知的なラウンジ嬢 [美女ログ]
港区王子です。
今回は印象的だった美女とのエピソードを。
飲み物を片手に読み物として楽しんでいただければ。
皆さんのモチベーションや気づきに繋がれば幸いです。
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日本の欲望の中心地、港区にて出会った。
その晩はいつもお世話になっている先輩たちと飲みに出ていた。彼らに連れられ、2軒目は六本木にある会員制ラウンジへ。
ジルコニアのようにやたらキラキラと輝く美女ばかりの夜の店。内装も過度なまでの豪華さ。飲み仲間に連れられ、こういった店に行くことは日常となっていた。
その日は正直、乗り気で無かった。酔うと外れそうになる仮面をなんとか表情筋に貼り付けて、
『アフターで女の子を外に連れ出してさっさと帰ろう。抱ける抱けないなんてどうだって良い』
なんて、波風立たさずに帰る算段を考えていたところだった。席につき男たちで談笑していると、
「こんばんは」
と涼しげな声。自分の席に女の子がついた。体の線にぴったり沿ったダークグレーのワンピース姿が視界の端に入った。
先輩たちの方にも女の子がつき話し始めたので、彼女の方をちらりと見やる。
綺麗な黒髪。陶器のように滑らかな色白の肌。すらっと長い手足。
顔の輪郭は丸く、小さい。幼子のようなのに、やや吊り上がり気味の大きな目とすっと通った鼻筋がアンバランスさすら感じさせる。
背徳的なまでのうら若さとみずみずしい色気。その美貌に、思わずハッと驚くほどであった。
ただ表情は人を寄せ付けないような鉄面皮だった。お互い無言で目があう。気まずい時間に耐えかねたのかあちらから話し始めた。
「ここよく来るんですか?」
「…いや、全く。あんまり長くないの?」
「このお店?そうです。」
機会的なほどに硬い会話。ギアを入れてみたくなり、言葉を投げかけていく。
「こういう雰囲気苦手?」
「え、なんでですか?」
「いや、顔にそう書いてあるよ」
「なんかお兄さんは得意そうですね」
「なんも知らんくせに急にハードル上げないでくれる?」
「笑」
あえて余所者同士のように話し出していた。
自分のよく使う手段であった。まるで居酒屋でばったり相席してしまった初対面同士のように。客とキャストという関係性でスタートするよりかは幾分良い。
たわいもない会話を続ける。
「あんまり港区に馴染んでなさそうだね」
「私、余計な人間関係って意味ないなって思っちゃうんです」
この発言には少し違和感を感じた。
が、無理には深ぼらない。
「笑 名前なんて言うの?」
「はるかです。お兄さんは?」
「〇〇 」
「その髪型似合う人って珍しいですよね」
「お世辞なんて言ったりするんだね」
「私のことなんだと思ってるんですか」
少しの火口(ほくち)を見つけられたようで。徐々に笑顔を引き出していく。次第にはるかも自分から話し出すようになった。
このラウンジに店を移ったのは2ヶ月前のこと。店の管理はあまりうるさくなく条件が良いので満足していること。数百万単位の現金をチラつかせ愛人にしようと説得してくる客ばかりだが、彼女は上手くあしらえていること。
会話の中で、相手の反応や言葉選びから相手の価値基準や世界観に繋がる材料を拾い集める。違和感があって反応したくなることでも、あえて見逃して自分の中の仮説を検証する。この一連のプロセスは、口説きを高めていた時からの癖になっていた。
愚痴を聞き出した流れのままに、まるで当たり前かのようにLIINEを交換していたとき。
「はあ?舐めてるだろ」
テーブルの向かい側が騒がしい。自分から遠い対角線の席に座っていた先輩が、立ち上がり赤ら顔でスタッフに喚き立てている。
どうやらかなり酔っている様子で、気に入れないことがあったようだ。
黒服たちも集まってきた。すかさずフォローに入り、これ以上揉めたくなかったので先に会計を済ます。嬢たちは既に冷ややかな表情をしていたかと思う、さっさと店を出ることに。
店から外に出て、空気が白けてしまい、
その会は一旦お開きとなった。
酔って暴れてしまった先輩をタクシーに乗せ、近くの彼の家まで送っていくことにした。この役は自ら買って出た。
他のメンバーは六本木の某クラブのVIPで飲み直したいようだったので、丁度良かった。
その先輩を彼の住むタワマンの入り口まで送り届けた後。時刻は1時半ごろになっていた。
正直なところ、はるかとは10分ほどしか話していない。食いつきには確証がなかった。どうせ連絡をするならすぐの方が良いと思い、LINEを送る。
躊躇することなく電話をかける。
まどろっこしく文面でやり取りして、逆に気分を損ねてしまうことは美女相手でよくあることだ。
「どこいる?」
「今送りの車で帰ってたところ。〇〇はどこにいるの?」
「広尾の方にいる。西麻布で飲み直そう」
「えー、もう青山のほうなんだけど。」
「タクシーですぐやろ。〜〜〜のビルわかる?」
「知らない。位置情報教えて」
「わかった。送るわ」
幸運なことにあっさり合流する約束を取り付けた。すぐにタクシーを拾い、馴染みのバーに電話をかけ2人でも使いやすい席を押さえておく。
はるかにも詳細な場所を伝えた。先に西麻布のバーに着き、店員と雑談しながら待っていると、
彼女は予想より早くあらわれた。彼女が纏う甘い品のある香りが鼻腔に流れ込み、自然と胸が高鳴る。
