一人俳句ときどき短歌

一人俳句と短歌に挑戦を始めた 70歳目前の焦りの日常の とりとめのない 独り言

一人俳句ときどき短歌

一人俳句と短歌に挑戦を始めた 70歳目前の焦りの日常の とりとめのない 独り言

最近の記事

「汝、星のごとく」凪良ゆう を読んで橋を渡る

 四国に住む者としては物語の舞台が瀬戸内の島というだけでも、読みたい本でありながら、自分の嗜好である海外ミステリー分野ばかり渉猟しているうちに通り過ぎていました。  思わぬかたちで、物語はやってきました。本の回し読み仲間から郵送で回ってきました。(私だけ離れているので最後に郵送で回ってきます)  ぁぁ、やっぱり… 勝手に信じていることがあります。読みたい本はいつか手元に巡りくる、と。  自分の人生を生きる ということは誰にとっても難しい。優しい人ほど 自分の周りを気遣うこと

    • 俳句 蟷螂生の頃

         入り乱る水馬空へ躍り出る               水馬(あめんぼう)    思案の足をかすめ飛燕の去りし方 句作の散歩に出かけ 頭の中の五七五をさらうように低く燕は足元を横切ります。 傍の水路は水音高く 田植の終わった水田にはアメンボが跳ねていました。 芒種(ぼうしゅ)二十四節気    イネなど芒(のぎ)のある穀物の植え付け    の季節 六月五日〜六月二十日 蟷螂生(とうろうしょうず)七十二候     カマキリが現れ始める頃    六月五日〜六月九日 写真

      • 俳句と短歌  蜻蛉

        【俳句】    旗竿に動かぬ蜻蛉風をよむ    背をぴんと張る蜻蛉よ離陸前       休んでいるのか、餌の虫で満腹なのか、それとも次に乗る風でも待っているのか と、トンボの生態も知らないのに、勝手な憶測。 BGMは とんぼ  コンクリートも似合ってます 幸せのとんぼは どこへ 【短歌】    蜻蛉よその透明な翅のよな       ころも欲しくてシアー纏うよ 今流行りの薄い透け感のある素材をシアーというそうです。まるで天女の羽衣のような蜻蛉の翅  ここは 時々来る産直

        • 〘短歌往還〙クチナシの花に寄せて 告白の虚しく散りし日も今日もやさしき雨に梔子の白 梔子の花は私には失戀の花・・  それが、五十年後には老いの日を豊かに彩ることをどうして想像できたでしょう。 恋をした事そのものが煌き始めるなんて。 命短し恋せよ乙女

        「汝、星のごとく」凪良ゆう を読んで橋を渡る

          短歌 少女

             マルベリー摘みし少女の指先の       紅きが透ける薄き玻璃皿    口々に少女の成長喜べる       老女らむかし少女でありし    昨年、お祭りのお世話を担当しました。そのお陰で地域の親子さん方と触れ合う機会がありました。その中に たいへん人見知りをする子どもさんがいて、お世話係のお婆さんたち(私も一員)は 気に掛けていました。   今日 マルベリー(桑の実)摘みのお誘いがありでかけると、あのお母さんのスカートの陰に隠れていた子とお母さんも来ておられました。

           覆水盆に返る

          これはありふれた親子の Case1 にすぎませんが、娘から見えた父の話です。  父の生涯一度の旅は戦争でした。  日本が実際に何年戦争していたのか当時の私は知りません。まだ生まれてもないのです。 「はたちで戦争にとられて 帰ったら三十になっていた」と呟く父の十年におよぶそれを、父は〈旅〉と言い、もう旅はしたくないと言うのでした。  子どもの頃、父の膝の上でお話のように聞いた戦地での体験は 私が成長するにつれて聞くことは無くなりました。そして大人になる頃には 殆ど話すことはあ

          俳句 麦秋至の頃

             初蛍明日は友去る見送らん    雨宿りクレープの抱く夏みかん 麦秋至(ばくしゅういたる)七十二候     麦を刈り入れる頃 写真の絵は筆者によるものです 草に蛍 と 紫陽花 七十二候の言葉に絵と俳句を合わせることに挑戦しています (只今27/72) 今日は朝から細い雨 山の上の方から田植が始まりました。水田の風景の中でも 田水張られた頃は とりわけ 気持ちがいいです。空が映り 眺めているだけで 胸がすく。梅雨入り宣言はまだ聞きませんが、もう間もなくでしょうか。

