フォローしませんか?
シェア
石川真理子
2024年5月26日 09:00
昨日、あなたの心を濡らした雨は悲しみのヴェールを被っていたけれど本当の姿は慈しみだったようです。あなたはまだ気づかないけれど乾いて固まった過去の傷がたっぷりと水気を含んで流れ落ちていったようです。今日、あなたの心は静寂に包まれあきらめが霧のように漂っているけれどそれはすべてを受け入れ肯定する透明な序章なのです。風が吹き雲は流れ鳥たちが再び歌い始める。それは新しい物語への
2024年5月25日 09:02
自然の中に身を置いて静けさを観じてみましょう。「静けさ」とは無音ではありません。そこには命の音があります。鳥が歌っています。花が語らいかけてきます。風の声、おしゃべりな川の流れ木漏れ日はクスクス笑っているし石は時の流れを伝えます。こういう音が聞こえるようになった時神さまのメッセージを的確に掴むことができるようになります。龍神が現れることも多くなります。この観じ方は、都会に
2024年5月24日 08:30
「美しい決断と夢中が私を支配していた」中西悟堂の『槍ヶ岳』という詩の一節です。美しい決断と夢中この言葉が強く胸を貫いてくる。しかもそれに支配されていた。そこに幸福のひとつのかたちがあるように感じられます。美しい決断とは必ずしも安らかではないかもしれない。根底には挑戦していく静かな覚悟が流れている。いつの間にか私は「ほどほど」である方を選ぶのが癖になっていたのかも知れない。
2024年5月23日 08:30
「佇まい」とは単に立っている様子ではなくその人のあり方までもが表されています。佇まいにはその人が過ごしてきた「時」が見えているのです。どのような心持ちでいるかによって表情も、言葉も、姿勢も、立ち居振る舞いも変わってくるものです。不安を抱え憂鬱に過ごす時間が多かったのか不満が渦巻いて荒い言葉になりがちだったのかあるいはささやかなことにも感謝して小さな喜びを積み重ねていたのか
2024年5月22日 08:35
誰もが自分の物語を生きています。この世界は舞台のようなものであなたという主人公がいて物語が展開していくのです。時に舞台装置が大きく変わりあなたをとりまく風景も人も入れ替わり物語は新しい段階へと進んでいきます。現実の世界では舞台セットがあるわけではなく人や風景があとかたもなく入れ替わることはないでしょう。けれど、そのエネルギーを観じてみれば昨日と同じ風景、同じ人でもまるで違
2024年5月21日 08:30
「ものを大事にしないのは神さまに感謝する心がないからですよ。それは自分を大事にしていないのも同然なんですよ」神社のお社には鏡が祀られています。鏡に向かえば、そこに自分の姿を見出します。このことは私達の中にも神さまがおわすこということ、また、この世のすべては我が鏡であるということを教えてはいないでしょうか。人はもちろんものも鏡なのです。相手に対して微笑めば微笑みがかえってくる
2024年5月20日 08:51
宮本常一の「地の声」によれば府中の大國霊神社で太鼓が鳴ると新宿まで聞こえたという。昭和十年代までの話で、日本中が静かだった。山仕事をする男が歌えばどこかで働く女が声を重ねる。姿は見えなくても男女が掛け合いをしながら親しくなり恋仲になるのが普通だったという。自然の音もよくきこえたから津波を事前に察知し助かった人も多い。今や世の中に騒音があふれるようになった。騒音に慣れるという
2024年5月19日 08:30
仏教の本質は「慈悲」です。人を慈しみ、その悲しみに寄り添うこと。人生にはさまざまな悲しみがつきものですし、人間存在そのものも悲しいものです。なぜなら、必ず最期は死を迎えるからです。滅びゆく宿命に対してなすすべもないことを理解し、人間存在そのものを心から慈しみ、共に悲しんでくれる。これが慈悲だと私は理解しています。慈悲は儒教における「仁」であり、「仁」は「慈愛」という言葉に置
2024年5月18日 09:06
花々がバトンを渡すように次々と咲いて初々しい緑は日を追うごとにその色を深めています。もう夏がすぐそこまで近づいて来ました。歳明けのことがまるで遥か昔のよう。ここまでの月日を振り返ればわずか数ヶ月のうちにずいぶん遠くまで来たことがわかります。今、時間の感覚は明らかに変わりました。たとえば5年前と比べても速いような永いようなかつてない感じが抱かれます。時間は伸び縮みするよう
2024年5月17日 08:46
これまでの人生であなたが受けてきた傷奈落の底を見るような悲しみ胸の奥が空洞になるような淋しさは神さまから賜ったものなのです。人が与えたのではなく天が下賜されました。そこには祈りがあったのです。願いがあったのです。どうかこの世界をやさしくしてください。どうか慈しみと愛を拡げてください。どうかこの光をもたらしてください。神さまの願いであり祈りです。痛みを知らない者は他者の痛み
2024年5月16日 08:41
一晩中守られて今日という日をすこやかに迎えました。この呼吸に感謝します。際限なく与えられた空気に感謝します。この空気を浄化してくれた雨があり雨を降らせてくれる雲があり地に落ちた水を含む土があり土は水を浄化し川の流れとなり海へと還ってゆく。この世界も呼吸しているのです。呼吸とは、なんという壮大な循環でしょう。どこかが何らかの理由で滞ればこの循環はゆがんでいくのでしょう。喉や
2024年5月14日 08:49
誰もが居場所を探してさまよいながら日を過ごしています。天地すべてが居場所である、そんな境地に辿り着くことは極めて稀にちがいありません。けれど、だからこそささやかな心の動きに目を向けてみたいのです。さまざまな関係性の中でいちばん安らいでいられるのはどんな場所でどんな時なのかあるいはどんな場所でどんな時でも安らいでいられるのは誰と、なのか。必ず心が教えてくれます。心
2024年5月13日 08:30
老師の言葉に突き動かされ「今」にありったけの心を向けるうち私の人生の時間は極めて濃厚になりました。永遠を掴みかけているようです。
2024年5月12日 08:30
やわらかな苔に近づいてみるとまるでミクロのジャングルです。なんという深々とした森そこに暮らす生き物は顕微鏡でなければ見えないかも知れない。そこでも、やはり仲良くしてみたりケンカをしたりややこしく生きているのでしょうか。それともうまいこと譲り合いながら平和に暮らしているのでしょうか。宇宙から見てみたら私たち人間はこんなふうに見えているのかも知れません。もっとも、こんなに豊か