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電動サイクルで幕張新都心を巡る

ついに1月30日からHELLO CYCLINGに電動サイクルが登場しました。この新たな電動モビリティは交通手段として定着するのでしょうか。さっそく乗ってみました。

電動サイクルを利用する際の注意点

電動サイクルは一見すると自転車のようですが、ペダルは単なる足置き。フル電動で走行します。道路交通法上は電動キックボードなどと同じく「特定小型原動機付自転車」(特定原付)に該当し、16歳以上であれば免許不要で運転できます。

HELLO CYCLINGアプリをアップデートの上、メニューを開いて「電動サイクル利用準備」から交通ルールテストの受験&年齢確認(免許証等の登録)を済ませましょう。

なお、1月30日時点で利用できるステーションは以下の14か所に限られます(順次拡大するようです)。

※地理院地図の作図機能を用いて作成

さて、この電動サイクルは特定原付に該当するため、原則として歩道を走行することは禁止されています。歩道モードに切り替えれば自転車歩行者道の通行が可能ですが、最高時速6㎞に制限されるため実用性は薄いでしょう。自転車のように縦横無尽に駆け巡るわけにはいきません(厳密には自転車も通行できない歩道が多々ありますが)。
そこで、今回は特に利用の多そうな経路についてモデルルートを検討し、実際に走ってきました。

電動サイクルに乗ってみよう!

①海浜幕張駅~イオンモール幕張新都心

イオンモール幕張新都心は海浜幕張駅から1-2㎞ほど離れており、幕張豊砂駅が開業した現在でも幕張新都心の主要なシェアサイクル活用ルートとなっています。

※地理院地図の作図機能を用いて作成

さっそく海浜幕張駅前で電動サイクルを借りましょう。北口④からだと駅前ロータリーを手押しで横切る必要があるので南口①で借りるのがオススメです。
北口ロータリーからまっすぐ伸びるビジネス通りを進み、浜田川を渡ったら左折します。橋の部分こそ路肩がありませんが、そこ以外は広々とした道で交通量も少なく、初めてでも安全に走行できるかと思います。
京葉線を潜ったところの交差点を渡ると、そこがグランドモール東のステーションです。幕張豊砂駅まで向かう場合は、グランドモール東から京葉線沿いに進みます。

海浜幕張駅へ戻る際は、グランドモール東の交差点から海側へ向かい、豊砂交差点で左折してメッセ大通りを走るのが快適でしょう。

イオンモール幕張新都心グランドモール東角の交差点

実際に走ってみると南口①からグランドモール東で11分かかりました。幕張豊砂駅まで行く場合は15分を越えると思っておいた方が良さそうです。

②幕張駅~幕張新都心各地

総武線との連絡も幕張新都心におけるシェアサイクルの重要な役割のひとつです。

※地理院地図の作図機能を用いて作成

ただ、電動サイクルに対応しているステーションは北口ロータリーだけ(※サービス開始当時)なので総武線を越える必要があります。駅の西側には県道が走っていますが、昆陽地下道と名付けられたアンダーパスは交通量も多く、電動サイクルが走行するのは厳しいです。となると車両基地横の花立踏切か花見川沿いのアンダーパスまで迂回しなければなりません。1㎞ほど余計に走ることになるので、結局のところ昆陽地下道の歩道部を押し歩きするのが最もスムーズと思います。

幕張昆陽地下道
※地理院地図の作図機能を用いて作成

海浜幕張駅やZOZOマリンスタジアムなどへ向かう場合は昆陽地下道からまっすぐ南下していけばOKです。国道357号線を横断する前後は自転車レーンが整備されています。

幕張ベイタウンや幕張ベイパークへは一本東の公園大通り(幕張駅南口からまっすぐ下った先)を走るとよいでしょう。国道357号線の横断部に自転車レーンはないものの、実は路肩幅などの条件は変わりません。

幕張駅北口ロータリーの電動サイクル対応ステーション

公園大通りを北上し、花見川沿いのアンダーパスを通るルートで打瀬3丁目公園から幕張駅北口まで走ったところ、26分かかりました。やはり総武線を越えるロスが大きく、15分以内に収めるのは無理そうです。

ハイツカメリアの電動サイクル対応ステーション

なお、翌31日から駅南側のハイツカメリアも電動サイクル対応になりました。幕張駅南口に向かって公園大通りをまっすぐ北上し、千葉銀行の奥から左手に入ってすぐ先で左折すれば容易にアクセスできます。

そんなわけでさっそく打瀬3丁目公園からハイツカメリアへ向かってみましたが、惜しくも16分で400円になってしまいました。途中連続して信号に引っかかっていなければ…という感じで、基本的には15分以内で収まるかなと思います。

③海浜幕張駅~幕張ベイタウン/幕張ベイパーク

駅と住宅地を結ぶのも実はシェアサイクルの主な用途。なかでも海浜幕張駅~幕張ベイパークはHELLO CYCLINGで最も利用の多い区間といいます。

幕張ベイパークの誕生を機に新たに整備された園路

幕張ベイタウンや幕張ベイパークと海浜幕張駅の間には幕張海浜公園が横たわっています。自転車は園内を突っ切っていきますが、電動サイクルはそういうわけにもいかないので南北の通りまで迂回する必要があります(自転車も本来NGだろというのは置いておきます)。

※地理院地図の作図機能を用いて作成

ちょっと面倒くさいですが、実際に走ってみると最も距離のありそうな打瀬一丁目公園からでも13分で海浜幕張駅北口④のステーションに辿り着けました。路肩は十分でないものの、そもそもの交通量が大してないので走行に支障はありませんでした。

電動サイクルと電動アシスト自転車はどっちが便利?

電動サイクルの最高時速20㎞というスピードですが、遅いわけではないが速くもないという印象で、個人的には新交通システム(ゆりかもめ等)のトコトコ走る感じを思い浮かべました。

これに加えて交通ルール上の制約もあり、全般的に電動アシスト自転車より時間がかかります。移動手段としては電動アシスト自転車に軍配が上がるでしょう。一方で市街周遊にはむしろ電動サイクルのスピード感がちょうどいい気がします。

なお、幕張新都心の電動サイクルは予想以上に好調だったことから2月1日から対象ステーションが35か所に拡大したそうです。海浜幕張駅周辺やイオンモールの各ステーションのほか幕張メッセなども加わり、ますます利用しやすくなりました(早いところ増車も…)。この調子で各地へ広がっていってほしいです。

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