私が麻雀に人生を救われた話7(最終話)
看護師をうつ病で辞め、さらに躁うつ病となり生きることすら放棄しかけていた私は、縁あって再び麻雀店で働くことになりました。
救いようのないほどの絶望に満ちた地獄で、私の目の前に垂らされた蜘蛛の糸、それが麻雀だったのです。
私が麻雀に人生を救われた話7
〜社会復帰編〜
トキメキの源
長い間麻雀から離れていたこともあり、私は働き始める前にリハビリがてら一度お店に遊びに行くことにしました。
お店のドアを開けた時の、来店を知らせる鈴のカランコロンという音を聞いて、とても懐かしい気持ちになったのをよく覚えています。
私がお店を辞めて5年が経とうとしていましたが、久しぶりだねと声を掛けてけれる常連さんもたくさんいました。
卓につき、13枚の麻雀牌が行儀よく整列している様を見て、自然と胸が高鳴りました。1枚引いて1枚捨てる、そんな単純作業が、私にこんなトキメキを与えてくれるとは思いもよりませんでした。
本当に、物事に対して純粋に「楽しい」と感じることすらできなかった数年間だったのです。こんな駄目な私が、楽しい気持ちになること自体いけないことだとさえ思っていた時期もありました。
その日麻雀は負け、久しぶりの外出でひどく疲れた1日だったけれど、なんとも言えない充足感とともに帰途につきました。
社会復帰への第一歩
いよいよ出勤初日。朝は不安で手が震え、そわそわして落ち着かず、抗不安薬の頓服を飲んで家を出ました。同じようにそわそわして落ち着かない母に駅まで車で送ってもらい、電車でお店へ向かいました。
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