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レイアウト⑦ 背景原図1

■背景原図は背景美術が背景(BG/バックグラウンドの略)を描くために必要な素材。原図と省略して言われる。

作品において画面を埋めているのは実はキャラクターではなく背景。
背景原図は作品の世界観や空間を作る為の重要な素材。

レイアウトにはアニメーターが背景美術に的確に伝えるべき情報がある。

背景原図には美術さんが必要な情報を描きこもう。

指示書き

改めて基礎②レイアウト用紙への指示書きを見て美術にとって重要なポイントを確認しよう。

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①作品名【省略あり】・話数・カットナンバー
②場所・時間帯・天候
③光源 【リアル系な作品はより必要】
④尺  【レイアウト時に決定したカット尺】
※この尺の書き込みは美術がカットのクオリティを精査するのに必要

⑤ピンクの範囲への指示書きはしてはいけない。
コピーで消えたり、タップ張替えで消える危険性が高いため
⑥後の工程を考えた気遣い

①~④は背景美術にとって重要な事柄。書いてあるか必ず確認しよう。

■参考例で指示書きを見てみよう。

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必要な情報①~④
他にもレイアウト内にそれが何であるのかを「言葉で補足する」とより次の工程に伝わりやすくなる。このレイアウトで言えば「湖」「草原」がそうだ。

レイアウト背景原図への影色は水色が好ましい。時々鉛筆の腹で塗る人も居るが主線が分からなくなるのでお勧めはしない。

BOOK①に書いてある引きスピードも美術にとっては素材を作るのに重要なのでレイアウトには必ず書く。

BOOK分け

主にセルの上にくる背景素材だが、それ以外にも空の上で動く雲などスライドする物体をBOOK扱いする場合も多い。
他にはマスク用のBOOK、張り込み素材用のBOOK等々。

BOOK色は寒色系という暗黙があるが、もはや守ってる人は少ない気がするので個人的には黄色はセルでわかりずらい同系色だけ避けてもらえればと個人的には思っている。

セルは黄色で塗る。なので、BOOKなどの色に黄色を使ってはいけない。

後半 背景原図2へ続く

背景原図には美術さんが必要な情報を描きこもう。

自身の為にも作品の為にも原図指示は忘れずに

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For the glory of Animation

最後まで読んで頂きありがとうございます。小さな知識の積み重ねが力になり、あなたがより自由な表現が出来るよう応援しています!