marry015

仕事は惣菜屋で製造販売しています。 趣味は美術鑑賞、中国武術、ビーズアクセサリー作り。…

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仕事は惣菜屋で製造販売しています。 趣味は美術鑑賞、中国武術、ビーズアクセサリー作り。そして最近はトルコにハマってます✨ 中学生男子が居るママです。

記事一覧

「六月は雨」

六月はアジサイ 咲き始めの初々しさ 赤子を愛でるよう 変わるようすも楽しみで 六月はテントウムシ 植物にたくさんつき始めた ちっこい虫があふれて そして消えてゆく 六…

marry015
57分前
4

「朝の蜜月な時」

吐き出す息は きれいじゃない 汚れたものも 一緒に出している気がするから 人がたくさんいるところは 息苦しくなる 二酸化炭素だって 充満してるから でも目の前に…

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1日前
7

「繰り返す失敗」

意識が薄いのだろうな 同じ失敗を繰り返す しょうがないと 思う所があるからかもしれない 歳のせいとか 業務の煩雑さとか キャパを超えてきてるからとはいえ 言い訳にしか…

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2日前
7

「ヤブキリの子」

紫陽花を 喰む音鳴らす ヤブキリの子 こんぺいとうみたいな お菓子のじゅうたんの上に 一匹のヤブキリの子 食べるのに夢中なのか 恐れる心が未熟なせいか 人間など…

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3日前
10

「艶々店内BGM」

きれいな声ですね なんて切り出したら 変なヤツだって 思われるんだろうな ここの売り場のベテランさんは 皆声が艶々していて 美しい 流れるような接客も音楽のよう…

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4日前
9

「赤ちゃんの投げキッス」

赤ちゃんを見かけるたびに 癒される だってまっすぐな瞳で 見つめてくれるから なんでだろう 接客を終えた帰り際 赤ちゃんなのに バイバイしてくれる 気持ちが通じ合う …

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5日前
15

「見えない仕事」

私の仕事は お客様に商品を提供して 販売し、店の管理を補助する そんなことなんだけど それは表向き 実は私だけの 裏の仕事がある 人を幸せにすること 少しづつ仕事に慣…

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6日前
11

「お客様からお友達へ」

家業を辞めるとお伝えしたときに とてもショックを受けていたお客様 私のなますを食べたいとおっしゃるので 今年もお作りすることを約束した もともとLINEで繋がっていた…

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7日前
11

「抜け殻すら美しく」

ふと足元に アオスジアゲハ 青が美しいけど 死んでいた すぐ近くにも 七光りする虫 蟻がたかっていて とうに死んでいた 死にゆき搾取される この美しい昆虫たちは…

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8日前
11

「ピンクぴんくPINK」

ピンク色がいい 身につけるには とても抵抗があるけど パジャマで心奪われてしまった ストロベリー柄の薄いピンクは 部屋で過ごすにはかわいくて お家時間がよりもっ…

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9日前
18

「怒りのエネルギー」

警官に対して 怒鳴りちらす男の人 殴りかかりそうな勢いだけれど 警官は静かに聞いている 横を通り過ぎながら思う 何に怒っているのだろう まわりを見渡せば 不安がる人々…

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10日前
7

「幸せの沸点」

どうかしている 名前を呼ばれただけなのに どうしてこんなにも うれしいのだろう   幸せの沸点が低すぎる 私という存在を 認識してくれているという このよろこびは な…

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11日前
9

「涙の成分」

どうすれば… と思うと涙が出た いったい涙って どんな成分でできているのだろう? 悲しみと 苦しみと そしてきっと 自らを癒してる そんな涙は 何色なんだろう?…

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12日前
8

「接客の本分」

接客は 笑顔にさせて なんぼかな にらめっこ 笑顔がみたくて さそいだす なるだけたくさんの お客様と接したい 優しくすると 喜んでくれるから ちっぽけな気づかいひと…

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13日前
10

「名前を呼んで」

すみませんとか あのー、とかではなく 名前を呼ばれるのは   なんと素敵なんだろう 名前を知ってもらうって とてもうれしい あまり知らないもの同士 だからこその第一歩…

