おかちん@皮膚病 漢方

福島県いわき市でスキンケアと漢方薬のお店 美保薬局(みほやっきょく)を営んでおります。…

おかちん@皮膚病 漢方

福島県いわき市でスキンケアと漢方薬のお店 美保薬局(みほやっきょく)を営んでおります。 特に皮膚病の相談を全国からお受けしております。少しでも皆さんの参考になれば…    薬剤師 国際中医専門員 コスメコンシェルジュ http://www.miho-p.com

最近の記事

なめちゃダメ!          『貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)』

*今回の記事には炎症の激しい皮膚病の写真が掲載されています *ステロイド軟膏の使用を否定するものではありません *ステロイド軟膏は適切に使用すれば皮膚病にとても有効な薬です ①貨幣状湿疹ってなに?貨幣状湿疹ってなに? なかなか聞きなれない皮膚病ですよね もう名前の通りの皮膚病なんです ・1円玉~500円玉ぐらいのま~るい皮膚炎 ・とにかく痒い ・ジュクジュク滲出液がでることも (補足) ・冬に多い ・下肢に多い ・高齢者に多いが全年代に生じる ↓以下写真を参考にこんな感

    • その肌 『ステロイド皮膚症』かもしれませんよ

      *今回の記事には炎症の激しい皮膚病の写真が掲載されています *ステロイド軟膏の使用を否定するものではありません *ステロイド軟膏は適切に使用すれば皮膚病にとても有効な薬です ①その症状はなにが原因か?以下3枚の写真をご覧ください いずれもステロイド軟膏を数ヶ月から数年使用 ご来店時もステロイド軟膏を使用中のお客様です 3枚の写真とも肌の炎症を改善するためステロイド軟膏を長期連用されています 3人の皆さんの写真を見て皮膚炎が良くなっているように見えるでしょうか? 上記写真

      • どうしてステロイド軟膏がやめられなくなるの?

        注意1.今回の記事は重度のアトピー性皮膚炎の場合を除きます 注意2.ステロイド軟膏の使用を否定するものではありません ステロイド軟膏は適切に使用すれば皮膚症状改善に非常に役立ちます  当店の皮膚病の相談では ステロイド軟膏を連用されてご来店されるお客様が約6割にのぼります 短い方で数ヶ月  長い方は使用が数年に及びます そんなお客様に私が必ずする質問2つ 質問1「ステロイド軟膏を使い始める前と今とでは どちらの症状が酷いですか?」 ほとんどの方が

        • 皮膚病のジュクジュク(滲出液)は毒素なの? 酷い場合は放置しておいて大丈夫?

           結論から言います 皮膚(身体)から出るジュクジュク(滲出液)は 『毒素や身体に溜まったステロイドではありません』 『放置することはお勧めしません』  皮膚病やアトピーの相談をお受けすること非常に多いのですが 特に ・アトピーだと中等症以上(症状が酷い) ・ステロイド軟膏の長期使用後→使用を中止(リバウンド) のお客様に『ジュクジュク(滲出液)』でお悩みの方が多いです そんなお客様と話していて驚くのが 「ネットにジュクジュクは体の中の毒素だと書いてあった」 「これは長期使

        なめちゃダメ!          『貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)』

          『ステロイド軟膏を保湿剤で薄めてあるから副作用も軽く済む』は大きな間違いです!

           店頭で日々多くの皮膚病の相談を受けるなか、必ずお客様に聞く質問の一つが 「ステロイド軟膏はご使用されていますか?」です。 ①なんと言う名前のステロイドを(ステロイドの強さ) ②どのくらいの期間 ③どのような使い方で ④どこに使用したか をしつこいぐらいにお伺いいたします。  漢方やスキンケアを専門にしているお店を皮膚病相談で訪れる方の多くは医療機関でステロイド軟膏をある程度長い期間使用され、思うように改善せず悩まれてくる方が非常に多いです。ほとんどのお客さが「ステロイド軟

          『ステロイド軟膏を保湿剤で薄めてあるから副作用も軽く済む』は大きな間違いです!

          アトピーで悩む家族がいる方に気をつけて欲しい7つのこと vol.2

          ↑vol. 1の続きです ④『かくな!』『かくなって言ってるだろ!』強い口調で言わないで  「かいちゃいけない」って本人が一番よくわかっています。 アトピー性皮膚炎や皮膚病の『痒み』って家族や周りの人達が思う以上に辛いんです。自分も「かいちゃいけない」と思っているのに、 『かくな!』『かくから治らないんだろ!』などと強く言われると、悩んでいる本人にとっては非常にストレスに。  アトピーの方にとってかく事は「気持ちが良い」ので、ストレスがかかるとそのストレスから逃げるため余

