浮島 漣

詩やエッセイ、写真などを掲載しています。       PIXTA で写真(画像データ…

浮島 漣

詩やエッセイ、写真などを掲載しています。       PIXTA で写真(画像データ)の販売をしています。         pioggia       https://creator.pixta.jp/@prof1376346

マガジン

  • よしなしこと

    日々の断想を綴ります……

  • 雲の名前

    空に浮かぶ雲 常に変化し、決して同じところにはとどまらない。 雲はたぶん天才などではないと思うが そう思いたくなる人の気持ちはよく分かります。 何はともあれ、雲は、水と光とが生み出す 唯一無二の「宇宙のキセキ」です。

  • 詩の暦

    詩や短歌などを掲載しています。

  • 花の栞

    ガラケーで撮影した花の写真を掲載しています。

  • 旅するレンズ 近畿編

    大阪や神戸などで撮影したものを掲載しています。

最近の記事

  • 固定された記事

詩集 晩夏香

   傘 荒れ果てたわたしの草原にも  それとなし風は吹いている  砂丘のまんなかには  ゆうべ吊るされたばかりの月の遺骸が  青い闇の壁に圧し拉がれ黄色く滲んで見える  罅割れた湖底を掘り返す  好色な記憶の尖兵たち  わたしは修復不可能な旗をそれらの港みなとにひるがえし  一切の敗北を認めようとするのだが  風はそのまま吹きすぎる  痛罵の唾を吐き棄て呵責なき専用貨車に詰め込まれ  わたしはひとり荒野に連行されそこで放置される  その夜の夢の中で獅子と女道化師がま

有料
200
    • ドラマ劔 その5 歌の記号論?

       あいみょんの「桜が降る夜は」を聴く。  ひとは、自分の幸福には鈍感だが、その分、他人の不幸には敏感なものだ。  あいみょんは、多分、自分に対する嗅覚が、多くの人よりも優れているのかもしれない。  であるから、人の幸せを願ってやまない、人が傷つき、苦しむことが耐えられない。  あいみょんは、美しい記号論である。  語るものと語られるものがひとつがいの蝶のように、降る桜花のように、気まぐれに、赴くままに、舞い、揺らぐ、都市の夜会を名残り惜しむかのように。  失われる愛の残像、

      • ドラマ劔 その4 歌の化身、ウィル・ユー・ダンス?

         静かに夜の篝火を流れるあの歌、ゆらめく炎は人の隠された表情を時折照らし、闇の彼方にそっと帰す。  ジャニス・イアンの「Will You Dance?」、美しい旋律に乗せて歌われるのは、人生の悔恨か、悲哀か、振り回されてばかりで、自分を見失っていた、それでもふたり、朝まで踊りましょうと。ふたりで美しい朝を迎えるために。  1977年は、あまりに懐かしい、過ぎ去った時代と言うには。わずかばかりの喜びとちっぽけな悲しみ、自分が何者であるかも分からず、何をすべきかすら考えずにいられ

        • ドラマ劔 その3 季節だって恋をする

           「空と青(ウチの娘は、彼氏が出来ない!! 主題歌)」家入レオは、本当は、宇宙というものを知っているのです。  なぜなら、「星の隠れた夜は そばにいて」と歌うとき、その悲しみを越えてたどり着いた透明な声、その響きは、夜の空に音もなく消えてしまうからです。  まるで、地上の出来事など少しも、気にもしていないみたいに、優しく、人の苦しみや嘆きを受け取り、そっと返してくれます、癒し、それとも、涙する、あなたのために、いつだって、そうつぶやいていたのです、あの星たちは。だから、彼女は

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        詩集 晩夏香

        マガジン

        • よしなしこと
          18本
        • 雲の名前
          106本
        • 詩の暦
          19本
        • 花の栞
          11本
        • 旅するレンズ 近畿編
          18本
        • 旅するレンズ 中部編
          13本

        記事

          ドラマ劔 その2 にじいろカルテ 幻想

           「雨が降らないと虹は出ない。」  人は、なぜ、物語を、ドラマを求めるのだろう。  「にじいろカルテ」は、閉じられた村というひとつの社会で、開かれた関係を作る、その見果てぬ夢を雨上がりの虹のように描いたドラマだ。  病気になって初めて健康であることの意味を知る、年老いて初めて若さの意味に気付くように、閉ざされることでしか開かない鍵、扉もあるのかもしれない。この孤独な星が、閉ざされた大気圏の中で、広大な宇宙に無防備に開かれているみたいに。  僕たちは、その星々の言葉に耳を閉ざ

          ドラマ劔 その2 にじいろカルテ 幻想

          ドラマ劔 その1 空と光

           青春とは、既に失われつつある未来、その希望であり、なしくずしの、未決のままの断念である。取り返しのつかないほど、その貴重さに気付かないまま、時間だけが繰り返し過ぎていく。まるで、漂流する流木を抱きしめる、その仕草かなにかのように、洗い落とし、削り取る。  誰も傷つけたくはなかった、その気持ちに嘘はなかった、それが青春の特権、ただ一つの赦された証しなのかもしれない。  特権視された青春というフレームほど、苛立ちと不安を煽る、それが青春というものか。  悲しみが大きいほど、青

          ドラマ劔 その1 空と光

          雲の名前 その106 残照

          雲の名前 その106 残照

          雲の名前 その105 筋目

          雲の名前 その105 筋目

          雲の名前 その104 絹

          雲の名前 その104 絹

          雲の名前 その103 輪舞

          雲の名前 その103 輪舞

          雲の名前 その102 落日

          雲の名前 その102 落日

          雲の名前 その101 収束

          雲の名前 その101 収束

          雲の名前 その100 圧倒

          雲の名前 その100 圧倒

          雲の名前 その99 不穏

          雲の名前 その99 不穏

          雲の名前 その98 接遇

          雲の名前 その98 接遇

          雲の名前 その97 皺

          雲の名前 その97 皺