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3歳息子、今日も泣きながら成長中

3歳になったばかりの息子は、「はじめて」が苦手だ。

はじめての公園、はじめての食べ物、はじめての事に、ことごとく拒否感を示す。

私もどちらかというとその気持ちはわかるし、
息子には補って余りあるほど他にいいところが沢山あるので、苦手なことはなるべく根気強くサポートしてあげたいと思っている。

けれどなんせ相手は3歳で、穏やかに事が運ばれないことも、ままある。



目下の問題がトイレトレーニングだ。

息子は先月からおしっこをトイレでできるようになり、家でいるときは自発的にトイレに行く。
「はじめて」が苦手な分、慣れればしっかり実行できるのが長所でもある。

その一方で、うんちは断固オムツ派。
便意がくるとわざわざ自分でパンツからオムツに履き替えて、リビングの定位置で思い切りきばってうんちを出す。

ここまでしっかりできるのだから、そのうちトイレで出来るだろうとのんびり構えて早1か月、うんちの時にトイレに行く気配が全くない。

少し調べてみると、
「トイトレでこじらせると厄介なのがうんち」
「回数が少ない分軌道に乗りづらい」
「長引く場合は小学校まで…おしっこと同時に進めるのがベスト」
などとある。
うーん、これは少し頑張らせた方がいい気もする。

さらには、うんちの度に私が「おトイレ行く?」と聞くのを気にし始めて、保育園の帰りなんかに急に
「まだうんちはおトイレでできないの」
なんて言い出したりする。

トイレでのうんちがかなりプレッシャーになっている様子で、これは長引かせるのは得策じゃないなぁと思っていた。

家族で楽しく過ごしたお正月明け。

毎日快便の息子が昨日は出ておらず、ということは今日、確実に出る。体調も良さそう。

食後、パンツを履いた息子がもじもじしながら私の方に来た。
「うんちなの…」
オムツを履かせて欲しいのだ。

本人の嫌がることはしたくない。
でもここはもう、やった方がいい。トイレでできたら、本人も満面の笑みになるのが手に取るようにわかるから。

「おトイレ行こっか」
穏やかに、でも断とした口調で話し掛ける。
「いや!おトイレでうんちできないの!!」
「まだおトイレでうんちできないの!!」

まんまるい目に、漫画のように大粒の涙を流して息子が嫌がる。

夫も加勢して
「もうリビングでうんちできないんだよ」
「トイレでうんちするんだよ」
声を掛けても嫌がってリビングに走り込む息子。

ここまでは昨日と同じ流れ。

無理させるのも良くないのでは。
便秘になってしまわないか。
あれこれ心配して、いつもなら折れてオムツを渡していた。
だけどそれでは息子の不安も長引くだけだ。

今日、やろう。

「また後で一緒に行こうね」
息子が絶望にゆがんだ表情で私を見る。

そのタイミングは割とすぐにきた。
息子の便は出たがっている。

「トイレいやなのぉぉ」
泣く息子。

「しゅっしゅっぽっぽで行こうか」
夫が言い、3人で汽車になってトイレに行った。

「でないの!!」
座ってろくにきばらずに息子が言ってリビングに逃げる。
出ないというなら仕方ない。こちらはオムツを渡さないのみ。

また少しすると「うんち…」と息子が言う。
一緒にトイレに行き、座り、「でないの!!」で戻る。

次第に間隔が狭まっていく。
「うんち…!!」
「出ないの!!」

繰り返される攻防。
なんだかこの景色、既視感があると思ったら陣痛だと気がついた。
息子の必死さ、止められない流れ、繰り返す便意…これはちいさな陣痛だ。

何度目かのチャレンジののち。
ずっといきめなかった息子がうんちの圧に負けていきんだとき、小さい股から立派なうんちがニョロニョロニョロ〜っと出てきた。

「もううんち出てきてるよ!!」
「がんばれ!がんばれ!!」

手に汗握り、声を掛けながら、ついにうんちがポトンとトイレの中に落ちた瞬間。

「出たよーー!!」
「やったぁーー!!」

大喜びの息子のそばで、私は感動で泣きそうになった。
夫もトイレに駆けつけて3人でハイタッチ。

その晩何度も、
「息子くんすごかったねぇ!!」
「おっきかったねぇ!!」
「ラジコン買いにいける?」(夫が息子と約束していた)
なんて、うんちの達成感に酔いしれながら息子は寝た。

この2日後、無事2回目のトイレうんちも成功できて、なんとなく軌道に乗りはじめた感がある。
少し無理して背中を押してしまった分、私もほっとしたのが正直なところだ。





思えば、泣きながら嫌がっている人の背中を無理に押すようなことは、大人の生活にはなかなかない。

だけど息子の場合、滑り台でも、ブランコでも、一度「行ってみる?」と聞くと泣きながら拒否する、ということがまあまあある。

後で心を整理して「やってみる」と言うこともあれば、
泣きながら私や夫に連れられて挑戦して、晴れやかな笑顔を見せてくれることもある。

毎回、どちらのパターンなのか、あるいは別の選択肢があるのか考えさせられるし難しい。

何が正解なのかわからないことも多いけれど、今後も手探りで向き合っていくしかないのだなぁと思う。

難しいけれど、答えがわからないながらも、一生懸命相手のことを考えて向き合っていくこと自体が、人と人、そして育児の醍醐味かもしれない。なんて思う年明け。


泣き虫でいっぱい泣きながら、どんどん成長していく息子が今日も眩しい。



▽息子のおしっこ奮闘記はこちら

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