幸運の笛吹き

北海道出身。3大趣味は「読書」「旅」「レトロゲーム」 大学時代読んだ本は400冊以上(…

幸運の笛吹き

北海道出身。3大趣味は「読書」「旅」「レトロゲーム」 大学時代読んだ本は400冊以上(哲学・思想→西洋文学→日本文学の順) 現在はまちづくり関連の本を読んでいます。 ひとり旅も好きで、JR北海道全線完乗(2016年時点の路線) 主要ゲーム機 「PS2」「ドリームキャスト」

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【挫折した大作に再挑戦】プルースト『失われた時を求めて』の読み方

1.完読が難しい理由文学好きであれば誰もが一度は完読を夢見る『失われた時を求めて』。しかし完読はかなりハードルが高い。まずはその理由を説明しよう。 (1)物語の時系列が複雑だから (2)比喩表現が多彩かつ複雑だから (3)登場人物が多すぎるから (4)知らない言葉がたくさんあるから 2.完読するためにできること(1)入門書を読む (2)引用文献、参考資料を読み込む (3)第1部 コンブレーを精読する 3.読もうと思ったきっかけ 大学時代、図書館で見つけた

    • 【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第8話(最終話)「休眠」(苫小牧駅~岩見沢駅) ※ホテル禁止

      (3)苫小牧駅~岩見沢駅「休眠」 改札を出る。駅隣接のコンビニ「ハマナス」で最後の食糧補給を行う。 貴重な札幌直通・ほしみ行普通列車が待ち構えているが、スルーだ。 今回も室蘭線・岩見沢経由で帰る。黄色線区の輸送密度に少しでも貢献だ。やはり乗客は少なかった。今後が心配である。 景色の良い路線でもあるのだが、やはり眠気には勝てない。長万部までに多少寝てはいるが、所詮は仮眠みたいなもので、充分な睡眠とは言い難い。ここでも眠らせてもらうことにしよう。 デクモ置き換えが進む中、国鉄型

      • 【随想・随筆】ベッドタウンの憂鬱・弐「都市近郊電車の貧困」

        3月のダイヤ大変更により、わが地元では日中時間帯の列車が1本減った。元々本数が多かったので大して気にしていなかったが、実はかなりの影響があったと今では感じる。 もっとも、それは私の基礎的価値観が今まさに揺さぶられているから、というのも大きいけれど。 どういう事かというと、私の居住地はベッドタウンであるため、利用者は「早く来た列車」に乗る習慣がついている。だから、列車が減った影響で車内の人口密度が上がってしまったのだ。もちろん、上がったところで所詮はローカル輸送なので、ラッシ

        • 【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第7話「海辺」(長万部駅~苫小牧駅) ※ホテル禁止

          (2)長万部駅~苫小牧駅「海辺」 特急北斗号、てっきり大混雑かと思いきや、意外と余裕がある。これは運がいい。 コナンによる期間限定の車内アナウンスが流れ、映画とイベントの告知がなされた。今回結構ツイてるな。苦あれば楽あり、か。 洞爺駅を過ぎ、伊達紋別駅で下車。バスで通ったことはあるが、鉄道で下車するのは今回が初めてということで、楽しみだ。 予想通り自動改札機はない。途中下車印を押してもらい、改札を出る。さあ、これで私は自由だ。列車の中という狭い空間から、広大無辺の大地へ降

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        【挫折した大作に再挑戦】プルースト『失われた時を求めて』の読み方

        • 【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第8話(最終話)「休眠」(苫小牧駅~岩見沢駅) ※ホテル禁止

        • 【随想・随筆】ベッドタウンの憂鬱・弐「都市近郊電車の貧困」

        • 【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第7話「海辺」(長万部駅~苫小牧駅) ※ホテル禁止

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          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第6話「寄道」【北海道帰還編】青森FT~函館FT~長万部駅 ※ホテル禁止

