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広告振り返り:~9月総括編~


・9月の広告のあらすじ

・性的描写の限界を狙った広告が増加

 9月はウルフゲームの獣人の女体の胸部が舐められている広告を筆頭に、かなりきわどい表現の広告が増加していた印象がある。
 広告のエロ推し自体は爆乳がたまらんと性欲をぶつけてきたおねがい社長自慰をしているように見せる釣りを行ったHero Warsなど3月くらいからエロネタは多めだったんだけど、9月で獣人の胸を舐めていたウルフゲームや、王の子を拵えるために茂みで召使と行為に及んで子供を作るが血筋の違う子供を産んでしまったせいで王宮を追放されてしまったキングスチョイス辺りは結構アウトギリギリなんじゃないか、と思ってしまいます。浮気相手を探すHappy Clinicも中々エグイなと思いましたが、どれも削除されてないんだからセーフみたいです。
 実際エロ推し広告でも各所で削除されないラインを探っている工夫は見受けられるのがまた面白い。おねがい社長は趣味がおっさん臭いだけだし、Hero Warsは刀をシコったり単眼巨女のよだれを受けたりと特殊性癖に寄る事で削除を回避している。ウルフゲームも人じゃなくてケモノだからOKというセーフゾーンを狙っていそうだし、キングスチョイスも直接的な行為は描いていないんですよ。どれも下品ではあるけど本番を見せてはいない。
 これでも広告を閲覧して実害が及ばない分マシ、という見方はあるかもしれないが、どこまでエロを放映するかを攻めすぎる環境は色んな意味で不健全じゃないかなと思います。

・8月に続いて新作が大量に登場

 振り返ってみると9月も8月並みに新作がいたなあという印象があるのだが、その割に振り返ってみるとそんなに強く印象に残ったタイトルがいない事に気が付く。Tiktok勢、Youtube勢共に安定して同じ広告に遭遇しづらいのが非常に困る!
 Xの広告も新しいタイトルこそあったけど面白いのはそんなにって感じだったし、たくさんある割には不作という珍しいパターンかもしれません。あるいは広告を見ている自分の体調が悪かったのかも……
 まあまた年末には見返しますので、その時に面白い広告はもう一回ピックアップする予定です。

・ルーキー級の注目タイトル

・時計物語:リセット

 久々に現れたレトロな「クソ」広告として名乗りを上げたのが時計物語:リセット。音楽の無断利用、偽ゲーム広告、ウケ狙いの誤字脱字、そのくせオリジナルのテーマソングがある。それらのスターターセットを揃えつつ、tiktok、Youtubeでの広告をやっていた。
 スマホMMORPGの広告でやったらツッコミをされそうな所を全部やったのは2021年代を感じる広告だったが、逆に言えば旧態依然な悪い事しかしていない、というのもまた事実。たまには教科書通りの良くない広告を全部やるのも、邪道のど真ん中を攻めている広告で見ている側としては納得感のある映像だったと思います。

・キングスチョイス

 2020~2021年から広告を見ている人には「日替わり内室」と言えば伝わるであろう、王室や後宮の汚い側面を描いた広告の後継者がやってきた。キングスチョイスは性行為の暗喩と取れる表現や血筋の異なる子が生まれたことを肌の色の違いで表現したりと、現代においてこれはさすがに良くないんじゃないかというラインを突いてきたのが印象に残る。
 ただ広告における性的描写でアウトとされるラインは日に日にハードルが下がっているのは間違いなく、8月くらいからお下劣な広告が多数見られるようになってきた傾向はある。さすがにオナホールの広告ともなれば削除されるのだが、獣人同士のカラミを描いたウルフゲームは初発見から1週間は放映され続けていた事が確認されているし、Hero Warsも丸飲みジャンルや単眼女の涎プレイに挑戦しているのは周知の通りだ。そしてキングスチョイスの茂みで繋がる描写も何だかんだ削除されていないのだから、これくらいは広告でもセーフと捉えられているのかもしれない。
 あるいは広告を極度に嫌う層の多くが広告を無くせるプレミアム会員に移動したことによって、多少不健全な広告でも通報されずに生き残るケースが増えてきた可能性も考えられる。何にせよ削除されず1ヶ月生存が確認されたので、今後の広告環境は珍しい性癖に寄せたエロ広告、あるいは直接的な描写を隠しつつも性行為を行ったとみられるような映像が流行っていくきっかけになり得る広告だと言えるだろう。

