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The Ethics of Hidden Desires ∴ 隠された欲望の倫理 第一話 告白

これは、異常性癖者に産まれた私の告白である。
私は罪を犯したのでしょう。

私は少年の事が好きでした。ただ純粋に。

それがいつの日か彼等に欲望を向けてしまった事が私の過ちでした。

しかし、私は愛しただけなのです。

ただ、それが今の世の中では許されなかっただけなのです。


決して、そう…私は決して無理やり襲った事などありません。

好きになってはいけない人達を好きになってしまった。

ただ… それだけなのです。


もしも、私を断罪できる者が居るのなら、それは私と同じパラフィリア症群(小児性愛症)の人だけである。

私が15歳、中学生の頃だった。

体育の授業をする為に、男女に分かれて体操着に着替える。

仲の良かった友達が上半身を露わにした時に、彼のピンク色の乳首が見えた。

私の乳首が薄汚れた黒色をして居るのに対して、彼の乳首はとても、綺麗なピンク色の乳首をして居た。


私は彼のピンク色が羨ましくて、すぐに乳首の色が違う理由について調べた。

そして、男性ホルモンが多いとピンク色になり、女性ホルモンが多いと黒色になる事を知った。

漠然と私は、彼には男性ホルモンが多く、自分には女性ホルモンが多いのだと知った。


それ以上、何も感じる事は無かったが、私はこの出来事を、いまだに克明に覚えて居る。

ただ、途轍もなく羨ましかった。彼の美しいピンク色の乳首が。本当に、ただそれだけだった。


成人してからも私は、ずっと少年の事が好きだった。彼等が直向きに努力する姿に胸を打たれる。

高校男子が野球などのスポーツに懸命に打ち込む姿を見て、感動する人は年齢を問わず沢山居るだろう。

一方で私は、あえて女子高生がスポーツに打ち込む姿は、意識して見ないようにして居た。


それは、私が汚い大人だと思われたく無かったからだ。

50代に迫る中年の私が、少年を応援するのと、少女を応援するのでは、世間から見た印象が変わる。

私は変態には思われたく無かったのだ。


だから、私は意識して少年達を応援して居たし、本当に自分でも気付いて居なかったのだ。

まさか自分が異常者だとは…。

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