「O」3話.過去の栄光
そして、また一方である街の一角に凄まじい光の光線が放たれる。
街の人には光は見えていない様子。
光が収まると、数人の人影が見えてきた。
そこには、複数のチャンピオンたちが転生されていた。
「YOSHIMITSU」
戦国時代に小さな勢力であった「最上家」を、東北有数の大大名へと押し上げた武将。
父や弟との骨肉の争いに始まり、調略を駆使して領土を拡大したが、一方で合戦の際には、勇猛果敢な戦いぶりを見せ、「虎将」とも称された。
ほぼ一代で、東北の大大名へとのし上がった人物。
「NAGAMORI」
ある時代に五奉行として活躍。いわゆる文官の印象があったが、NAGAMORIは行政面だけでなく軍事面にも強く、兵を率いる能力を備えた武将。
「HANZO」
鬼の半蔵と称された武将
素顔を知る者は、ごく僅かしかおらず、高難度な諜報活動をこなすプロ。
剣術のみならず、忍術も使い敵を圧倒する。
その姿は、「忍者」。彼を求める権力者は、数多く存在する。
「SHINGEN」
炎を自在に扱う事ができ、豪火の王と呼ばれている。
蒼き炎は、美しく生き様も蒼く輝く。この世に燃焼しない物は存在しない程で、1日で国一つを滅ぼす程の威力を持つ。
「IESADA」
俊敏な動きで相手を全うする姿は、美しい剣豪。
体は小さいが、身の軽さで相手を困惑させて戦を勝利に導く。
彼らは、かつて同じ戦国時代を生きた武将たちである。
お互いの存在を認知しており、親交も敵対心もある者たち。
仕えていた殿方により、仲の良さ不仲さはあるも、この世では、誰にも仕えておらず、自由な身。
気を遣う殿方も居ないことにHANZOは、気を楽にしている。
あたりを見渡し、こんな時代に何故自分が転生されたのか疑問を感じている。
この世界の空気の重さに、SHINGENは不気味な雰囲気を感じていた。
YOSHIMITSUは、軽く息を吸い、その場を飛び跳ねた。
少しお調子者だが、戦闘には長けている人物、SHINGENと共に不気味な雰囲気を感じていたが、そんな事気にしていない様に見える。
不気味な雰囲気とは別に、
皆が平等に感じとったのは、先に転生された者の「邪悪な覇気」。
しかし転生したばかりで、どの方角から感じるかまではいかなかった。
異様な雰囲気を感じつつも、彼らはお互いの半生について、語りに語り合う。
数々の命を犠牲にしたと命の尊さを感じる。
なんの為に身を挺してきたのかと・・。
全員が平和や平等を求めた。
あの時に皆、それぞれが求めた野望、大志、夢。
もしかしたらこの世界で、、、
微かな昂ぶりを胸に秘め、皆が目もくれず酒が欲しくなり、
繁華街へと姿を消していった。
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