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今日は「エコノミスト」に関する話題です。

1.

トランプ前大統領が2016年大統領選のスローガンに掲げていた「Make America Great Again:アメリカを偉大な国に」 というキャッチフレーズ。一時期はこの言葉が書かれたキャップをたくさんの支持者が被っている光景が話題になりましたね。

一方、これに似た「Make Economist Great Again」 という言葉を共著書の中で訴えたのが、2019年にノーベル経済学賞を受賞されたMITのアビジット・バナジー教授。「職業の中で経済学者の信頼度は2番目に低い」と現状を憂い、出された言葉なのですが、ではなぜ経済学者の信頼度は低いと考えておられるのでしょうか?

1960〜70年代、多くの米国人は『タイム』と『ニューズウィーク』を読み、ミルトン・フリードマンやポール・サミュエルソンといった、学術誌に名を連ねるトップ級の研究実績を持つ経済学者の自説や主張に触れ、影響を受けていたのだそうですが、現在の政府の経済顧問のトップにいる経済学者達は、名前こそ有名ではあっても、査読付き学術誌にその名は全く見当たらないのだそうで。

自分の主張が真実に近づくよう研究を重ね、批判を受けながらアップデートして洗練していくことこそ、研究者のあるべき姿だというバナジー教授。寄せるべきは自らの主張であって「真実」の方ではない。今の世論形成の場は、後者のスタンスで間違った主張を打ち出し、それを疑うことなく多くの人が信じる構図ができている。こうなった背景には、まっとうな経済学者の伝え方にも問題がある部分も多いのだろう。だからこそ『メイク・エコノミスト・グレート・アゲイン』と言いたいのだ、とのこと。

参考・引用元:
『世界最高峰の経済学教室』広野彩子編著


2.

では改めてEconomist(エコノミスト)の意味って何でしょう?英語の意味は経済学者や倹約家となるのですが、企業や政府で経済活動の分析や調査をする専門家の職業名も「エコノミスト」と呼ぶそうですね。

「メイク・エコノミスト・グレート・アゲイン」

バナジー教授の「エコノミスト」は経済学者を指す。「職業の中で経済学者の信頼度は2番目に低い」ということは、1番は何の職業なんでしょうね?経済学者ではない「エコノミスト」が何番なのか?非常に気になるところです。

[2023.07.29投稿]


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