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Action Trumps Everything‼(行動はすべてに勝る)

昨日に引き続き、山川恭弘氏の新著
ご紹介したいと思います。

アントレプレナーシップの「神髄」
語ってくれている、そう評しても
良さそうなこの本。

かといって、アカデミックで重厚な
本ということではなく、むしろ
彼が授業で直接学生に語りかけて
くれているような気軽さ
をも
感じさせる文体で、スイスイと
読み進めることができます。

是非全編通してお読みいただくことを
オススメするところですが、
私が特に気に入ったポイントを
いくつかご紹介させてください。


まず、全体を通じて、帯にある
ドラッカー「最後の生徒」”
であることをヒシヒシと感じる
ところが素晴らしい。

私自身、ドラッカーからもっと学びたい
との思いから、「ドラッカー学会」
所属している身です。
そんな私にとって、ところどころで
出てくるドラッカーのエッセンスや、
山川氏の「最後の生徒」としての
エピソードが、「ご馳走」
でした。


彼は日本でも教鞭をとっていますが、
東大で集中講義をした際に、

「先生、我々はやらない理由を研ぎ澄ますことに長けてきた。やらない理由を語らせれば、どんなことであれ、誰にも負けないと思う。なんて厄介な教育だったんだろう、習慣だったんだろう

同書 75頁

こんな感想をもらったそうです。
彼の「解毒」が相当効いたのですね。

起業においては、いかに行動するかが
肝要
であり、やらない理由を探したり、
精緻に理屈をつける時間があったら、
一歩でも二歩でも前に進め!
というのが
メッセージでしょう。


昨日の記事でも紹介した言葉に、
「変化を常態とする人」としての
「変態」というのがありました。
彼はよく、「5人の変態を集めよ」
と学生に言うそうです。

1人でうまくいく起業というのは少なく、
やはり複数のパートナーと組んで
ビジネスを構築していくことの方が
多いとのこと。

そんな時に、常に環境変化にさらされ、
自らも変化することを余儀なくされる
ことが当然
である以上、変化に前向き、
少なくともアレルギーがない人を
仲間にするべき
だということなのです。


昨今、日本でも取り沙汰されることの
多い「リスキリング」については、
「何を今さら」とバッサリ切り捨てて
いて痛快でした。

社会人であれば、常にスキルセットを
向上させるべく、学び続けるのが当然
だと言えます。

これまでの日本においては、それこそ
「茹でガエル」的な環境にあって、
スキリングをするひっ迫感が薄かった
のかもしれません。

彼の「フォーエバースキリング」
いう言葉に、上手いこと言うなぁと
感じた次第です。
起業家こそ、まさに永遠にスキリングを
続けるべき存在
なのですね。


起業家には「自律」が大切だという
ことが第五章に書かれています。
言い換えると「倫理観」を持たねば
ならないということ。

ついつい自分に対しては
「悪魔の囁き」
が聞こえてきてしまう人も多いのが
現実でしょう。

そこから逃れる唯一の方法として、
こんなことを書かれています。

いまの自分が好きですか?」(自分という存在に誠実に向き合えていますか?)
これを自分に問い直すことです。

同書 216頁

このくだりにも、非常に共感しました。
私自身、「お天道様に顔向けのできない
ようなことはしない」という意思決定
基準
を持ち、常に「真摯」であることを
自らに課しています。

もちろん、常にできているとはとても
言えないですが、少なくともその状態に
向けて努力することが大切だと理解し、
日々過ごしているのですね。

上記の質問を自らに問い直すことは、
自分がお天道様に顔向けできるか?
真摯に人生と向き合えているか?
これを自らに問うている
ことに
ほかなりません。


以上、気になった点をランダムに
ピックアップしてご紹介しました。

最後にもう一つ。
タイトルに書いた
Action Trumps Everything!!
(行動はすべてに勝る)

というメッセージが、
本書全編を通じて染み渡っている
ことを加えておきましょう。

早速「行動」に移していきたい
と思います。


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