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aie×seek インタビュー

仲良しの二人組aieとseekは、そろって9月生まれ。
そこで二人一緒に熱海へFC旅行を企画。
FC旅行は初めてのaieと熟練の域に達しているseekで、
さてどんな旅になったのか、写真を交えて振り返っていただきました。
年齢は単なる数字にすぎないけれど、
カッコよく経験を積み重ねていく二人を見ていると、
その誕生日を追いかけ続け、その変化を見ていたいと思います。

宿泊した旅館から熱海の海を眺める二人。視線の先にあるのは夢か野望か。

●一緒にFC旅行をするお話はどういうところから決まったんですか。
seek:ぽろふらたゆツアー(aie、seek、Köziが行った弾き語りツアー)を回っているときに、俺から話しました。たまたまですけどFCの運営会社が同じなんで、どんなことやってるんですかみたいな話はちょこちょこしてたし、二人でプライベートで旅行に行ったこともあったし、二人の旅行をファンの方も一緒に行けたら楽しいかなって。それで聞いてみたら、aieさんは今までFC旅行を一度も行ったことがなくて。

●確かにイメージないですよね。
aie:FC旅行をするのは、俺からは出ない発想ですよね。何やってんのかわかんないし。seekから話を聞くと、寝れないぐらい忙しいみたいだし、すっごいな~とか言ってたんだけど。我々がやる分には朝早く起きてファンデーションを塗る時間もいらないから、楽しい旅行にお客さんも一緒です、だったらいいかなって。

 ●内容はどんな風に決めたんですか。
seek:僕のほうから、こういうことをやると喜んでもらえるんちゃうかなって提案しました。
aie:最近旅行してないんで、料金が全くわかんないんですよ。値段の肌感がないから、どういうサービスをすればいいんだろうって思いましたね。

 ●その金額に見合うものとは?って。
aie:一本のライヴとしたら高い金額だし、普通のアコースティックライヴをやっても、いやいやそれは知ってますからってなるじゃないですか。前の晩とかドキドキしてましたよ、明日どうなんだろうって。

 ●下見もして、準備万端でしたよね。
aie:下見してよかったね。雰囲気を事前に知っておけたし、旅館の人にも挨拶しておいたほうがスムーズに行くし。
seek:the god and death starsのライヴを見に行ったときにメンバーさんと話をしたら、“FC旅行って何すんの?”って言われたり。
aie:僕の周りはFC旅行をやってこなかった人たちばっかりだから。
seek:行く前からざわついてる感はありましたね(笑)。

 
ワクワクドキドキ、お部屋訪問!
でも驚いたのは二人のほう?

 

これからドキドキお部屋訪問! 

●まず、一日目は何をしたんですか。
seek:ご挨拶と3ショットの撮影会をやって、アコースティックライヴを明るいうちにやりました。

●あ、すぐにライヴなんですね。
seek:今までの経験だと、アコースティックライヴを晩飯の後にやると、だいたい寝る人がいるんですよ。だから、アコースティックライヴは早いうちにやったほうがいいんです。それから晩飯で、その後にお誕生日会とビンゴ大会をやりました。
aie:ビンゴ大会は全員に何かが当たるようにしたんで、結構時間がかかったよね。全員当たりってわかってるから、最初にビンゴした人がラッキーでもなんでもなくなって。早くビンゴしたい感がゼロになってた(笑)。
seek:全員に当たるなんて今までやったことないけど、せっかくやし、全員当たるほうがいいかなと思って。俺が用意したのも、aieさんが用意したのも、みんな喜んでくれてよかったですね。私、この人のファンじゃないんでっていう感じじゃなかったから。それは、弾き語りを見てくれてたり、今までの流れを知ってくれてるからかなと思います。

 ●すでに一緒にツアーもやってるから、お二人とものライヴを見たことがある人が多いんでしょうね。
seek:行きの車で配信して、いつこの二人を見たのか聞いたんですよね。結構バラバラでしたけど、どっかでは見たことがあって、全く知らない人はいなかったから。

旅館内のラウンジでアコースティックライヴ。二人の衣装の差がFC旅行経験値を物語っている?

