NHK広報局

アナウンサーが、ディレクターが、記者が、エンジニアが、出演者が、脚本家が…、 仕事の舞…

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アナウンサーが、ディレクターが、記者が、エンジニアが、出演者が、脚本家が…、 仕事の舞台裏とアツい思いをつづります。顔が見えるメッセージで、NHKの新しい一面を知ってもらえたら。 利用規約は https://www.nhk.or.jp/rules/

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記事一覧

秘境で珍獣を追っていた私が雑草に夢中になったワケ

なんと、気づいたら32年間も、NHKの自然科学番組を作り続けていました。 平成生まれの人には信じられないでしょうが、スマホやネットどころかパソコンもなく、取材に行くと…

NHK広報局
1日前
86

ストレスフリーで字幕が見られる?「ぴったり字幕」開発の舞台裏

「あれ、なんか字幕が読みにくいな…」 ガヤガヤと人でにぎわう昼どきの社員食堂。 日替わり定食を食べながらぼんやりとニュースを眺めていたある日、ふと違和感を覚えま…

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3週間前
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そこでしか言えない”すごい”を届ける、潜水アナウンサーの極意

静岡局アナウンサーの望月豊です。 みなさんは、“潜水アナウンサー”をご存じでしょうか。読んで字のごとく、潜ってリポートするアナウンサーのことで、NHKには研修生も…

NHK広報局
1か月前
168

当たり前の放送であり続けるために “送受信技術”の仕事って?

はじめまして、札幌放送局広報の加藤です。 突然ですが、ふだん皆さんが見ているテレビの電波がどうやって届いているか、知っていますか? テレビの電波は放送所から送信さ…

NHK広報局
1か月前
52

記者として、デフテニス選手として叶えたい“ちょっと生きやすい社会”

みなさん、“デフテニス”を知っていますか? デフテニスとは、聴覚障害のある人がプレーするテニスです。 世界大会では各国から代表選手が参加し、32人のトーナメント戦で…

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1か月前
82

大河ドラマ「光る君へ」の世界に360度“包まれる”体験をみなさんへ!カメラマンがまーるい映像を作るワケ

雨が上がり、気がつけば夜空は晴れわたっていた。 月明かりの下で、いよいよ本番が始まった。 たくさんの貴族が静かに見守る中、色鮮やかな十二ひとえを身にまとった姫た…

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2か月前
188

「家族になろうよ」アナウンサーが取材した、保護犬・保護猫の命をつなぐ人たち

みなさんこんにちは!アナウンサーの瀬田宙大です。 6年前から、糸井重里さんと馬場典子さんと一緒に「家族になろうよ ~犬と猫と私たちの未来~」という番組の司会を担…

NHK広報局
2か月前
142

地域を見守るNHKロボットカメラの秘密

はじめまして。入局3年目、静岡放送局で技術の仕事をしている岡本です。 ニュースや番組の中で静岡県各地の映像をお届けしているロボットカメラ(通称ロボカメ)。 静岡放…

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3か月前
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『パプリカ』と、小児がんのわかちゃんと、乳がんの私が過ごした5年間の話。

みなさん、突然ですが『パプリカ』を覚えていますか? そうです、「2020年とその先の未来に向けて頑張る全ての人を応援する」 ために米津玄師さんが作り、5人の元気な子ど…

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3か月前
188

「ことばの力」信じられなかった報道アナウンサー 能登半島地震から思うこと ~NHKアナウンサー「『命を守る呼びかけ』プロジ…

「今すぐ可能な限り高い所へ逃げること!!」 アナウンサーの、いつもとは明らかに違う強い口調がテレビの画面から流れた2024年元日。令和6年能登半島地震と名付けられた…

NHK広報局
3か月前
562

“語る”って深すぎる!NHKアナの“ナレーション術”を初めて言語化したワケ

アナウンサー小澤康喬 43歳。アナウンサー歴21年目です。 ニュースや中継・リポート、番組司会などなど、そこそこ、いろいろ経験してきたなあと思っています、自分では (…