          3.北海道帰還編(1)青森FT~函館FT~長万部駅「寄道」 目が覚めるとそこは函館港だった…という第2回本州紀行と全く同じ結末を迎え、北海道に帰還する。帰ってきたが、自宅まではまだ遠い。旅はまだまだ続く。 すかさず七重浜駅まで歩き、いさりび線に乗り、五稜郭に向かう。 ここで食糧を補給し、自宅までの備えとする。 今回は少し途中下車しつつ帰ろうと思う。北斗で直行するのはあまりにも無粋だからだ。 まずは桔梗駅に途中下車。今回新たにICカード利用可能エリアになったが、駅は無人化され

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第6話「寄道」【北海道帰還編】青森FT~函館FT~長万部駅 ※ホテル禁止

          【ゴミ拾いの記録】2024年6月6日(木)

          ゴミを平気で捨てる国とまちに未来はない。 まちは綺麗にしよう。 本日も良い一日を。

          【ゴミ拾いの記録】2024年6月6日(木)

          【随想・随筆】ベッドタウンの憂鬱

          観光や移住の案内パンフレットには当該市町村の魅力がたくさん書かれている。その中でも、いわゆるベッドタウンと呼ばれる都心に近い市町村はその魅力を積極的にアピールしがちである。 たとえば、筆者が住む北海道の場合、どの市町村であろうと、最大都市の札幌と空の玄関である新千歳空港からの距離とアクセス時間が書かれていることが多い。 私の地元・江別市のパンフレットは札幌に近いことのアピールもそうだが、市内に国道が3本通っており、交通アクセスが良いことも利点として掲載していた。 こうしたベ

          【随想・随筆】ベッドタウンの憂鬱

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第5話「男女」(秋田駅~青森フェリーターミナル) ※ホテル禁止

          (4)秋田駅~青森FT「男女」 停車駅ごとに人が降りていき、大館に着く頃には車内はだいぶ静かになっていた。さすがに弘前まで乗り通す人はあまり多くないようだ。花輪線から乗り換え客が多少入ってきたが、それでもそんなに多くない。まあもう夜だし、主要な観光施設は閉まっている。こんな時間に動いても仕方ない、というのもあるだろう。 花輪線は第1回本州紀行時点では災害不通の路線だったが、現在は復旧済みのようだ。機会があれば乗ろう。 長い駅間と騒々しいジョイント音を感じながら、列車は弘前へ

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第5話「男女」(秋田駅~青森フェリーターミナル) ※ホテル禁止

          【ゴミ拾いの記録】2024年 6月5日(水)

          私は通勤がてらゴミ拾いを続けておりますが、拾っても拾ってもゴミは一向になくなりません。 そこで、せっかくなので活動の記録として投稿し、ゴミ拾いに関心を持ってくれる方を増やそうと思います。 皆さんも自分のまちが汚いな、と思ったら積極的にゴミ拾いを行い、まちの美化に努めましょう。 目指そう!ゴミひとつ落ちていない綺麗なまちを!

          【ゴミ拾いの記録】2024年 6月5日(水)

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第4話「平野」※ホテル禁止

          (3)酒田駅~秋田駅「平野」 事前情報に違わず、駅前は閑散としている。これも地方都市の宿命か。目視ではコンビニすら確認できない。駅直結の土産物屋で銘菓「オランダせんべい」を購入する。 駅前に観光案内所を兼ねた図書館がある。酒田といえば写真家の土門拳が有名で、私も記念館には行ってみたいのだが、今回は時間がないので見送る。だが、行く価値はある。私は写真に関しては素人だが、土門拳の写真は心に響くものがあったからだ。 新潟と秋田の中間にある酒田だが、北海道から来るとなると何気にア

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第4話「平野」※ホテル禁止

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第3話「不快」(新潟駅~酒田駅) ※ホテル禁止

          (2)新潟駅~酒田駅「不快」 日本海を望める路線ということで、車窓に期待しつつ、列車は定刻通り新潟駅を発車する。日本屈指の米処であることから、都心を離れると田んぼが広大に広がっている。楽しめそうだ。 …と思ったのもつかの間、問題が発生する。 後ろに子連れの女性が乗ってきたのだが、この子どもが大声を出すわ、席を蹴ってくるわ、肘にぶつかってくるわ、と散々な迷惑行為を働いてきたのである。当の女性は、 「すみません…」 と聞こえるか聞こえないかレベルのか細い声で、私の目も見ずにつぶ