●ただ、FC旅行が初めてとなると、aieさんとしてとまどうこととかありませんでした?
seek:FC旅行って、ファンの方との距離感みたいなのが慣れてないと難しいんですよ。

 ●距離感という点では、aieさんはお上手な感じがしますね。
seek:自然体なんですか。
aie:たぶん。ヴィジュアル系を始めた頃は、プライベートでもカッコつけなきゃみたいなのがあったかもしれないですけど、人間として成熟してきた頃に、30歳ぐらいかな、カッコいい先輩を見つけて、こんな人になりたいなっていうのを追っかけてきたから。立ち振る舞いももステージ上でもゴッドバーで酒をつくってるときでも、同じ自分だけど、プロとしていられるのかなと思ってますね。

 ●これ以上は近寄らせません、みたいな線引きはあるんですか。
aie:もしかしたらあるのかも。使う言葉ひとつでも考えてるし。この言葉は使わないとか。
seek:俺の感覚なんですけど、aieさんがそのスタンスでいたら、必ずファンの方もそのスタンスになると思います。そこがaieさんは上手いと思うし、そのスタンスでいる以上、ちょうどいい距離感が保てると思う。
aie:何も言ってないけど、俺にため口きいてくるお客さんはいないですよね。
seek:そういうことやと思います。お部屋訪問とか、ちょっと内容的にハードル高めかなっていうところもaieさんのいつもの距離感やったから。

 
●FC旅行と言えば、やっぱりお部屋訪問はしますよね。
seek:俺は、お部屋訪問は二手に分かれてもよかった。
aie:それはさすがにキツイ(笑)。

●二人一緒に回ったんですね。
aie:バンドだと二人チームとかに分かれて回るらしいんですけど。
seek:二人と二人と一人になるケースが多くて、俺が一人が多かったんです。一人は苦じゃないから、俺がおらんほうがaieさんのファンは話しやすいかなとか思って。でも、僕がaieさんのファンに話しかけても、“え?”みたいなことはなかったし、みんなで一緒に楽しくおしゃべりできました。
aie:一人で来ても楽しめると思いましたね。

お部屋訪問中。ファンの思いのこもった飾り付け(力作!)の前で。

 ●一人で来てる方もいらしたんですね。
seek:一人で来てる人には、コロナのことがあるから、一人部屋を用意してもらったんです。
aie:知らない人同士は一緒にならないように。

 ●じゃあ、お部屋訪問のときは、一人部屋にお二人が来るんですね。
aie:女子スタッフが一緒に来て、タイムキーパーをするから危険はないですよ。

 ●(笑)危険はないでしょうけど、めっちゃ緊張するでしょ。
seek:ドキドキ感はあったやろうね。お部屋訪問のときは、部屋に飾り付けしてくれてはる方がいて。過去のSNSにあげてる写真を使って、布のポスターみたいなのを発注してくれたんやと思うけど。
aie:バックドロップに近いようなやつ。
seek:夜まで時間がなかったから、どの時間で飾り付けやったんやろうって思いましたね。着いてすぐやらんと、間に合わないぐらいのスケジュールやったから。
aie:まだ出来上がってない部屋もあったもんね、“あと30秒ください”って言われたり。
seek:電飾で飾り付けしてくれたりして。お部屋訪問という名のおもてなしタイムでした。
aie:マジでびっくりしましたね。誕生日ってことを忘れてて、サプライズされると全く思ってなかったから。部屋に入っていったら、どういうこと?って。電気がついたら、そうなんだって。
seek:ちゃんと誕生日パーティをしてくれて嬉しかったですね。

 FC旅行慣れしているseekならではの心遣いとは?

