湊乃はと

ものを書く鳩です。

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    湊乃はとについて。著作やイベントなどのお知らせ。

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    小説・随想などなど、書きためてきたものたち。何とも呼び難いものが多いため小品と呼んでいたりもします。

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【書籍案内】盗蜜

書籍詳細 文学フリマ東京38新刊。 初刷 2024/5/19 / 文庫判(A6) / 本文128ページ / ¥800 あらすじ まずは気取ったあらすじがこちら。 旧字体が読みにくいと思われるため、新字体でも以下書き起こします。 傍から掠め取る蜜は甘い。 銀座のカフェーで生きる女給の物語。 ある男との心中から生還した廣谷松は、神田榮と名を変えて、カフェーの女給となった。 いつしか榮は、その接客を受けるだけで客が繁栄する〝幸運の女〟として人気となる。 榮は、女一人自活

    • 文学フリマ東京37で買った本

      文学フリマ東京37 2023/11/11(土) 東京流通センター 第一展示場・第二展示場 雑感数回、文学フリマに出店したり、あるいはお客さんとして入ったりしてきましたが、ほんとうに規模が大きくなりましたね。 昔はどんなジャンルもともかく流して歩いて、気になった表紙から立ち読みさせていただいて買う、というのをやっていたのですが、今となってはもう目当てのサークルさんの新刊を買いに行くのが精一杯。 出店側となると尚更です。 規模が大きくなるのは、もちろんイベントにとってはいいこと

      • あらゆる感想を溜めに溜め、またさらに溜めています。

        • 【文学フリマ東京38/ D-16】おしながき(2024/5/19/sun)

          <波間文庫:D-16>です湊乃はと・星結莉緒います(鳩は14:30ごろまで) スペース:第一展示場 D-16(入って右の奥の方!) 開催日時:2024 / 5 / 19 / sun. 12:00〜17:00 新刊盗蜜 あらすじ 傍から掠め取る蜜は甘い。 銀座のカフェーで生きる女給の物語。 ある男との心中から生還した廣谷松は、神田榮と名を変えて、カフェーの女給となった。 いつしか榮は、その接客を受けるだけで客が繁栄する〝幸運の女〟として人気となる。 榮は、女一人自活する

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        【書籍案内】盗蜜

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          21本
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        記事

          【速報】新刊出ます

          【速報】新刊出ます

          こども流鏑馬

           建物の裏手から、鬱蒼とした割に管理されたような森に抜けた。獣道よりも、より平された細道をたどり、ようやく澄んだ空が見えるところまで出る。眺め回してみるとどうもそこは神社の裏手らしく、本殿の裏に社務所のような建物と、こちらの道から入ってきても構わぬように手水社が見える。とりあえず本殿の方へ足を向ければ、地面が湿ったような土から砂地に変わった。  杜を除けば広大というわけでも狭隘というわけでもない、ちょうど良い敷地は裏手にいるにも関わらず人の気配を感じさせる。大抵神社という場所

          こども流鏑馬

          #一行日記 2024/05/03 山ビルに吸われる実績を解除したため、またひとつ高野聖への解像度があがりました。

          #一行日記 2024/05/03 山ビルに吸われる実績を解除したため、またひとつ高野聖への解像度があがりました。

          #一行日記 2024/4

          四月、寄稿をしている「故郷喪失アンソロジー」のクラウドファウンディングが始まったり、101名のご支援をいただき終了したりしました。自分の書いたものが確実に101名に届くというのは、ただ単純にすごいなと思います。今までそんなに読んでもらったことない。 2024/04/01 この時間まで粘りましたがなんも面白味のある冗談を思いつきませんため、鳩は港に帰ります。 2024/04/03 天気が悪いというだけで何もする気が起きないため、天気が悪いということは何をしなくても許されると

          #一行日記 2024/4

          #一行日記 2024/05/01 吸い込まれた蜂の大群がどうなったのか誰も教えてくれず、この時間になりようやく移動されたことを知る。

          #一行日記 2024/05/01 吸い込まれた蜂の大群がどうなったのか誰も教えてくれず、この時間になりようやく移動されたことを知る。

          #一行日記 2024/04/30 うさぎに相槌を求め、うさぎの様子を見て、うさぎに挨拶をして寝ること、どれだけ経ってもそれをやりかけて辞めるのがなおらない。

          #一行日記 2024/04/30 うさぎに相槌を求め、うさぎの様子を見て、うさぎに挨拶をして寝ること、どれだけ経ってもそれをやりかけて辞めるのがなおらない。

          【舞台鳩】マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』(東急シアターオーブ)

