、それがメタファーとし