子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝…

子どもと先生と保護者の幸せ研究所

元教員です。その間出会ってくれた子供達という星々が、ネット空間という宇宙で、未来永劫輝き続ける。そんなイメージで綴ります。いつか、いい大人になったその子が見つけてくれて、ほっこりしてくれたら最上の喜びです☺️

最近の記事

春のような温かさがいつもある学校に… 笑顔が人の心に届ける温もりの力を あなたから改めて学んだよ 〜心の宝物202

🌷小さな先生 コロナ機の学校 この日の朝も、1年生の教室から巡回を始めました。 巡回というと、何か管理職として義務的に巡視している感じがしますが、私には義務どころか、楽しみで仕方がない時間でした。短時間なりに、ちょっとしたしぐさや言葉、やりとりの中に、その子(や先生方)についての新しい発見がありました。驚きや感動を、その子、先生や周囲の子、先生方や保護者の方と共有することは最上の喜びでした。 毎日、新鮮な驚きや感動がありました。とりわけ、日々の成長が著しい1年生の教室へは、

    • 春のような温かさがいつもある学校に… あなたの周りには 春のような温かい風がいつも吹いている 〜心の宝物201

      🌷朝の笑顔 山に囲まれた小さな学校 秋が深まり、恵那山がちらほらと白いものをまとうようになりました。岩山から吹きおろす風にも負けず、休み時間のグラウンドでは、今日も元気に子供達が走り回っています。 低学年、とりわけ1年生の児童は特に元気で、今日は鬼ごっこで広いグラウンド狭しと走り回っています。 そこに一人だけ混ざっている上級生が、5年生の彼女でした。元気な1年生に負けないパワーと明るい笑顔で走り回っています。目配りも細やかで、トラブルの芽になりそうなやりとりに、上手に声を

      • 春のような温かさがいつもある学校に… 1メートルに込めた真心 〜心の宝物200

        🌷朝の笑顔 山に囲まれた小さな学校 「おはようございます」 5年生の彼女が、少しはにかみながら、優しい笑顔と共に届けてくれる挨拶は、すっかり冬の冷え込みに包まれた玄関をほんわかと温めてくれます。 着任したばかりの4月の昼休み、昼遊びに誘ってくれたのが彼女でした。 のどかな山の学校とはいえ、思春期にさしかかった5年生の女子が、自分たちの遊びに誘ってくれる。それまでの勤務がほぼ中学校であった私には、実に新鮮で、深い安らぎと感動を覚えたものでした。もちろん、全力でジャングル鬼ご

        • 春のような温かさがいつもある学校に… この場面で、走ることを選択する君の強靭さに、心から敬意を表したい 〜心の宝物199

          🌷給食の後 コロナ機の学校 給食終了を告げるチャイムが鳴り、子供達が三々五々、教室から出てきました。この日は掃除がある日です。 学校の大切な営みとして、掃除の取組が子どもたちの意識にも上ってきました。一人一人の温度差はもちろんありますが、児童の環境委員会の呼びかけや先生方の指導のおかげで、利他的行為として、そのために自分の力を尽くすことを選択する難しさやよさを、体験を通して学ぶ場として、掃除の時間を大切にする気持ちは、ずいぶん共有できるようになっていました。 とはいえ、

        春のような温かさがいつもある学校に… 笑顔が人の心に届ける温もりの力を あなたから改めて学んだよ 〜心の宝物202

          春のような温かさがいつもある学校に… 小さい子たちがそこで遊ぶから… 〜心の宝物196〜198

          🌷温かなお便り コロナ機の学校 学校には、ご関係の方々から日々、実にたくさんのご連絡をいただきます。電話であったり、お手紙であったり、会合や街頭でお目にかかったときに直接であったりと、場や経路は様々です。 どちらかと言えば、嬉しいお知らせよりも、耳に痛いお叱りの方が多いような気がします。しかし、どちらも、根底には必ず子供達の健やかな育ちを願うお気持ちがあります。素振りや語勢に惑わされず、そこを共有することに全力を注ぎます。それさえできれば、必ず建設的な話し合いになります。も

