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ピアノが上手な人は沢山いるけれど、ウラジーミル・トロップをちょっと聴いてみてください🎹

このところ、クラシック・ピアノを聴くことにハマっています。
きっかけは、「好きな曲は?」という質問に対する娘の回答。


ウチはねえ、『アラベスク(ブルグミューラー)と、『エリーゼのために』が好き。


👆クラシック・ピアノ動画ザッピングで出会ったCANACANAさん。この方の澄んだ音色が好きです♪


ちなみに、うちの娘は小3。
私はK-popが好き。夫はヒップホップとラウドロックが好き。
周りの友達も、K-pop好きが多い。

・・・となると、娘も自然とK-popやヒップホップ好きになるのかと思っていたら、そうはなりませなんだ。それならば、頭も感受性もやわらかい今のうちに、たくさん上手なピアノを聴いてもらおう!ということで

アップルミュージックで「Piano Classics 50」をダウンロードし、車での移動中に流していたら、この曲がどぉーん!!と響いてきたわけです。


ラフマニノフ作曲の「鐘」

浅田真央ちゃんが、2010年のバンクーバー五輪で伝説的なスケートを披露した曲。ラフマニノフの、初期の代表曲。でも、「鐘」というタイトルは本人が付けたものではなく、聴衆が連想して自然と付けられた曲名なんだそう。

冒頭の、ずどんと鐘が落ちてくるような重い音が、車のスピーカーから響いてきた瞬間に、同乗していた娘も私も思わず「ハッ」と息を呑んで聴き入ってしまいました。
娘は、ゲームに集中していたにも関わらず、「これ、だれの曲?」と訊きました。それまで私や夫が、どんなにK-popやらオールドロックやらヒップホップやらJ-popやら流していても、全く興味を示さなかった娘が、です。

ところがそのとき私は、この曲の名前はおろか、ラフマニノフ作曲ということも知りませんでした。そして、タイトル画面には作曲者ではなく、演奏者の名前が載っていたので、私はこう答えました。


「ウラジーミル・トロップさんの、『鐘』って曲だって」

・・・そして、ふと我に返り。
代表的なピアノ曲を集めたコレクションなのに、聞いたことのない作曲者だなあ?と疑問に思うハメに。無知ってオソロシイ。。。


調べ直して、すぐに間違いに気づいたもののその時は、「なるほど。ロシア人のトロップさんが弾いていたのか」くらいにしか思わなかったのです。

ところがその後、コレクション曲を流していくうちに、何だか素敵な音色と情感のピアノだなあ、と思ってタイトル画面を確認すると、「ウラジーミル・トロップ」と書いてある。「あれ、またトロップさんだ」と思う。またしばらく聴いていると、「あ、このピアノの透明感、すごくいいな~」と思う。で、演奏者の名前を見るとまた「ウラジーミル・トロップ」と表示されている。

これはもう、「好き」ってことでいいですよね?


チャイコフスキーの「舟歌」

1年の各月で見られる自然や人の営みを描いたピアノ協奏曲「四季」より、6月の曲。揺れる小舟から夏の星空を見上げている様子を、ロマンティックに描写しています。

トロップ氏はロシア人なので、ロシアの夏の水辺は日本の夏の水辺とはかなり違うはず。なのに、なぜか日本の夏の、蛍が飛び交い蛙が鳴き交わす水辺を想像してしまう私。国境を越えて、「夏の夜の静けさと美しさ」を味わえる名演奏。

チャイコフスキーの「トロイカ」

こちらも、同じくチャイコフスキーの「四季」より、11月の曲。
「トロイカ」というのは、ロシアの三頭立ての馬車で、冬になると車輪を外してソリになる乗り物。

実は「トロイカ」と聞いて私が真っ先に想像する曲は、チャイコフスキーではなく、小学校で習ったコチラでしたが👇

👆この「トロイカ」が醸し出す、ロシアという風土の重苦しさや、冬の厳しさ、ひたすら前に進むトロイカの疾走感に対し(だって「朗らかに」「軽やかに」って歌詞に入ってるのに、全く朗らかそうでも軽やかそうでもないよ!!って小学生のころ思ってた)※理由は後述します

トロップ氏の奏でる「トロイカ」は、雪原をソリで走る軽やかさと楽しさが前面に出ていて、「本来のトロイカは、こういう乗り物なんだ!」と目からウロコが落ちた気がしました。

そして、※調べてみたら、「走れトロイカ」のほうは、もともとの歌詞は全く違う悲しい内容だったことが判明。地主に意中の娘を奪われ、嘆き悲しむ若者の歌なのに、当時は原曲の歌詞が分からなかったので、陽気な曲の歌詞を付けてしまったのだそう。そりゃあ、「朗らか」にも「軽やか」にもなれないわけですわ・・・。


トロップ氏の演奏は、音そのものの透明感と高級感が素晴らしいことに加え、音の「質量」のコントロールが抜群に長けている気がして。私のように下手なピアニストだと、重い音=ただ大きな音で演奏してしまうけれど、音にきちんと重さを乗せられるのがすごいなと思いました。逆に、軽やかで優しい曲は、まるで薄いガラスや軽い羽根でも扱っているような繊細な演奏ができるのも凄い。あと「間」の取り方が私の感覚に合っていて。メロディーの「歌い方」とでも言うんでしょうか。さほど意識して聴いていないのに、まるで磁石のように、自然と耳にとまるような演奏なので、それもただただ感服。というより「完敗」という感じです。

他にも、数々の名演奏が上がっていますので、ぜひ高音質、大きめ音量でお楽しみ下さい。

※村木藤志郎さん、ステキな画像をお借りしました。ありがとうございます!


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