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記事一覧

日をつなぐということはキズの連鎖かもしれない

誰もが誰かを傷つけて、傷つけあって石の形ができていきます。 故意で、意図して相手をやっつ…

かなこ
11日前
73

家が好きな人は自分のスキを大事にする人

色々な家に住んできました。風呂なし四畳半トイレ共同、当時23000円の家賃のアパート。2LDKの…

かなこ
2週間前
96

サクリファイス(犠牲)は生き残るため 未来のため誰かのため

東京オリンピック2020自転車ロードレースで入賞圏外の集団が、234kmの戦いを終えてのゴールに…

かなこ
3週間前
71

見栄でなく矜持があった時代

NHK朝ドラ『ブギウギ』に有楽町ガード下の靴磨きの少年が病気のお母さんのため、お金を稼ぐた…

かなこ
4週間前
69

言葉をもたないから話したくなる

アニマルライド。公園にある石でできた動物の遊具。動かないし、ちょっと怖い。3歳児、4歳児は…

かなこ
1か月前
67

自分以外の命を守ることでどうにか道に迷わずにいられた

ダックスフント(ミニチュアでない)とふたりで暮らしていたとき、一緒のベットで寝ていたのだ…

かなこ
1か月前
64

嫉妬と偏見

若い頃の恋愛は、嫉妬して泣いたり喚いたり、喧嘩したりとエネルギーに満ちていた。いつから嫉妬しなくなったんだろう。自分に自信ができたというわけでもない。もう若くない、ということだろうか。 嫉妬は、恋愛だけではない。他者が自分より輝いていたり成功したり、能力が優れていたり、仕事ができたり、幸せだったり。 嫉妬に狂う双子の兄弟の兄と、その弟と、偏見と戦う少女の物語です。 愛の妖精(プチット・ファデット) ジョルジュ・サンド 双子の兄のシルヴィネは、弟のランドリーへの愛情が強

紙の本はうつくしくやさしい

好きな本はたくさんあるけど、それを書いた人がどういう人か知りません。会ったこと、話したこ…

かなこ
2か月前
87

大事なことは言葉にできない

いちばんたいせつなことは、目に見えない、とキツネが言いましたが伝えたい真心も目に見えませ…

かなこ
2か月前
73

牙でなく盾でありたい

1945年8月14日午後10時30分頃から15日未明にかけて、秋田県の日本石油秋田製油所のある土崎地…

かなこ
3か月前
69

傲慢と善良と素直さと

学生時代付き合っていた彼が英米文学を学んでいて、ジェイン・オースティンの『自負と偏見』を…

かなこ
3か月前
93

平凡だからこそわが世になっちゃった強さとおもしろさ

NHK大河ドラマの立身出世、下剋上的なもの好きなんだけど天下をとっちゃったあとは、あまりお…

かなこ
3か月前
86

時の流れに身をまかせた青磁

青磁をこの目で見たくって出光美術館に行ってきました。 3000年以上前の中国で偶然発見された…

かなこ
3か月前
83

バイオレンスと脳みそ

熊を食べたことがあります。熊撃ちの方が捕られた野生のもので丁寧な処理をし、圧力鍋で煮て味噌でやさしい味に仕上げてくださってました。 このときは、ありきたりの、きれいな言葉で命を語っていたことが恥ずかしいです。このnote、サイテー。 本当の、命、野性、けもの、動物、生きていくこと、食べること、人間は、きれいごとでない。 草を食べすぎた鹿は、お腹を上に向け肢をばたつかせ、白い泡を口から溢れ脱糞しそれを、殺し、解体し、不味い肉と内臓。生きる、命、食べる、という原始的な営みが