          俳句 麦秋至の頃

          短歌〘有朋自遠方来〙 五年ぶり帰郷の友と笑いあう昨日の続きのような話を 昔習った漢詩を思い出しています。 会うと元気が出る友人です。 此処は彼女には故郷です。ご両親のお墓参りに帰ったそうです。写真はちょっと足をのばしてイングリッシュガーデンのカフェ。ランチを一緒に頂きました。

          短歌〘有朋自遠方来〙 五年ぶり帰郷の友と笑いあう昨日の続きのような話を 昔習った漢詩を思い出しています。 会うと元気が出る友人です。 此処は彼女には故郷です。ご両親のお墓参りに帰ったそうです。写真はちょっと足をのばしてイングリッシュガーデンのカフェ。ランチを一緒に頂きました。

          俳句 枇杷の木

            枇杷たわわ威風堂々ありのまま   青天へ枇杷の大木君は君 果樹農家の生産の為の枇杷の木は、選りすぐりの実の一つ一つに袋がけされ、収穫しやすいように 木の高さを低くしているようです。 そんな中 自然に育ったままの枇杷の木が一本。もう、鈴なりです。なりたいだけなっています。眺めていると、晴れ晴れします。大きく育ち開放的。頭蓋の中 音楽が湧き始める。 写真は 一本の枇杷の木

          短歌 今日の雨

              五月雨るる風の形を見せながら         物みな影となりて失せにし                線状降水帯の予報がある中 所用があり外出しましたが、ひどい土砂降りでした。 雨は風に流され空中を波うつように過ぎてゆきます。 この雨はこれから東へと進むらしいです。

          短歌 ‘’クッキー‘’

           ‘’クッキー‘’の謎は解け今日プライバシー        ポリシー要らぬクッキーを買う 実は私はnoteの操作が上手くできません。noteも、たまたま出会った人が開設してくれたのです。noteを始めて五ヶ月、できるのは投稿を読むことと自分に分かる範囲での投稿。頂いたコメントへの返信もできず、トライしたら自分に返ってくる始末です。  臆病者で、理解できない言葉があると先へ進めず退却します。 最近、有難くも‘’クッキー‘’を丁寧に解説してくれた記事を読み 納得しました。分かる

          短歌 ‘’クッキー‘’

          俳句 紅花栄の頃

             爪立てて枇杷剥くぴりり人恋し    引き返す電車一本より日傘  食べ頃の枇杷は皮がきもちよく剝けます。 この辺りでは枇杷の収穫が始まりました。  先日、電車一本遅らせて日傘をとりに帰るほどの日射でした。この夏が思いやられます。 紅花栄(こうかさかう)七十二候     ベニバナが盛んに咲く頃     ベニバナは山形県の花 一大産地      古名 末摘花  写真の絵は ポピー(墨彩画) と マルベリー(桑の実)は水彩 七十二候の言葉に絵と俳句を合わせることを挑戦し

          俳句 紅花栄の頃

          短歌 竹箒

             竹箒シャラシャラ道の夏落ち葉         過去現在の絡まりを掃く  初夏、新芽から若葉になると、入れ替わるように古い葉を落とします。冬の落ち葉のように一斉に散りはしませんが、常緑樹の静かな更衣を早朝 竹箒で掃いて その音は閑として詩の世界へ誘われるようです。  写真は未央柳 この花が咲くと梅雨間近  花芯の華やかさは目を惹きます。       

          短歌 夏月夜

             鎮まらぬ夜を見上げる夏の月        吾が踏む土も星の一つか 昨夜は満月でした。午前零時の私が見た月です。 5月の満月はアメリカではフラワームーンというそうです。農事からついた名前とか。暮らしから生れた言葉なのですね… 今辛い誰かの今日が無事でありますように。       

          俳句 驟雨

             百十で驟雨なわとびの子へ犬へ 愛犬に見守られながら縄跳びをしている子 ちょうど110まで数えたところで さぁーっと雨 まもなく 紫陽花の季節です  散歩の途中の家に 赤い首輪の白い犬がいます。小学生の女の子の愛犬です。今日は縄跳びの練習のようです。

          短歌  海月

             くらいうみ海月は眠るのだろうか         漂うように眠ろう今夜  今日は親戚に法事があり、一日出かけていました。お寺の隅に花御堂があり、こちらでは旧暦で花祭りを行うそうです。山の緑のすっかり濃くなった中のドライブは爽快です。 それなのに、どっと疲れて帰ってきました。  投稿された海月の写真を見ているうちに、海月になっていくような浮遊感を味わっています。 写真は バイカウツギ     何だか 海月にみえます