卯野有希路

短い文章で世界を創り出す実験を行う詩人気取り。不定期で投稿します。雑記等、詩以外も投稿…

卯野有希路

短い文章で世界を創り出す実験を行う詩人気取り。不定期で投稿します。雑記等、詩以外も投稿予定。 共感して下さると有り難いです。 ご連絡は各SNSのDM、またはメール(inbunsouko.10000@gmail.com)にて。

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  • 自作の詩篇をまとめています。 お気に入りを見つけてみて下さい。

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    エッセイとも呟きとも違う、短い文章をまとめています。 内容は雑多です。

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【ご報告】「卯野有希路」として自己紹介

 どうも皆さん。  いつも私のnoteを読んでいただきまして、誠にありがとうございます。  「韻文倉庫」、改め「卯野有希路(うのゆきじ)」と申します。  去年の11月末に「韻文倉庫」という、botっぽい無個性な名で活動を開始した私ですが、1月から「卯野有希路」というペンネームで、本格的な詩生活に身を置く事にしました。  この記事では私の自己紹介、「ペンネームの由来」や「今後の展望(野望)」について書いていこうと思います。 自己紹介  まず最初は自己紹介から。私の詳しいプ

    • 【X投稿詩】2024年5月

       こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。 「太陽を食べる」  水分を含んだ  太陽を食べたら  食道に  苦しい痛みが走った。  グツグツ  煮えたぎる太陽は  怒りの感情に似ていた。 (2024年5月7日投稿/修正済み) 「文学の研究」  一つの作品に  数多な論文が重なる。  けど多ければ多いほど  良いって事じゃない。  どれほど読まれ  どれほど愛され  どれほど時間を注がれ  どれほど価値を  見出されたか。  視点を変えれば分

      • 【詩】( ˙-˙ )

         (^^)  笑っている。  (*´∀`*)  笑っている。  ( ´-ω-` )  あれ?  悩んでいる。  (*`ω´*)  あれ?  こっちは怒っている。  (T_T)  あれ?  こっちは悲しんでいる。  (・∀・)  おっと。  また笑っている。  これ等はただ  記号で構成されただけ。  そして  記号に感情は無い。  だけど  ブロックやパズルの様に  組み上げると?  \(^o^)/  簡単な感情表現。  容易くて  尚且つ面白い。

        • 【詩】或る学生の憂鬱

           つまらない授業を真面目に受けて  嫌いなアイツを避ける日々。  教室の隅で願う逆襲は  叶う時が来る事は無い。  着慣れたカーディガン  見慣れた窓際  母が作った弁当  放課後に聞こえるトランペット。  そのどれもが  綺麗に収まったパズルの様に  律儀に型にはまって  青春の名で構成されていた。  だけど、彼女はひねくれていた。  何処か指で触れたら  一瞬で崩れるポイントがあるはず。  生温い空気の世界に  一発の火花を放ちたいのだ。  虎視眈々と狙っている

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        【ご報告】「卯野有希路」として自己紹介

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          5本

        記事

          【詩】行列

          ・ ・ ・ 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 ・ ・ ・  列の先に何がある?  並ぶ先に何がある?  先が見えないなら  並ぶ必要無いんじゃない?  けど人は並びたがる  僕らも並びたがる  何か得られると  錯覚しているから  だから今日も並ぶ  哀れだけど並ぶ ・ ・ ・ 人 人 人 人 人 人     人  そう  彼もまた並ぶ

          【詩】行列

          一応注意。 これから「これは詩なのか?」って意見が出そうな詩を、時々ですが投稿する予定です。勿論、否定的な意見は受け止めるつもりではありますが、これらは「表現の実験」として作成されたものであります。どうか温かい目で見守って下さると有り難いです。

          一応注意。 これから「これは詩なのか?」って意見が出そうな詩を、時々ですが投稿する予定です。勿論、否定的な意見は受け止めるつもりではありますが、これらは「表現の実験」として作成されたものであります。どうか温かい目で見守って下さると有り難いです。

          【詩】同棲生活

           君と体を重ねたら  そこに愛を添えて着飾った。  朝日差す寝室で  乱れた毛布が証拠さ。  山岳の様に  高々と脈打つ毛布は  風さえも攫えない  堂々とした影を作るんだ。  キッチンには  コーヒーと煙草の匂い。  控えなきゃと思いつつ  日々ストレスと比例し増える。  メラメラと燃える炎に  命の輝きを投影すると  何とも皮肉めいた  実情に呆れた。  現代社会の辛苦に  劇薬の様な愛を織り交ぜた  このアパートの一室に  僕らだけの国旗を掲げる。  愛猫のジジに

          【詩】同棲生活

          【詩】海は書き損じで出来上がる

           線を引いて書き直す  増えて  増えて  よく見たら  黒くなる。  大した事ない間違いが  増えて  増えて  よく見たら  汚くなる。  ボールペンは大嫌い  炭素の様に消せないから。  インクが  粘度高く  紙に付着して  ずっと離れない。  上書きではない。  修正でもない。  空いている隙間に  正しく書いて  誤魔化す。  ごちゃごちゃとした  インクの海。  書き損じだらけの  紙の海。  僕はそこに本音を書いた。  こんなの自分みたい。   ま