NHK広報局
3か月前
208

日本で暮らす外国人への情報発信とは?ボリビア在住歴のあるディレクターが考えたこと

「福島に住めば住むほど楽しくなる。大好きになる。人情温かい。」 「福島はもう人生において一番大事なところ。」 「離れるつもりはない。」 とある座談会で出てきたこれ…

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4か月前
57

誰よりも近い場所で選手の息づかいを伝えたい 42.195kmにかけるカメラマンの思い

2023年10月15日に行われた「マラソングランドチャンピオンシップ2023」(通称MGC)。皆さんはご覧になりましたか? MGCとは、2024年のパリ五輪出場選手を決めるマラソンレ…

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4か月前
86

CODAの私が内側から見たデフ・ヴォイス

作品との出会いJR新宿駅南口コンコース内の書店で、私と「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(丸山正樹 著/文春文庫)は出会いました。 まず、棚に面陳されていた書影と…

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4か月前
1,778

オーディションは手話 当事者約20人出演のドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」ができるまで

皆さん、はじめまして。 本ドラマの制作統括をした伊藤学です。 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』は、企画から3年以上の歳月をかけ完成しました。ろう者・難聴者・コー…

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5か月前
1,252

「大奥」ラストシーン制作秘話!VFXチームが届けたかった“未来”のこと

2シーズンにわたってお送りした「大奥」、ついに最終回を迎えました。 最後までご視聴いただき、本当にありがとうございました! ラストシーンでは、これまで時代を超えて…

NHK広報局
5か月前
798

秘境で珍獣を追っていた私が雑草に夢中になったワケ

なんと、気づいたら32年間も、NHKの自然科学番組を作り続けていました。 平成生まれの人には信じられないでしょうが、スマホやネットどころかパソコンもなく、取材に行くときには電車の時刻表や地図の必要なページをコピーして持って行った時代からです。 絶海の孤島でサメの群れを追い、カザフスタンの草原でサイガという珍獣を探して奔走し、西アフリカ・シエラレオネのジャングルで世界で推定2000頭しかいない野生のコビトカバの撮影に挑んだ私が、最後に作った番組は、街の中の「雑草」や「野菜」が

ストレスフリーで字幕が見られる?「ぴったり字幕」開発の舞台裏

「あれ、なんか字幕が読みにくいな…」 ガヤガヤと人でにぎわう昼どきの社員食堂。 日替わり定食を食べながらぼんやりとニュースを眺めていたある日、ふと違和感を覚えました。 生放送のニュース番組。すらすらとしゃべるアナウンサーの声に、少し遅れて表示される字幕…。 みなさんはふだん、テレビを字幕付きで見たことはありますか? テレビ番組表に「字」と書いてあったり、番組の開始直後に「字幕放送」と告知テロップが出たりするので、ご存じの方もいるでしょうか。 ドラマなどの収録番組は、あら

そこでしか言えない”すごい”を届ける、潜水アナウンサーの極意

静岡局アナウンサーの望月豊です。 みなさんは、“潜水アナウンサー”をご存じでしょうか。読んで字のごとく、潜ってリポートするアナウンサーのことで、NHKには研修生も含めると10人の潜水アナウンサーがいます。 私は、そのうちの一人として25年、国内外の海や川で水中リポートを続けてきました。 「人がなかなか入ることができない水中世界の臨場感を、自分のことばで伝える」 私はその経験と感動の虜となって、夢中でこの仕事を続けてきました。 今回は、そんな “潜水アナウンサー”について

当たり前の放送であり続けるために “送受信技術”の仕事って?