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第3話「不快」(新潟駅~酒田駅) ※ホテル禁止

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第2話「迷走」日本海~新潟駅(本州上陸編) ※ホテル禁止

          2.本州上陸編(1)日本海~新潟駅「迷走」 出航早々、強風によってデッキが閉鎖されてしまった…と思いきや、開いているデッキもあるようだ。日本海はかなり風が強いのだろうか。 最上階のデッキでは「プロジェクトX」や「ヨーロッパ トラムの旅」が放送されていた。プロジェクトXは黒四ダムの建設にフォーカスした番組だった。かなりの難工事の末に完成したのだという。 食事はバイキング形式ではなく、端末で入力して注文するスタイルらしい。なかなか近代的である。ごはん、冷奴など日本食中心のメニュ

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道~ 第2話「迷走」日本海~新潟駅(本州上陸編) ※ホテル禁止

          【読書記録/書籍紹介】森山大道『路上スナップのススメ』(光文社新書)

          森山大道『路上スナップのススメ』(光文社新書)を読みました。 著者の森山大道(もりやま だいどう)は大阪府池田町(現:池田市)出身のカメラマンです。横須賀、熱海、新宿、浅草、羽田などを撮影しました。 森山は本書で「中途半端なコンセプトを捨て、とにかく撮れ」と主張します。大事なのは撮りたいという欲望であり、気になったものはどんどん撮るべきだ、と言います。小賢しく考えず、自分の目でよく見ろ、と。 昨今は何かと「映える」写真がもてはやされますが、そうした「綺麗」な写真ばかりでなく

          【読書記録/書籍紹介】森山大道『路上スナップのススメ』(光文社新書)

          【自由詩】遠き青春

          「遠き青春」 すれ違う 若者たちを 君は羨むというのか 彼らの談笑する姿と 己が孤独を比べて 落ち込み うなだれるというのか やめたまえ そんな不毛なことは 君にはわからないのか 彼らの青き春が 虚飾でしかないことに 若さと快活さと無敵さを 兼ね備えた彼らは 確かに強い かつて君が そうであったように だが彼らは知らない それも所詮 春の夜の夢でしかない ということを そしてその強さを 彼らは いとも簡単に投げ出すのだ 金と下半身を 満足させるために 終わった後に彼ら

          【自由詩】遠き青春

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第1話「消耗」(北海道脱出編) ※ホテル禁止

          0.はじめに船旅にも慣れてきたので、今回は日本海航路で本州の新潟を目指すことにしました。毎日運行ではないので、スケジュールが上手く噛み合った日を狙って計画を実行。本州滞在は1日で、ホテル泊は禁止。そのまま青森からフェリーで帰ってくる強行軍です。 1.北海道脱出編「消耗」かつて「北のウォール街」と呼ばれた街がある。 町の名は、北海道小樽市。かつて北前船の寄港地として栄え、北海道最初の鉄道・手宮線が通った街だ。現在でも函館本線、札樽自動車道、後志方面へのバス、日本海航路が通る交

          【連載】第5次本州紀行~小樽→新潟→酒田→青森→北海道 第1話「消耗」(北海道脱出編) ※ホテル禁止

          【自由詩】草むら

          「草むら」 慌ただしく過ぎゆく人や 忙しなく流れる時間に 嫌気が差したときは 寝転んでごらん 今 そこにある 草むらに 天を仰げば 雲が見える 耳を澄ませば 風の声が聞こえる 鼻を効かせば 草花の香りがする 手を触れれば 大地の息吹を感じる そして君は連れ戻される 母なる大地に 求めさえすれば いつでもそこにある 逃げも隠れも しないのだから なにゆえに君は 鉄の塊に閉じこもる? いや それだけではない その閉じられた檻の中で なにゆえに君は さらに小さな 端末世界に

          【自由詩】草むら