          アトピーで悩む家族がいる方に気をつけて欲しい7つのこと vol.2

          アトピーで悩む家族がいる方に気をつけて欲しい7つのこと vol.1

          (注) 今回の記事は「強い炎症やジュクジュク部位が体表面積の30%以上に見られる」重症アトピーには当てはまりません。重症例では入院による治療、通院が望まれます。  通常、軽症から中等症のアトピー性皮膚炎はステロイド軟膏を長期に連用しない限り大きくなる(成長)につれ自然によくなります。大人になっても皮膚炎が治らない場合、幼少からまたは成人してからのステロイド軟膏の長期連用による『ステロイド皮膚症』になっている事がほとんどです。(もちろん例外もありますが)  またその皮膚病が本

          アトピーで悩む家族がいる方に気をつけて欲しい7つのこと vol.1

          ステロイド軟膏長期連用中止で起こる事

          *今回の文章中、背中の皮膚症状悪化の写真が掲載されています。皮膚病の症状をご覧になりたくない方はご注意ください。 そもそもなんでステロイド軟膏を怖がるの? 世間一般に   「ステロイド軟膏は怖い」 「ステロイド軟膏は副作用が大変だよ」 「ステロイド軟膏は使わない方がいいよ」  どうしてこんなイメージが定着したのでしょうか?  ステロイド軟膏への不安はこれ以前にもあったのですが、1992年のニュース番組でのステロイドを批判した報道特集がステロイドに対する社会不安を爆発させ

          ステロイド軟膏長期連用中止で起こる事

          ステロイド軟膏の賢い塗り方解説

           ステロイド軟膏は積極的に使用したく無い、でも使わないと炎症が治まらない、どうしたらいいの〜(>_<) これ店頭でよく相談受けます。今回はステロイド軟膏の賢い使用法をお伝えします。 この使い方はアトピー性皮膚炎に限ったことではありません「接触性皮膚炎(かぶれ)」「脂漏性皮膚炎」「酒サ様皮膚炎」「乳児湿疹」「自家感作性皮膚炎」「虫刺され」などステロイド軟膏を使用する多くの皮膚病に当てはまります。 簡単にステロイド軟膏の効果と特徴おさらい①ステロイド軟膏の特徴的な効果は血管収

          ステロイド軟膏の賢い塗り方解説

          ステロイド軟膏の副作用って?part.2

          *今回の解説はステロイド軟膏を否定するものではありません ステロイド軟膏は上手に使えば非常に有用な薬です *ステロイド軟膏の副作用の写真が掲載されています 皮膚病の写真をご覧になりたくない方はご注意ください では以下前回の続きスタート! 基本的な副作用は以下の5つ ①皮膚が薄くなる(萎縮) ②皮膚の毛細血管拡張 ③皮脂腺の活性化(ニキビ肌 多毛) ④皮膚が感染症に罹りやすくなる(ウイルス 細菌感染しやすい) ⑤全身性の副作用 今回はこの5つに加え ⑥補足でもう一つ 今回

          ステロイド軟膏の副作用って?part.2

          ステロイド軟膏の副作用って?part.1

          *今回の解説はステロイド軟膏を否定するものではありません ステロイド軟膏は上手に使えば非常に有用な薬です *ステロイド軟膏の副作用の写真が掲載されています 皮膚病の写真をご覧になりたくない方はご注意ください では以下本文スタート! なんとなく 「ステロイド軟膏って使っちゃダメらしいよ」 「ステロイド軟膏って肌が黒くなるんだって 」 「ステロイド軟膏を使うと骨がもろくなるって聞いた やばくねぇ」 皆さん漠然と恐がっていらっしゃいませんか? ステロイド軟膏の副作用って何?さ

          ステロイド軟膏の副作用って?part.1

          ステロイド軟膏の強さと適切な使用部位

           まずはステロイド軟膏の効果からおさらい ■ステロイド軟膏の効果  ①抗炎症作用 ②血管収縮作用 ③免疫抑制作用   以上で炎症、痒みを抑えます  ステロイド軟膏の強さは5段階に分かれます。 もちろん作用が強くなるほど炎症や痒みを抑える作用が強くなるのですが、 その強さの違いを考える時、わかりやすいように意識して欲しいのは ランクが上に行く(強くなる)ほど 『②血管収縮作用』が強くなるという事です 以下ステロイド軟膏の5段階ランク分け(バイエル薬品株式会社HPより)

          ステロイド軟膏の強さと適切な使用部位

          ステロイド軟膏の吸収しやすい場所知ってました?

           肌の赤み、かゆみ、アトピー性皮膚炎、虫刺され、かぶれ等で誰もが一度ぐらいは使用したことがあるのではないでしょうか?ステロイド軟膏  ステロイド軟膏とは副腎皮質ホルモン(ふくじんひしつほるもん)といい、腎臓の上に小さくちょこんとくっついている副腎という臓器からでるホルモンを薬にしたもの。 まず基本からです ■ステロイド軟膏の効果  ①抗炎症作用 ②血管収縮作用 ③免疫抑制作用 この3つが主な作用。①②③の作用で赤み(炎症)やかゆみを抑えます。 (特に①②の作用にはタキフィ

          ステロイド軟膏の吸収しやすい場所知ってました?