・ドット勇者

 ドット勇者は広告の数、そしてバリエーション共に充実しており、最近の変な広告界隈出身のゲームでは珍しくちゃんと実績を上げているゲームだという事が特徴です。変な広告をやりながら売上ランキング上位の常連ってのはすごい事だぜ!
  出だしこそ広告素材の無断使用という不祥事で一発ネタのような奴かと思われたが、ポジションとしては2022年の最強でんでんやダダサバイバーに近い存在のようである。広告の頻度が高く、ちゃんとプレイしている人も多くて、偽ゲームから有名人起用、1000連ガチャなど様々なジャンルに手を出している。地味な所だと今年のゲームオブザイヤーを自称している広告も好きです。
 自分がイマイチドット勇者の評価を上げきれなかった理由としてXヒーローのようなダイナミックな動きも無ければオタ恋やキングスチョイスのような目新しさも無い、という所だったんだけども、実績で見るならば間違いなくドット勇者は良い線行っているんですよね。今からでもチェックすべき広告だなあと再認識しました。

・ミドル級の注目タイトル

・借金減額診断

 借金減額診断の広告は以前からyoutube、またX上でもしばしば見かける広告となっているのだが、フリー素材ではなく紹介する人物がサービスを紹介する内容に変わった。
 紹介している内容は全て一緒なんだけども、ちゃんと実在しているっぽい人物が紹介しているせいか以前よりも胡散臭さを取り除こうと工夫している感がある。動画概要欄でもリンクを記載しており、より使いやすくしていこうという努力を感じます。
 それでも借金減額診断という広告自体がいかんともしがたい怪しさがあるのは間違いなく、これに飛びつくのはよく考えた方が良いんじゃないかと思わざるを得ません。
 ちなみにまだやっているフリー素材の広告ではどんどん物言いが過激になっており、「その借金、今年の間は一円も返すな!」という触れ込みの広告を確認済み。リンクを取得できないようにしている辺り確信犯だと思います。

・オタ恋

 オタ恋の勢いは9月になっても止まらない。特に二次拡散が激しい月で、オタ恋の広告本編以上にオタ恋の画像広告をネタにしたツイートの方が多いくらいの流れが見られた。
 実際スーパーサイヤ人になっているオタ恋男性やアウトレイジパロディ、初音ミクコスプレなど、いかにも話題取りを狙えそうな広告が多かったのも印象的。コスプレだし、何ならAIで生成されてるから見た目が近くてもアウトでは無いしでマジでAIを活用しやがっている。

・ライト級の注目タイトル

・au

 理系にはキレられて一話題、文系には褒められて一話題で結果として幅広い層に訴求出来たのがauの掲示広告。元素周期表は一部省略しています、と注釈も入れているので、それでも許せない層を上手く釣ったなあと言う印象を受けます。
 大手企業の掲示広告は他の広告を取り上げるnoteやXでも取り上げられがちだし、良くも悪くも健全なのでこのnoteで言及しなくても良いかなあとは思っていたんだけど、今回は自分もちょっと感心したので記載することとしました。デザイン的に省略した方が見やすいんだろうし、広告的にも省略した方が比較的安全に炎上出来る、という所まで多分読んだんだろうと思えるロジカルさがすごい。
 結局周期表の表現で炎上しようが普通の人はもう忘れてるでしょうしね。3日くらいで忘れるようなちょうどいいボヤ騒ぎネタを放り込めるプロがいると思います。

・マスター級の注目タイトル

・state of survival

 2周年を祝してステサバは広告を多数スタート。絶妙に著作権に引っ掛から無さそうな部分だけ切り抜いた音楽の無断利用にキレのある茶番、よりバリエーションを増やし続ける実写広告など、全体的にクオリティが高いんですよね。
 実写広告だけでなくヴァンサバ風の偽ゲーム広告も出していたんだけど、そちらも質が高め。トップウォーほどのクリエイティビティは無いけども、映像のキレイさや派手さは他の偽ゲーム広告に引けを取りません。youtubeに特化しているメリットが出ている。

・2023年9月のMVP

 2023年9月のMVPはキングスチョイスです。
 これは2020年から広告を見ている人からすると『日替わり内室』『アイアム皇帝』のような王宮を描いたコメディ広告の再来を思わせる内容になっているのが激アツなんですよ。それでいて下ネタ成分を強め、先月のネタにはなるけど連作をやってみたり、突然アニメダンスをやってみたりと今時の内容にきちんとアップデートされた内室広告になっていたのが印象に残りました。
 多分9月の広告がイマイチ印象に残りづらかったのは上手く過去の広告を参考にしている、あるいは上手くベースにしている感はあっても、目新しさには欠けたのかなと思います。その点キングスチョイスは表現の刺激を強めつつ、他の広告とは一味違う所をしっかり見せていた。
 2020年のブームの中でも面白かったが忘れられていた所を改めて取り上げてくれたのは結構嬉しかったです。まあ今後キングスチョイスくらいの表現がデフォになるのもイヤですけど……

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