 

サンドブラスト体験中。なかなか真剣な様子。

●翌日は何をしたんですか。
aie:8時ぐらいには起きて。
seek:9時には出発。

 ●なかなか早起きですね。
aie:ギリギリまで寝て、ふわふわしたまま行きました。
seek:あ、ひげ剃らんねやって思いました。
aie:そうだね。ま、いいかって。

●aieさんって、ひげのアー写ってありましたっけ?
aie:5年ぐらい前かな、髭剃りのバリカンのほうでカットして長さをキープしてたときはあります。最近は剃りますね。5年ぐらい前に生やしてたけど、楽屋で高野哲さんがひげを剃ってるのを見て、俺も剃ろうって。
seek:先輩のスタイルにすぐ影響されるから。
aie:伸びてても別に気にしないし、無精ひげでもいいですけど。5年前も飯田成一さんの無精ひげがカッコいいなと思ったから。

 ●ツイキャスとかでノーメイクの顔も見るようになりましたけど、ひげはNGのバンドマンの人がいるような気がしますね。
seek:僕ですね。ひげが伸びてるときの配信は、“口の周りにいろんな毛が生えてくる病気にかかってるんで今日はラジオで”って言います。

 ●なるほど(笑)。朝早く旅館を出て、それから?
seek:みんなでサンドブラスト体験をしました。グラスとか鏡にステッカーみたいなのを張って、そこに砂を吹き付けることで表面を削って、模様をつけるようなアートなんです。FCクラブのロゴのシールを作ってもらえたんで、おひとりずつ回らせてもらって、皆さんの希望のところに貼ってあげて。ちゃんと触れ合うみたいなことができたのがよかったです。俺らがずっと壇上にいて、それを見てるだけじゃなかったから、そこはすごく楽しんでもらえたみたいです。

それぞれのFCのロゴが入ったグラスが出来上がりました!

 ●aieさんとしては、FC旅行を楽しめました?
aie:そうですね。仕事、っていう感じはしなかったですね。

 ●今までのFC旅行と比べると、seekさんとしてはどうでしたか。
seek:俺がFC旅行慣れしてるのが出てましたね。イベントごとに俺の衣装が変わっていくんですよ。
aie:着くやいなや着替え始めたんで、あれって思って。行きの服と、晩飯の服が違って、そっからスーツに変わって、お部屋訪問はTシャツで、さらに翌日で。
seek:撮影会もあるからね、せっかくやったら服装が違うほうが喜んでもらえるかなと思って。
aie:そんなん、想像もしてなかった。
seek:最初ご挨拶するときは旅館感を出すために浴衣で、お誕生日パーティ用にはちょっとフォーマルな感じにして、お部屋訪問のときは寝間着風にTシャツでっていうのは考えました。
aie:慣れてますわ(笑)。

やっぱり誕生日当日は気になるもので

 

44歳と43歳になりました~(笑)。

●さて、いよいよお誕生日を迎えるわけですが、何か思うところありますか。
seek:ここ数年は時間の流れが早いですね、時間の感覚みたいなのが狂ってるから、もう1年経ったんやって思います。
aie:通常営業できないまま3年じゃないですか。とはいえ、今年は一年で100本以上ライヴやってるんですよ。じゃあ、頑張ってますね。

●通常営業できないまま、年齢の数字だけを重ねてしまうことに対して…、aie:焦り?

 ●恐怖感とか。
seek:僕はめちゃあります。
aie:ないですね。
seek:真逆でしたね(笑)。

 ●それぞれらしい答えです。
aie:コロナウイルスの影響が俺だけに対してだったらすごい悔しいと思うけど、世界みんなだから。その中でやれることを見つけていくほうが楽しいし、やれることも増えてるし。
seek:僕は、10年周期で毎回生活のサイクルがガラッと変わるんですよ。20~22歳のときは東京に出てきてデビューして、30歳ぐらいからは自分で会社を作ってここからどうすんねんやったし、40歳ぐらいで今までのルールで生きていけなくなって。戦い方を自分で見つけないといけないって一番感じたときでした。だからこそ弾き語りも始められたわけやし、どうせやるなら楽しんでやれることを増やしたいですよね。

