真魚八重子

映画評論家。朝日新聞、キネマ旬報、ぴあ、夜リラタイム等で書いています。著書『血とエロス…

真魚八重子

映画評論家。朝日新聞、キネマ旬報、ぴあ、夜リラタイム等で書いています。著書『血とエロスはいとこ同士』(Pヴァイン)発売中。仕事のご依頼等はnoribumistアットyahoo.co.jpまで。映画評https://filmarks.com/users/manayaekoも。

最近の記事

朝日新聞夕刊に「マッドマックス:フュリオサ」の映画評

朝日新聞夕刊に『マッドマックス:フュリオサ』の映画評を寄稿しています。前日譚って難しいですね……。

    • ぴあの6月にみたい映画ベストテン

      ぴあの6月にみたい映画ベストテンに参加しています。『あんのこと』はなんだか最後がものすごく哀しい白昼夢のようだった。いま、日本の貧しさや不均衡について、意欲的に描いている監督たちが出てきていて、入江悠監督は筆頭だと思う。その中でも、男性に目線が行きがちだったのが、少女を主人公にしたことで、本当に日本の痛いザラついた部分が出たという印象です。つらい映画ですが観てほしい。 他の選者の方のオススメ映画を、全然観てなくてドワーッ!と焦燥感でいっぱいなので、6月頭までは急いで新作観ま

      • 夜リラタイム「狡猾でだらしない夫に翻弄される女性作家の映画」

        隔週更新の夜リラタイム、今回は「狡猾でだらしない夫に翻弄される女性作家の映画」特集です。主に『コレット』を中心に書いています。あと、メアリー・シェリーがずっとシェリー夫人と呼ばれたことや、実話である『ビッグ・アイズ』の才能の搾取の話など。『天才作家の妻』はフィクションですが、本当にとても良いところに着目した映画で、未見の方にはぜひオススメしたいです。

        • 朝日新聞に『碁盤斬り』評を寄稿しています

          本日の朝日新聞夕刊に『碁盤斬り』の映画評を寄稿しています。元々は落語の人情噺なんですね。落語とは最後が違っていて、映画は人間的な痛みを感じすぎたり、真面目ゆえに自分を許せない人の自罰的な感じが、痛々しく思えました。

        朝日新聞夕刊に「マッドマックス:フュリオサ」の映画評

          ぴあの4月に観て良かったベストテン

          ぴあの「4月に観た映画ベストテン」に参加しています。選んでいるのは3本で、今回はコメントも寄せています。一位の作品は、観た直後はふーん、というくらいだったけど、後からしみじみ悲しくなってしまいました。

          ぴあの4月に観て良かったベストテン

          ぴあで『シド・バレット 独りぼっちの狂気』をオススメしています

          シド・バレットの精神病が、LSDによる後遺症なのか、統合失調症なのか、または別の病名のつくものかまったくわからないんですが、病気に悩まされつつも静かな晩年を送っていたのはわかる映画です。 この映画も謎で、作りかけて一度頓挫したのか、時間がかかっているので、結果的に今は亡くなった人のインタビューも撮れてる状態なので、結構見どころは多いです。わたしは生存している人で間に合わせたインタビュー映画に、結構批判的なのですが、これは関係者が多いという意味でもオススメの作品です。

          ぴあで『シド・バレット 独りぼっちの狂気』をオススメしています

          ニナ・メンケス監督特集

          ぴあで『 #ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー』をオススメしています。『クイーン・オブ・ダイヤモンド』もすごく良かったですよ。上野千鶴子先生の『スカートの下の劇場』はもう30年も前の著書ですが、『ブレインウォッシュ~』を観ていたらこの本を思い出しました。

          ニナ・メンケス監督特集

          「夜リラタイム」更新です。作家とスランプとアルコール

          「夜リラタイム」が更新されました。今回はシャーリイ・ジャクスンをモデルにした映画『シャーリイ』の紹介です。かなり創作が含まれる映画です。 シャーリイもあの有名な作品『くじ』のあと、スランプに陥るのですが、他の作家もみんなスランプとは切り離せないもの。そのなかでアルコール依存症になった作家も多かったです。そんな話をツラツラと書いています。

          「夜リラタイム」更新です。作家とスランプとアルコール

          『またヴィンセントは襲われる』にコメントを寄せています

          電車に乗ったときに(あ、狂人がいる)と思った途端、自分に向かって一直線に来たりしませんか?わたしはそういうタイプです。このヴィンセントも目が合っただけで、相手の気が狂って襲ってくるようになる男性。その数が爆発的に増えていき、ヴィンセント以外にも襲われるタイプの人がいる、いわばゾンビ映画の変化球的作品です。でも、そんな映画が絶対的な信頼を置き、信頼を与えるという深い愛の物語に展開していくので、ただのスリラーと思わずにぜひ観てください!良い映画です! 犬だけは、このウイルスのよ

          『またヴィンセントは襲われる』にコメントを寄せています

          『殺人鬼の存在証明』大変オススメです!

          時間軸がビュンビュン前後するので、わかりづらいですが、すごく面白い映画です。都内では新宿バルト9でしかやらないんですけど……。でも、観た人の感想が聞きたい。海外ではメチャクチャ高い評価受けているんですよ。

          『殺人鬼の存在証明』大変オススメです!

          フランスの団地映画が意味するもの

          隔週連載の「夜リラタイム」が更新されました。今回はフランスの団地映画特集です。自分が団地に引っ越したのと、団地映画が最近目に付くので、どういう理由で増えているのか考えてみました。どの映画も面白いので観てみてください。

          フランスの団地映画が意味するもの

          キネマ旬報のクロスレビュー

          今月もクロスレビューに執筆しています。作品は『リトル・エッラ』『異人たち』『マンティコア 怪物』『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』です。個人的には『異人たち』とベロッキオが面白かったです。 他の方が『雨降って、ジ・エンド。』のタイトルを出していたのですが、わたしはこの映画をペドフィリア肯定のマズい作品だと判断しているので、ある映画の主人公がそれゆえ、みずからに厳しい判断を下したことは、哀れだと同情しました。厳しい★を付けちゃったけど、『雨降って、ジ・エンド。』

          キネマ旬報のクロスレビュー

          ぴあの3月観た映画ベストテン

          3月公開の観た映画ベスト3に参加しています。今回もコメントはなし。

          ぴあの3月観た映画ベストテン

          朝日新聞夕刊で『No.10』の映画評を寄稿しています

          またもや『No.10』です。ほんとにね、観てほしいんですよ。しつこくてすいません。

          朝日新聞夕刊で『No.10』の映画評を寄稿しています

          平凡であることが恐ろしい映画

          隔週連載の「夜リラタイム」が更新されました。今回は「平凡であることが恐ろしい映画」というテーマです。悩ましいんですよね。ダイナミックさだけが面白さじゃないし、人間にとって日常の繰り返しはかなり重要な行為だし。でも人は日常の延長を映画に求めるかというと、そうでもないでしょうし。紹介した映画はみんな良かったので、オススメです。

          平凡であることが恐ろしい映画

          ぴあで『No.10』をオススメしています

          ぴあで『No.10』をオススメしています。ストーリーの説明ができないので、まったく謎の映画になってますが、信じて観に行ってください。『No.10』というタイトルも、アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督の10作目という意味しかないです。でも重要な映画です。

          ぴあで『No.10』をオススメしています