          春のような温かさがいつもある学校に… 小さい子たちがそこで遊ぶから… 〜心の宝物196〜198

          春のような温かさがいつもある学校に… 物事の本質を見極め、信念に従って行動しようとする君を尊敬する 〜心の宝物195

          🌷生き生きと率直に 山に囲まれた小さな学校 いよいよ秋が深まってきました。強く冷え込んで、恵那山や、長野県境の山並みの頂付近が雲に隠れているような日の翌朝は、大抵その部分が白く雪を纏っていました。快晴の朝、遠い山並みの一定の高さから上が、まるで線を引いたように、くっきりと白い衣を纏い、青空に映えている様は、息を呑むほど美しく、自然の力の豊かさと大きさを実感させられたものでした。 この頃から、5年生では、様々な場面で、来るべき最上級学年としての自分たちや、その一人としての自

          春のような温かさがいつもある学校に… 物事の本質を見極め、信念に従って行動しようとする君を尊敬する 〜心の宝物195

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたのようにできる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物194

          🌷朝の教室で コロナ機の学校 1年生の朝の会もずいぶん落ち着いてきました。荷物を整理する、提出物を出す、終えたら席に着いて待つといったルーティンをこなすことに精一杯だった子たちが、それをする過程で創意や工夫を取り入れるようになっていました。 その過程で、その子その子の思いやりや発想の豊かさといった個性が、とりどりにきらめくようになり、それを自分なりに見取って、その子や周りの子、機会があれば保護者の方に伝えたり、担任をはじめ、先生方と共有したりすることはこの上ない喜びでした

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたのようにできる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物194

          春のような温かさがいつもある学校に… 苦手に挑戦し続ける姿は一層美しい 〜心の宝物193

          🌷美しいブリッジ 山に囲まれた小さな学校 この学校には、校名を冠した体操が伝統として伝わっており、全校朝会の中で取り組んでいました。柔軟性やバランス感覚を効率よく養うことができるよう工夫されていますが、個々の種目のレベルはなかなか高く、理想のフォームを表現するためには強い筋力が必要です。年齢や運動能力によって、異なる高さのハードルを越えようと、どの子も懸命に取り組んでいました。 5年生の彼女は柔軟性に優れていました。何より内なるファイトがありました。 例えばブリッジ。ほと

          春のような温かさがいつもある学校に… 苦手に挑戦し続ける姿は一層美しい 〜心の宝物193

          春のような温かさがいつもある学校に…見えないものを見ようとするあなたの細やかさが誰かを救う日がきっと来る 〜心の宝物192

          🌷廊下の片隅で コロナ機の学校 秋深まるこの日も、掃除時間、子供達に敬意を伝えつつ、校内を巡回していました。 全力で床を磨く子、まだ小さな体で、重い机をよいしょとばかり運ぶ子。低学年から中学年へ。学年と共に、全校での位置づけもひとつ上がったという意識づけのおかげか、3年生の姿勢も、勢いと力強さを増していました。 そんな中、廊下の端で黙々と小ぼうきを使っている彼女の姿が目に留まりました。 働く保護者のための放課後児童健全育成事業、通称学童保育が、この市では各小学校に設

          春のような温かさがいつもある学校に…見えないものを見ようとするあなたの細やかさが誰かを救う日がきっと来る 〜心の宝物192

          春のような温かさがいつもある学校に… みんなで合わせようという思いで最後までできたらいい 〜心の宝物191

          🌷ミニ運動会に向けて コロナ機の学校 この年は、全国の学校が様々な工夫をこらし、感染予防と教育活動の充実を、できるだけ高いレベルで両立させようと努力しました。 旅行的行事、水泳の授業、運動会。それまでであれば、当たり前のように前例踏襲で行われていた活動の意義を見直し、洗練させていくよい機会になったと思っています。 この年、この学校の運動会は、「ミニ運動会」として実施するというのが、先生方と話し合って出した結論でした。種目は、走種目と、演技種目の二つに絞る。それを、低学年、

          春のような温かさがいつもある学校に… みんなで合わせようという思いで最後までできたらいい 〜心の宝物191

          春のような温かさがいつもある学校に… 真っ直ぐに見つめ、率直に行動する君の伸びやかさを大切に思う 〜心の宝物190

          🌷大きく手を振って コロナ機の学校 2年生の彼は、とにかく何事も元気いっぱいに取り組みます。いつも笑顔で喜怒哀楽の感情表現も豊か。低学年らしい無邪気さで、何事も全力で取り組む、学級や学年のムードメーカーでした。 朝、校門で登校を迎える私に、坂のはるか下から「おはようございます!」と大きな声をなげてくれます。感染予防のために、登下校中のおしゃべりさえ控えることを申し合わせていたので、奨励するわけにはいきませんでしたが、距離に関係なく、挨拶で思いを届けようと、無邪気に全力で頑