はじめまして、札幌放送局広報の加藤です。 突然ですが、ふだん皆さんが見ているテレビの電波がどうやって届いているか、知っていますか? テレビの電波は放送所から送信され、それを各家庭で受信することでテレビを見ることができます。 では、放送所はいったいどこにあるのでしょうか? 実は、放送所の多くは電波が障害物の影響を受けないように山の上など標高の高い場所に設置されています。 例えばこちら👇 北海道札幌市の手稲山にある放送所です。ご覧の通り、冬は風や雪などでかなり厳しい環境に……。

記者として、デフテニス選手として叶えたい“ちょっと生きやすい社会”

みなさん、“デフテニス”を知っていますか? デフテニスとは、聴覚障害のある人がプレーするテニスです。 世界大会では各国から代表選手が参加し、32人のトーナメント戦で戦います。 私は大学時代、2019年世界デフテニス選手権大会で日本の選手として初めて優勝しました。 手前みそながら、“デフテニスの女王”と呼ばれたこともあります。 それから5年。私は選手を続けつつ、NHKで記者をしています。 アスリートとしては、今年1月に全豪オープンに出場。 でも、記者としては、1年生。 日々

大河ドラマ「光る君へ」の世界に360度“包まれる”体験をみなさんへ!カメラマンがまーるい映像を作るワケ

雨が上がり、気がつけば夜空は晴れわたっていた。 月明かりの下で、いよいよ本番が始まった。 たくさんの貴族が静かに見守る中、色鮮やかな十二ひとえを身にまとった姫たちが舞う。 なんというみやびな世界! 撮影するスタッフの真剣なまなざし。 なんという緊張感! NHK福井放送局、映像取材の本道純一です。 映像取材とは、わかりやすく言うと報道カメラマンです。 現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」の撮影現場は、いつも身を置いている報道現場とはまるで違う世界。 撮影現場で体験した雰囲

「家族になろうよ」アナウンサーが取材した、保護犬・保護猫の命をつなぐ人たち

みなさんこんにちは!アナウンサーの瀬田宙大です。 6年前から、糸井重里さんと馬場典子さんと一緒に「家族になろうよ ~犬と猫と私たちの未来~」という番組の司会を担当しています。この番組は、飼い主のいない保護犬や保護猫を紹介し、新しい飼い主=家族との出会いをお手伝いするものです。 回を重ねるうち、私にはある思いが募っていきました。 それは、自分の足で保護犬・保護猫についてのリアルな声を聞きに行きたいということ。 保護に取り組む人たちや犬や猫を引き取った人たちの生の声から、番

地域を見守るNHKロボットカメラの秘密

はじめまして。入局3年目、静岡放送局で技術の仕事をしている岡本です。 ニュースや番組の中で静岡県各地の映像をお届けしているロボットカメラ(通称ロボカメ)。 静岡放送局はNHKの中でも屈指のロボカメ保有数を誇ります! なぜ多くのロボカメが設置されているのか。どうやって操作しているのか。 ロボカメの役割や静岡放送局ならではの特徴を、放送では見ることのできない裏側と一緒にお伝えします。 さらに後半には、技術職員がそれぞれの”推しロボカメ”と熱い思いをご紹介! 知られざるロボカメの世

『パプリカ』と、小児がんのわかちゃんと、乳がんの私が過ごした5年間の話。

みなさん、突然ですが『パプリカ』を覚えていますか? そうです、「2020年とその先の未来に向けて頑張る全ての人を応援する」 ために米津玄師さんが作り、5人の元気な子どもたち「Foorin」が歌い踊った、あの曲です。 そのFoorinが、病気や障害のある子どもたち10人と結成したのが、「Foorin楽団」というチームです。 ちがいを乗り越え、思いっきり遊んで、『パプリカ』を演奏することで、多くの人たちに元気を届けました。 これからお話しする「わかちゃん」は、そんなFoorin

「ことばの力」信じられなかった報道アナウンサー 能登半島地震から思うこと ~NHKアナウンサー「『命を守る呼びかけ』プロジェクト」~

「今すぐ可能な限り高い所へ逃げること!!」 アナウンサーの、いつもとは明らかに違う強い口調がテレビの画面から流れた2024年元日。令和6年能登半島地震と名付けられた地震によって、東日本大震災以来初めて、大津波警報が発表されました。 そして発せられた「命令調」の呼びかけ。いざという時は、やってくる。NHK の災害報道に携わる人間たちが作り上げてきた「最大級の呼びかけ」が初めて音声化された瞬間でした。 その反響は大きいものでした。 放送を見た子どもが泣き出したことで、危機感