 ●ちなみに今年のお誕生日当日のご予定は?
seek:僕はライヴやります。
aie:やらないです。
seek:ずっとやってます。ずっとやってます。
aie:2回言った(笑)。
seek:去年は姫路で、一昨年はコロナになってから初の有観客イベントで、その前の年もメトロノームと2マンやって、渋谷でaieさんと深夜イベントやって。その前の年も『魚群』をやってたし。ずっとライヴやってると思う。
aie:俺、自分からは発信しないんですよ。kazu君が言ってきてくれたんでやってたんだけど、今年の誕生日はkazu君が逹瑯ソロの現場が入ってるんで、言ってこなかったんです。それに前日もイベントだし、次の日もdeadmanのライヴがあるから、今年はいいかなって。

 ●ライヴがなかったら、誕生日は何かしたいですか、逆にフツーに過ごしたいですか。
aie:休みだったら、パーティバーレルを買って、一日中だらだら食いたい。
seek:絶対途中から飽きてるやん(笑)。

 ●それはだらだらのんびりしたいけど、ちょっと特別感もほしいんですかね。
seek:パーティ感を演出してるのかな。俺は誕生日に何もないなんて考えたくもない。昔、Mix Speaker's,Incを始めてすぐのときかな、何も予定がなかったときがあったんですよ。歯医者に行ってたら、マネージャーから電話がかかってきたんです。誕生日を夜やるからみたいなのかなと思って出たら、普通に仕事の要件を言われて切られたときがすごい悲しくて。やっぱり期待しちゃうんですよね。自分で自分の誕生日の企画するのは恥ずかしいんですけど、待ってる自分が耐えられへんから、どうせならやらせてください!って言ったほうがまだいいかな。
aie:潔いよね。俺も、前後に何もなければやってたかも。 

●ひとつ年を重ねたところで抱負は何かありますでしょうか。
aie:バンドのやり方は変わんないと思うんですけど、自分のやってきたマネージメントとかが9月からちょっと体制が変わるんです。seekに相談したりしてるんですけど、それは一個の区切りというか、今までと変わるのかなっていう楽しみがあります。
seek:出会いを求めてるかもしれないですね。いろんな人からもらう刺激を欲してるので、外に出て行っていろんな人と話したいと思います。バンドの活動については、来年までの流れはなんとなくは見えてるんで、さらに3年後みたいなことを考えたときに広げていけることを今の間に出会って作っていきたいです。

 ●年内の活動予定としては、またまたぽろふらたゆツアーが待ってますね。
seek:前回のツアーで秋ぐらいにまたやれたらいいねって話をしてたんで。
aie:東名阪なんで、本当は姫路も入れたかったね。昨日もKöziさんとしゃべってて、“やっぱりあの辛い鍋、塩辛くないバージョンで食べたいね”って。姫路の夜が楽しかったから。

 ●じゃあぜひまた来年に。ほかに来年の予定として何か考えていることがあれば。
aie:来年は全バンド、リリースかな。作品作りですね。
seek:43歳はもっと働きたいです。
aie:二十代のときより働いてるもんね。
seek:もっと働かせてくれ、こんなに体力有り余ってるのにっていう感覚がずっとあって。

 ●体力って増えてるんですか。
seek:脳がマヒしてるのかもしれないです。今しかやれへんことがあるんちゃうって、最近よく思うんです。もっと俺の体をいじめてほしいし、もっと脳みそ頑張れって思ってます。

 

読者プレゼントは、お二人がセレクトしたマジョリカマジョルカのアイシャドウとサイン色紙です。プレゼント応募と、『aie VS seek 二人を比べてみたら?』インタビューは、以下から。(応募締切は10月15日)

サインにもそれぞれの個性が出てますね。

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