          春のような温かさがいつもある学校に… 真っ直ぐに見つめ、率直に行動する君の伸びやかさを大切に思う 〜心の宝物190

          春のような温かさがいつもある学校に… 「挨拶」という行為は、決して簡単なことでも当たり前のことでもない 〜心の宝物189

          🌷笑顔に少しずつ自信が満ちて 山に囲まれた小さな学校 霜が降りることも珍しくなくなった11月ですが、身を切るような寒気も何のその、子供達は元気に登校してきます。 ガラスの扉を開け放した児童玄関は、外と全く変わらない寒さです。寒がりの私は冬のコートを着たまま、今日も子供達と挨拶を交わします。 満面の笑顔で、私が言うより先に、目を合わせて声をかけてくれる子、私の声かけに、はにかみながら小さく会釈する子、私が他の子と話している間に素早く通り過ぎていく子。その子によって、その日に

          春のような温かさがいつもある学校に… 「挨拶」という行為は、決して簡単なことでも当たり前のことでもない 〜心の宝物189

          春のような温かさがいつもある学校に… 君が仲間と登った山の高さと険しさを想う 〜心の宝物188

          🌷プライドとリーダーシップ 山に囲まれた小さな学校 秋深まるこの頃、二ツ森山から吹きおろす冷たい風がグラウンドに落ち葉を巻き上げています。そんな寒さをものともせず、たくましい子供たちは、休み時間には走り回って遊んでいます。北風に頬を真っ赤に染めて、元気いっぱいにはしゃいでいる姿を見ると、昨今はあまり言われなくなった「こどもは風の子」という言葉が思い浮かびます。 そんなある日の休み時間、6年生の彼は、1年生の女子児童が泣いているのに気づきます。抜群の運動神経と強いリーダーシ

          春のような温かさがいつもある学校に… 君が仲間と登った山の高さと険しさを想う 〜心の宝物188

          春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187

          🌷きれきれのよさこいソーラン コロナ機の学校 運動会の、高学年の演技種目はよさこいソーランでした。 息が合えば、勇壮で見栄えがする種目ですが、その分、声を出すのか出さないのか、場面を想像しながら、全身を使って精一杯表現するのかしないのか、始めから終わりまで、一瞬一瞬の選択を問われる厳しい種目でもあります。一人一人の選択が、全体としての出来栄えに、達成感に直結します。それを理解しようとするのかしないのかも含めて、奥の深い、一人一人の自問自答と成長のチャンスに満ちた種目です。

          春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたが言葉や行動を選び取る基準は 外でなくあなたのうちにあるのだね 〜心の宝物186

          🌷体育館の掃除当番 コロナ機の学校 4年生の掃除場所に体育館がありました。かつては全国有数の大規模校でしたが、今は学年2クラス。掃除場所の分担もなかなか難しく、体育館を担当するのは1グループ。広い広い体育館を4~5人で掃除することになります。 その子によっては、体育館の掃除はほっとするようです。校舎からは渡り廊下を経て30メートルほど離れており、少し大げさに言えば隔絶された別世界。同じグループ以外の児童や、先生方と接することもほとんどありません。私も、励ましに行く頻度はど

          春のような温かさがいつもある学校に… あなたが言葉や行動を選び取る基準は 外でなくあなたのうちにあるのだね 〜心の宝物186

          春のような温かさがいつもある学校に… 仲間の命から 絶対に目を切らない 〜心の宝物185

          🌷集団登校の引率 コロナ機の学校 夏休みが明けたある朝、いつものように校門で子どもたちを出迎えていました。今日は正門。西門と一日おきのルーティンでしたが、さすがにその時期には、劣化した私の記憶にも、登校班の構成メンバーは大方頭に入っていました。欠席者がいる班には何となく違和を感じたものでした。 この日はその班に目が行きました。いつもは最後列にいる、6年生の彼女が先頭で引率しています。聞けば班長は、同居のご家族の体調不良で、今日は登校をひかえたとのこと。今ではずいぶん遠くに

          春のような温かさがいつもある学校に… 仲間の命から 絶対に目を切らない 〜心の宝物185