          【詩】海は書き損じで出来上がる

          【詩】季節の死骸

           死骸に虫はたかるか?  死骸に花は咲くか?  いや  その死骸から  新たな季節が産まれる。  季節は不死だ。  それは燃え尽きた灰から  雛が産まれる  フェニックスの様に。  かつての死骸を  内臓から喰らい這い出る。  血を拭えば  そこは新たな景色だ。  季節は巡る。  若気と老いを繰り返す。  終わりのない生命に  僕等は歓喜するんだ。  季節よ。  季節の死骸から  産まれてきてくれて  ありがとう。  そして  今季の生を謳歌せよ。

          【詩】季節の死骸

          【詩】カニカマ

           冷蔵庫にポツンと居座る、  カニカマを見て思う。  カニカマほど、  己に自信を持つ者はいない。  カニはカニ、  カニカマはカニカマ。  カニの偽物だとしても、  彼は個として存在する。  カニカマだけを求めてしまう。  偽物を本物としてしまう。  それ程までに魅力的で、  視認できない力を持っている。  不思議。何とも不思議。  カニカマに尊敬を懐きながら、  冷蔵庫の中のそれをつまみ食いした。  やっぱり、  カニカマはカニカマ。  カニカマみたいに、

          【詩】カニカマ

          【詩】ラジオ

           何気ない日常。  日々の気づき。  やるせない思い。  くだらない話。  音声だけで  満足させる  パーソナリティーたちの  技術が光る。  日が昇る朝。  昼の高速道路。  帰路に就く夕方。  深夜の部屋で一人。  寂しがり屋の  僕たちは  今日もラジオに  お世話になる。  テレビでは味わえない  プライベート感が  僕たちに寄り添う  笑い声が聴こえたら  合図さ。  僕たちはラジオを聴くのさ。

          【詩】ラジオ

          【X投稿詩】2024年4月

           こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。 「エイプリルフール」  嘘吐く余裕無く、  午前が過ぎて、  種明かしの必要無く、  午後が過ぎた。  そんな私の4月1日。  世間で言うエイプリルフール。 (2024年4月1日投稿) 「鳥」  モノトーンの空、  風は静か。  遠く遠く、  鳥は飛ぶよ。  遥か彼方の、  群れを求めて。  彼等の痕跡なんて、  ここに無いのに。 (2024年4月4日投稿) 「或る春の一室にて」  ノートを

          【X投稿詩】2024年4月

          【詩】夜汽車

           彼女の望みは  実に単純であった。  この世界の片隅で  自分たちの痕跡を消したかったのだ。  深夜の酔いと共に  孤高な旅へと向かって行く。  誰も僕等を知らない  そんな夜を憧れた。  ……夜汽車は走る。  擦れる金属の音。  ガスや電気が心を揺らす。  ボックス席に座る僕等を  何処に連れて行く?  ……夜汽車は走る。  目指すは暗闇の果て。  名も無きプラットフォーム。  影に澄ます僕等を  受け入れてくれるのか?  空気を押し切る鋼鉄の塊。  複雑な機

          【詩】夜汽車

          【詩】デパート内の喫茶店にて

           初めて来たその店は  老舗デパートの最上階。  ガラス張りを背にして  ブレンドコーヒーと  ドーナツを楽しんだ。  今まで行かなかったその店は  レトロで  エレガントでいい感じ。  ピアノ・インストのオフコースも  お洒落な照明も  飾られた抽象画も  素敵だな。  テーブルに置かれた  木製のペッパーミルも  使い込まれて  素朴な味がある。  良い年の重ね方をしている。  素敵なその店を  僕は気に入った。

          【詩】デパート内の喫茶店にて

          【詩】灯台

           街の中心にある丘には  小さな展望台がある  ペットボトルの緑茶だけを持って  僕は一人展望台まで登る  もうすぐ日が落ちる手前  誰もいない展望台に着く  一口、お茶を飲む  温もりが食道を通る  ベンチに座って景色を見ると  風がサァーッと吹いてきた  景色の先には灯台が見える  高い 高い  灯台が見える  変わらぬリズムで  回転灯を回す  強く発光し  回転灯は回る  グワン  グワン  黙って動く  フワン  フワン  光が揺れる  あそこ

          【詩】灯台

          【詩】Time

           花が咲く  前髪が伸びる  いつかの風邪も治る  季節は何巡する  使っていないプロジェクターに  埃が溜まる  何年も眠ったままの望遠レンズに  カビが生える  行きつけの店は潰れ  その跡にアパートが建つ  両親は白髪が増え  皺も深くなる  友は町を離れ  連絡がつかなくなる  「昔は良かった」と嘆き  「昔に戻りたい」と願う  そして  気づけば嫌だったあの頃を  綺麗さっぱり忘れている  時は勝手に刻まれる  時は勝手に進んでいく  途中停