あの日のあのこを、絵とことばで。
「自己中心的なところがあります」
小学1年生の通知表にそう記されていた。
子どもの世界のまん中は自分だ。
自分のスキなものはよくわかるし、
探しに行けばすぐに見つけられた。
そうして大切なものをたくさん集めて、
自分のスキで作ったお城で、
気分よく暮らしている。
ところがあるとき、
お城の外に目を向けて気づくのだ。
自分ではない、ほかの誰かのスキは
ちっともわからない。
キライなものもわからない。
それどころか、
ほかの誰かは何がスキで何がキライかなんて、
考えもしていな