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中小企業診断士受験生ものがたり 第3話 「#診断士無言朝勉会」

R4年1月。
私がR4年の合格に向け勉強をしている中、R3年二次試験筆記の合格発表が迫っていた。このためXのタイムラインでは数日前より緊張感が漂っていた。

そして迎えたR3年二次試験筆記の合格発表日には、X上で「合格しました!」の投稿が溢れた。特によくタイムラインで見かけた先輩は合格している方が多く「Twitter(X)受験生強し!」と感じた。その一方で、やはり涙をのむ方もおり、その日の診断士界隈のタイムラインは色々な感情が渦巻く独特な空間となっていった。いわゆる「祭り」と呼ばれる事象を体験し、来年自分が同じ立場になるのだなと思うと中々凄いところにきてしまったと感じた。

そして、合格発表数日後にR3年の二次で残念だった方たちが「勉強会をします」といった投稿がいくつか散見され、私もこれらの投稿に勇気づけられ「自分も勉強会をやりたい!」と思った。

勉強会をやりたいと思った動機は1人だとだれてしまうので強制力を働かせたいという思いからであった。ただ、勉強会を主催すると自分で勉強会のネタを準備する必要があり、その時間は惜しい。

皆で勉強したい
でも準備の時間は惜しい

そんな時Xのスペースの機能を生かせないかと考えた。
(スペースとはXにある音声SNSサービスである。診断士界隈でもインフルエンサーの方達がスペースを活用し勉強方法の紹介などをしていたので、私もリスナーとして時々利用していた。)

当時は基本的には朝勉強をしていたのだが、なかなか起きれなかったことで自分を責めることが多々あった。ちなみに、私は親から「一度寝たら起きない子」と昔からよく言われており朝は非常に弱かった。だが、「朝早く起きて自分でスペースを開けば嫌でも起きざる得ないのでは?」と思った。とはいえ、スペースで話はしたくなかったので「話をしたくないからミュート(無言)にすれば良いや!」と思い、目覚まし代わりにスペースを開くこととした。

そして、恐る恐るこのような投稿をXにした。

この謎な投稿に想定以上の方から反応をいただいた。

そして翌朝。私は朝5時におそるおそるスペースを立ち上げると次々と診断士受験生がスペースに入ってきた。1人2人3人と大体7〜8名ほどと集まったと記憶している。もちろん無言だが、スペースに入ったアイコンを見ていると1人1人が勉強している様子が想像できた。確か最後に質問コーナーも設け少しだけ話をしたが、どなたもスピーカーにならずに終わったと記憶している。そうして1時間ほどでスペースを閉じた。

これが「無言勉強スペース」の誕生である。

有難いことに、無言勉強スペースは、現在はXの診断士受験生の間だけでなく他資格勉強アカウントの方も開いておりX資格アカウント界隈で開かれない日がないものになっていると言える。自分で言うのもなんだが、ここまで流行るとは思っていなかった。しかし、きっかけは「朝起きれないから誰か一緒に勉強してくれ」と言う超不純な動機であったのである。

当初は、不定期での朝開催としていたが、受験生から「明日はやらないの?」「今日寝坊して無言勉強会入れなかった!」といった投稿を頻杯に見かけるようになり、ある日を境に毎朝5時から開催することとした。気づけば毎日参加してくれる受験生(レギュラーメンバー)も10数名現れ、「レギュラーメンバーがいるから朝起きてスペースを開かなくては!」という思いになり毎朝スペースを開いた。

無言勉強スペースの様子。
こんな感じで無言でスペースに集まっていました笑

私は、この無言勉強スペースに関する投稿をする際に「#診断士無言朝勉会」というハッシュタグをつけた。そして、しばらくすると「朝勉のコツコツ」「朝に強いコツコツ」のようにX上で呼ばれることもあったが、私としては無言朝勉会のレギュラーメンバーがいるから起きれているだけであり自分が朝型になったと全く思っていなかった。

こうして、診断士無言朝勉会(無言勉強スペース)で朝勉習慣をつけた私は勉強ペースを加速させていった。

(第4話に続く)

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