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2週間前
8

「初夏の夜の夢」

カフェでお茶をしていたら テーブルにふと 黒猫がまるくなって 突然あらわれた あまりの可愛さに 腹の上に抱き寄せたら それにこたえるかのように 激しいキッスの応…

marry015
2週間前
11
「六月は雨」

「六月は雨」

六月はアジサイ
咲き始めの初々しさ
赤子を愛でるよう
変わるようすも楽しみで

六月はテントウムシ
植物にたくさんつき始めた
ちっこい虫があふれて
そして消えてゆく

六月は雨
地面を絶えずぬらす
生きものには恵みの雨
全てのものがしっとりしている

六月はパール
海の中でゆっくりと
眠りながら作られる
六月の誕生石

六月のすべてが好きだ
生まれた季節に
これらに囲まれて
祝福されたから

「朝の蜜月な時」

「朝の蜜月な時」

吐き出す息は

きれいじゃない

汚れたものも

一緒に出している気がするから

人がたくさんいるところは

息苦しくなる

二酸化炭素だって

充満してるから

でも目の前にいる植物たちは

人の吐き出す息を

吸っている

なんて蜜月な関係

いるだけで

必要とし合える

この無条件さは

安心する

陽を浴びながら

しばらく過ごす

植物との朝は

新鮮で気持ちがいい

「繰り返す失敗」

「繰り返す失敗」

意識が薄いのだろうな
同じ失敗を繰り返す
しょうがないと
思う所があるからかもしれない

歳のせいとか
業務の煩雑さとか
キャパを超えてきてるからとはいえ
言い訳にしかならないな

できない人を
親を含めて見てきたけれど
まさかこんなに早く
自分に返ってくるなんて

みんなきっと
あの頃のわたしのように
私をできない人と
見ているのだろう

只々
受け入れるしかない
過去のわたしも
いまの私も

「ヤブキリの子」

「ヤブキリの子」

紫陽花を

喰む音鳴らす

ヤブキリの子

こんぺいとうみたいな

お菓子のじゅうたんの上に

一匹のヤブキリの子

食べるのに夢中なのか

恐れる心が未熟なせいか

人間などは知らんぷり

美味しそうに

花の花粉を

雄しべをくわえて食べる

モシャモシャモシャ

その食べっぷりに

音が聞こえてくるようだ

大きくなれよ

そして夏の夜には

素敵な羽音を聴かせておくれ

「艶々店内BGM」

「艶々店内BGM」

きれいな声ですね

なんて切り出したら

変なヤツだって

思われるんだろうな

ここの売り場のベテランさんは

皆声が艶々していて

美しい

流れるような接客も音楽のよう

接客がBGMのように

店内に流れる

それがまた

心地よい

気の強そうなNさんは

早口ではないのに

スピーディーに歌詞が

流れるように入り込む

当たりの柔らかいOさんは

声が高くカナリアのよう

美しくさえ

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「赤ちゃんの投げキッス」

「赤ちゃんの投げキッス」

赤ちゃんを見かけるたびに
癒される
だってまっすぐな瞳で
見つめてくれるから

なんでだろう
接客を終えた帰り際
赤ちゃんなのに
バイバイしてくれる

気持ちが通じ合う
友のよう
言葉がまだ出なくても
思いにあふれてる

女の子の赤ちゃんが
お母さんが帰ろうとした瞬間
いそいでバイバイしてくれた
嬉しくてこちらも手を振ったら

さらに投げキッス
生まれて間も無い子に
生まれてはじめて
投げキッスを

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「見えない仕事」

「見えない仕事」

私の仕事は
お客様に商品を提供して
販売し、店の管理を補助する
そんなことなんだけど

それは表向き
実は私だけの
裏の仕事がある
人を幸せにすること

少しづつ仕事に慣れてきて
より意識的に行えるようになってきた
お客様が喜びを感じる接客
従業員が喜びを感じる職場環境

それを毎日毎瞬間
行っている
業務上失敗もしても
フォローできてきてる

お客様の喜びは
私の喜び
従業員の喜びは
私の喜び

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「お客様からお友達へ」

「お客様からお友達へ」

家業を辞めるとお伝えしたときに
とてもショックを受けていたお客様
私のなますを食べたいとおっしゃるので
今年もお作りすることを約束した

もともとLINEで繋がっていたから
何かお惣菜を作ったときは
近所のおすそわけみたく
お渡しすると伝えておいた

そして今日
お客様のボーダーラインを越え
白和えを届けて
お友達へとなった

不思議な感覚でもあり
あたりまえの感覚でもあり