“語る”って深すぎる!NHKアナの“ナレーション術”を初めて言語化したワケ

アナウンサー小澤康喬 43歳。アナウンサー歴21年目です。 ニュースや中継・リポート、番組司会などなど、そこそこ、いろいろ経験してきたなあと思っています、自分では (笑) ところが、今、いきなり新人に戻ったかのような心持ちでチャレンジしている分野があります。それが、“ナレーション”です。 ナレーションというのは、ドキュメンタリーなどさまざまな番組で、状況や背景、時には心情などを伝えるコメントを、声で表現する役割です。 伝える仕事ではありますが、「伝えよう伝えよう」とす

日本で暮らす外国人への情報発信とは?ボリビア在住歴のあるディレクターが考えたこと

「福島に住めば住むほど楽しくなる。大好きになる。人情温かい。」 「福島はもう人生において一番大事なところ。」 「離れるつもりはない。」 とある座談会で出てきたこれらの言葉。 実は、福島に住む外国人たちの思いです。 こんにちは、ドラマ部の小野です。 テレビ、ラジオ、インターネットを通じて、多言語で情報を発信するNHKの国際サービス、NHK WORLD JAPANで『Chatroom Japan』という番組を作っています。 この番組は、日本で暮らす外国の人たち、いわゆる在留

誰よりも近い場所で選手の息づかいを伝えたい 42.195kmにかけるカメラマンの思い

2023年10月15日に行われた「マラソングランドチャンピオンシップ2023」(通称MGC)。皆さんはご覧になりましたか? MGCとは、2024年のパリ五輪出場選手を決めるマラソンレースのこと。 NHKは、女子のレース中継を担当しました。 朝から冷たい雨が降りしきる厳しいコンディションのなか、一発勝負のレースに挑む選手たち。 そんなランナーたちの熱戦を誰よりも近くで見ていたのが、私でした。 カメラを手に「トライク」と呼ばれる3輪のバイクに乗車し、42.195kmの道のり

CODAの私が内側から見たデフ・ヴォイス

作品との出会いJR新宿駅南口コンコース内の書店で、私と「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(丸山正樹 著/文春文庫)は出会いました。 まず、棚に面陳されていた書影とタイトルの「デフ」が目に飛び込んできました。 「Deaf」は、ろう者という意味を持つ英単語で、私にとって非常になじみ深い言葉でした。 Children Of Deaf Adults 耳の聞こえない親から生まれた聞こえる子ども。 その頭文字を取って「CODA」。 私は、CODAとしてこの世に生を受け、生きてきたか

オーディションは手話 当事者約20人出演のドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」ができるまで

皆さん、はじめまして。 本ドラマの制作統括をした伊藤学です。 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』は、企画から3年以上の歳月をかけ完成しました。ろう者・難聴者・コーダ(CODA)の当事者にも参加いただいたこのドラマ。企画の経緯やスタッフ・キャストのドラマへの関わりを知っていただくことで、ドラマをもっと楽しんでもらいたいと思っております。 ドラマ化のきっかけは自身の経験から皆さんの身近にろう、または難聴の方はいらっしゃるでしょうか。 わたしの周りにはそのような知り合いがおらず

「大奥」ラストシーン制作秘話!VFXチームが届けたかった“未来”のこと

2シーズンにわたってお送りした「大奥」、ついに最終回を迎えました。 最後までご視聴いただき、本当にありがとうございました! ラストシーンでは、これまで時代を超えて紡がれてきたさまざまな人たちの思いが最後に繋がり、幸せそうな胤篤や瀧山たちを見ることができて本当に良かったです…。 原作でも印象的なこのラストシーン。 これまでの大奥では、赤面疱瘡という疫病や権力・理不尽さとの闘い、大政奉還から江戸城無血開城まで、江戸という時代をたくさんの苦難を乗り越えながら駆け抜けてきました。