春の息吹にふれる


瀬尾まいこ著「春、戻る」
突然現れた年下の、おにいさん
彼がきてからさくらの日常は少しずつ変わっていく

特別に大きな大事件がおこるわけでもないけれど
(まぁ急に年下の男の子が兄を名乗るのはそこそこの事件だが)
ゆったりとした日常のなかで
心のわだかまりだとかが解けていく
ヒロインのさくらは、何かを成し遂げたわけでも
苦難を超えたわけでもない
それでもおにいさんと出会う前の彼女と出会ったあとの彼女は確実に違っていて
生きるというのはそうやって
少しずつ己も気付かないうちに
感情を貯めて変わることなのだろうか

そうしていつの日か
遠き日の春が、戻ってくる
来るでも去るでも、現れるでもなく
春が、戻るのである

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