自然と移り変わったのが

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「抜け殻すら美しく」

「抜け殻すら美しく」

ふと足元に

アオスジアゲハ

青が美しいけど

死んでいた

すぐ近くにも

七光りする虫

蟻がたかっていて

とうに死んでいた

死にゆき搾取される

この美しい昆虫たちは

元々は醜い幼虫で

変態をくり返し今の姿へ変わる

最後の変体では

身をドロドロに溶かして

溶かして溶かして

美しく変わる

完全変態を遂げて

手の届かない存在となれど

いのち尽きれば

簡単に触れられる

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「ピンクぴんくPINK」

「ピンクぴんくPINK」

ピンク色がいい

身につけるには

とても抵抗があるけど

パジャマで心奪われてしまった

ストロベリー柄の薄いピンクは

部屋で過ごすにはかわいくて

お家時間がよりもっと

ムフフになる

ぴんく色がいい

食べるものもぴんくが惹かれる

ビーツとキャベツとキヌアのコールスロー

味も色もドンピシャ

スムージーもぴんくがいい

色でアゲていく

これを飲めば

元気になれそう

PINK色が

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「怒りのエネルギー」

「怒りのエネルギー」

警官に対して
怒鳴りちらす男の人
殴りかかりそうな勢いだけれど
警官は静かに聞いている

横を通り過ぎながら思う
何に怒っているのだろう
まわりを見渡せば
不安がる人々          

エレベーターを降りながら
売り場全体に声を響かせ
右か左かの思想をぶち撒け
批判する男の人

突如空気は侵され
灰色に変わる
この怒りのエネルギー大きさは
尋常ではない

夢で先生に怒られた
声は低くおさえ気

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「幸せの沸点」

「幸せの沸点」

どうかしている
名前を呼ばれただけなのに
どうしてこんなにも
うれしいのだろう  

幸せの沸点が低すぎる
私という存在を
認識してくれているという
このよろこびは

なんだろうなんだろう
誰もいない宇宙をひとしきり彷徨って
久々に人に出会った感覚に
すこし似ている

名前を呼ばれた瞬間
抱きしめられているみたいな
それくらいの衝撃にも
似ている

これからは
名前を呼ばれるだけで
幸せでいられる

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「涙の成分」

「涙の成分」

どうすれば…

と思うと涙が出た

いったい涙って

どんな成分でできているのだろう?

悲しみと

苦しみと

そしてきっと

自らを癒してる

そんな涙は

何色なんだろう?

きっと淡い

ブルーのようかな

あなたのために

流す涙は

あなたを癒すことが

できるのだろうか

「接客の本分」

「接客の本分」

接客は
笑顔にさせて
なんぼかな

にらめっこ
笑顔がみたくて
さそいだす

なるだけたくさんの
お客様と接したい
優しくすると
喜んでくれるから

ちっぽけな気づかいひとつで
笑顔がこぼれる
それを笑顔で受けとって
お腹いっぱいごちそうさま

子どもは手をふってバイバイ
大人はありがとう、お世話さま
あたりまえのそれが
愛おしい

年を取った
おばあちゃんみたいだな
ちゃんと他の仕事できるか

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「名前を呼んで」

「名前を呼んで」

すみませんとか
あのー、とかではなく
名前を呼ばれるのは  
なんと素敵なんだろう

名前を知ってもらうって
とてもうれしい
あまり知らないもの同士
だからこその第一歩

だから名前で呼ばれたいし
名前で呼びたい
誰もないあなただと
言いたい言われたい

それだけで幸せになれるって
簡単だね
今日はあの人の
名前を呼んでみようかな

「初夏の夜の夢」

「初夏の夜の夢」

カフェでお茶をしていたら

テーブルにふと

黒猫がまるくなって

突然あらわれた

あまりの可愛さに

腹の上に抱き寄せたら

それにこたえるかのように

激しいキッスの応酬

こんな猫はいるのかと

違和感をぬぐいきれず

まるで人間のようだと思ったら

うんちがしたいと囁いた

テーブルの下で力む姿を

少し憐れに思いながら

うんちのすぐ後にまた来るのかと

少し畏れた

案の定

再び激

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