          昨年図らずも「ロミオとジュリエット」の話の内容を割ときちんと知ったため、今なら見れると思い立ち、駆け込んできました。 こういうダンスの公演を見るのは初めて、内容分かるだろうか……などとちょっと不安に思いながら行きましたが、結果としては全然問題なかったです。 マシュー・ボーンについても名前と振付師?という程度しか知識を持ち合わせておらず、以下引用します。 今回は『ロミオ+ジュリエット』ということで、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の翻案作品。舞台は現代、若者を矯正する

          【舞台鳩】マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』(東急シアターオーブ)

          ひらめ

           男が目を覚ましたのは冷水を浴びせられたからであり、冷水を浴びせたのは男の妻であった。年の瀬も近い明け方の、火でも焚かねば耐えられぬような寒さの頃である。男が驚いて見上げると、妻は床の間に置いてあった花瓶を手に持って、寝乱れた髪を整えもせず、肩で息するような様相である。点けたままであった枕元の洋燈に足元から照らされて、ぽたぽたと垂れる雫が静かに光っている。  何しやがる、と怒鳴りたいけれどもしかし男は言えぬ風情で、急激に動き出した心臓の動悸を収めるのでやっとであった。男の口が

          【歌舞伎鳩】御浜御殿綱豊卿、伊勢音頭恋寝刃ほか(三月大歌舞伎 / 歌舞伎座)

          ヘッダーの仁左衛門さん、めちゃくちゃにかっこよくないですか……? これは歌舞伎座でポスターを撮影したものですが、画質荒いのでもう本家で見てきてください。 見ましたか? かっこいいですね。鳩はど素人であるため、どの演目も大体内容を知らず、もちろんこの「御浜御殿綱豊卿」も知らなかったのですが、ビジュアル出た途端に、かっけ〜〜〜〜〜!!!と声が出たのはこれが初めてです。演目名だけで夜の部のお切符を取っており、昼は「傾城道成寺」を幕見しようかな〜程度だったのですが、まあ、行くよねこ

          【歌舞伎鳩】御浜御殿綱豊卿、伊勢音頭恋寝刃ほか(三月大歌舞伎 / 歌舞伎座)

          【映画鳩】オッペンハイマー

          日本公開されることがあれば(本国公開されてから日本公開されるまで協議か何かあったようでだいぶ間がありました)、見に行こうとは思っていたものの、ずっと「見たい」と「見なければ」の間にありました。 でも公開されましたからね、もちろん行ってきましたよ。配信だと腰が重くなって見るのに時間を要しそうというのもある。劇場というのは時間と集中、環境を買う場所であるため。 チケットをとるまでは何も考えていなかったけど、劇場に入って本編始まるまでにもうちょっと帰りたかった。余裕があるときでな

          【映画鳩】オッペンハイマー

          【文楽鳩】曽根崎心中(BUNRAKU 1st SESSION / 国立劇場)

          前回、国立劇場で文楽を見た時に、曽根崎心中を好きになったので、このプロジェクトもチェックしつつ行くかどうか迷っていたのですが、思い立って行ってきました。 トレーラーの通り、通常は大道具を立てて行う公演を、アニメーション背景で行うというプロジェクトです。背景美術は、スタジオジブリの背景画を数多く描かれてきた男鹿和雄さん。 演目は「曽根崎心中」から、最後の道行の場面「天神森の段」です。 「曽根崎心中」のざっくりとしたあらすじは以下の通り。 醤油屋の手代・徳兵衛と、天満屋の遊女

          【文楽鳩】曽根崎心中(BUNRAKU 1st SESSION / 国立劇場)

          #一行日記 2024/04/06 われわれは虫と同じ、花が咲き気温が上がればのこのこ集まる、所詮は動物。

          #一行日記 2024/04/06 われわれは虫と同じ、花が咲き気温が上がればのこのこ集まる、所詮は動物。