エロティックなワンピースを覆い隠すように、厚手の上着を着ていた。帽子を深めに被っているが、その小顔に対してはツバが大きすぎるように見える。店で思っていたより背が高く、身長は170cm近いのだと気づいた。
「強引だよね。普通、送りの車で帰ってる人呼び戻す?」
「流石にあれで終わりじゃあ飲み足らんかったからさ」
店の外で会う彼女は、先程ラウンジで会った時よりも表情が明るかった。ソファの斜め隣に腰掛けて、ジャスハイを頼んでいる。
はるかの話す素振りから、なかなか芯が強いタイプだということすぐわかった。
自分が名前も覚えられないような小説家が好きで、大学でも薬学部を専攻しており、自分の人生についてよく考え生きている。知識をひけらかすようなことは無かったが、言葉の端々から教養もあることは伝わってくる。
先輩が暴れたことを詫びると、クールな性格らしくあまり動じていないようであった。先輩には申し訳ないがこういう時は彼を悪者にするしかない。そのままラウンジにくる面倒な客について彼女が語るのを訊いていた。
はるかがラウンジでは働き始めてそろそろ1年になるそうだ。学費を払うために始めたのがきっかけ。当初は欲望が渦巻く煌びやかな世界に圧倒され、振り回されることもあったようだ。
ただ店側も清純ながら男好きする容姿の彼女を「ドル箱」だと捉えていたようだ。極力、面倒事からは遠ざけるよう丁重に扱っていた。道理で「アフターにはほとんど行かない」とのこと。
夜の世界で、異常なまでの好待遇を受け、法外な自給を稼げているのは若く美しい今だからこそというのも分かっていた。
自分の希少価値を正しく理解している。店でも図に乗ることなくそつなく振る舞い、次第に困りごとも減ってきたのだと言う。
「だからラウンジの他の女の子とはそり合わないんだね」
「そうなの。なんでわかったの?」
ゆっくりと思考を紐解き、相手の自己肯定感を上げてあげるトーク手法で、彼女の心に潤いを与える言葉を投げかけていく。
自分なりの理解と承認の言葉で、彼女の表情がみるみるうちに変わるのがわかった。はるかの感情が大きく揺れるのが、少し涙ぐみそうになっているその目を見ればわかった。
「乾杯しよう」
場が真面目になり過ぎたので、一度、仕切り直す。
お互いグラスを飲み干した。ユーモラスな言葉でじゃれあう。
はるかとは多少難しい表現をしても問題なく伝わるので、コミュニュケーションがスムーズで居心地が良かった。
互いにお酒が進む。
高尚になりすぎてしまった空気を変えるように、たわいも無いゲームをして馬鹿な話を楽しむ。
ソファーで隣に座る彼女が笑いながら軽く叩くように自分の腕に触れてくる。距離が近づく。
濡鴉のような艶のある黒髪。引き寄せられるように手に触れた。そのまま掌を上にあげていき彼女の頬に指を這わす。
アルコールのせいか頬を上気させて動かない彼女。
「出ようか」
返事を待たず、会計を済ませて外に出る。
急に言葉少なに、しおらしくなった彼女を乗せてタクシーに乗り込む。
自宅に着くなり、
その小さな顎を引き寄せて、唇を交わす。少し酒臭いが、果実のように甘い。欲望が掻き立てられる。
まるでスイッチが入ったように、情熱的に自分の首に手を回し、下唇を甘噛みするようにキスをしてくる。
その体の線がくっきり浮かぶタイトな服と下着をを一気に脱がす。冗談のように美しい身体。手に吸い付くような肌に指を這わせ、その神秘的な曲線を愛でる。いやらしい吐息が漏れる。
芸術作品のような顔が、自らのモノを咥え込むさまは薄暗い部屋でも興奮を覚えてしまう。夢中になって、乱暴なまでに互いの身体を求め合った。
どれだけ大金をはたいても得ることの出来ない美女の心と身体を手にする快感は、どうしようもなく承認欲求が満たされる。美しい寝姿の隣に横たわり、満足感を噛み締めていた。
翌朝。青い日差しが眩しい。
意識を回復させると、窓際で下着の上に自分の部屋着のTシャツだけを身に纏った彼女が腰掛けていた。
目覚めのホットコーヒーを入れ、彼女に手渡す。
「愛ってなんだと思う?」
突然の問いかけであった。
瞬間、答えに言い淀む自分。
彼女が続ける。
「私は、愛って諦めだと思っているの。相手のためならどうなってもいいって信じることだと思ってる。」
彼女の本心からの言葉に、思わず言い淀む。
「俺もはるかのことをいいと思ってるよ」
内心、自分で間違っていると気づいていた。
「私は〇〇くんのこと信じたいよ」
彼女は自分が一人の人を愛する準備ができていないことわかっていて。それでも優しく微笑んだ。
「コーヒー。ご馳走様」
身も心も美しい相手だからこそ、陳腐な言葉で長期的な関係を求めて、彼女を繋ぎ止めることをしたくなかった。
最高の一夜であった。ただ、それ以降、彼女と連絡を取りあうことはなかった。
この時はその罪悪感に、立ち止まってしまったが、今でもふと思い出し後悔することがある。
まるで夢のような逢瀬を過ごした女性のことは、容易に忘れられそうにない。
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今回もここまで読んでいただいた皆さんのために、ささやかながらプレゼントをご用意。
この手法は自分の核となるものだ。自分の知る限り、まだ誰も言語化していない口説き方である。今回、特別に期間限定で配布することにした。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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