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心はcity boy / ▶︎https://lit.link/heitk

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マガジン

  • お酒の話

    ビールとウイスキー

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    感情と思考の陳列棚。

  • 読書記録

    まだ知らない世界を。

  • 心の呟き

    ふと感じたこと。

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    日々のこと。

最近の記事

ウイスキーに喝采を。

中高生の頃、瓶に入ったウィルキンソンのジンジャーエールが大好きだった。鼻腔を満たす鮮烈な香りと喉を突き刺すかのような鋭い切れ味は、良い意味でこの世のものとは思えなかった。そこから10年経たないうちに、僕の一番好きな飲料はウイスキーになった。

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    • ビールに乾杯を。

      完全にディスプレイ化してしまった我が家のテレビだが、休日夜などにその僅かな出番がやってくる。その度に、ノンアルビールのCMがやけに増えてきたなという感想に行き着く。健康志向の風向きにはある程度理解できるが、あまりにも異常な速度でノンアルの波がテレビの向こう側から押し寄せてきている気がする。一体何がこんなにも”ノンアル化”に拍車をかけているのだろうか。コロナ禍に端を発する若者のお酒離れだとか、ご自愛ブームなどが影響しているのかもしれないが、その割には身の回りのノンアル人口が増え

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      • 最近出会った素敵な本12選

        最近(といっても、ここ半年ほどで)出会った本の中から、特に印象的だったものをレビュー形式で思い出しながらフワッと紹介します。 やはりエッセイが多めですが、詩集や短歌などの他ジャンルにも手を伸ばして色々読んでみました。 計12冊あるので、1冊/月ペースで丸1年間かけて読んでみるのもよいかも?? ✳︎ ✳︎ ●民藝雑論 民藝店『やわい屋』店主、朝倉圭一さんの思考や感情を通して、民藝と日常との接続点について理解が深まる。イベント会場でご本人は「大したことないZINEです

        • 京都、至福の夜。

          桜が咲き乱れる直前の3月末に京都を訪れた。 日中は市内の飲食店や神社を巡ったり、お店の方に早咲きの桜スポットを教えてもらったりしてアクティブに活動した。 夕暮れ時にホテルでチェックインを済ませ、ひと休みもそこそこにウェルカムドリンクを渇いた身体に流し込み、いざ夜の京都へ。 ✳︎ その夜のメインイベントは、『磔磔』という老舗ライブハウスの50周年を記念して行われる音楽ライブと決めていた。 ライブ前に、近くにある『スプリングバレーブルワリー京都』へフラッと入り、美味しい

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        • お酒の話
          5本
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          2本
        • 偏愛的映画のすゝめ
          28本

        記事

          1.1

          青空で日が照っていて温かくて雪のない、こんな穏やかな正月三が日は北陸では極めて稀なこと。 文化的で健康的な営みができると年末から期待していたのに、そんな生活はおろか命をも奪われた人々がいる。 重苦しい空気感に体が自然と内側へ籠ってしまう。 午後になってもう天気が崩れてきた。 やはり僕は北陸を好きになれない。 例え天災で骨を埋めることになっても構わない、そう思える土地に住むまでは何があっても前に進み続けたい。 * 甚大な被害を受けた方々が一刻も早くそれぞれの日常を取

          キャンドル1本の後悔

          大切なあなたの誕生日は12月23日。 自宅にてケーキではなくデザートプレートでお祝い。 手作りのフレンチトーストにアイスとプリンとフルーツをトッピング。 見た目は少々荒くなってしまったけれど、冷たくて温かくて甘い。 「ん〜、美味しい!」とあなたは言う。 けれどふと感じてしまった不安、果たしてあなたはこれで満足してくれたのだろうか。 本当はケーキを食べたかったのではなかろうか。 本当はもっと手の込んだデザートを食べたかったのではなかろうか。 本当はデザートに突き立て

          キャンドル1本の後悔

          今年もケーキ文化に馴染めなかった。

          どうしても思ってしまう、なぜケーキなのかと。 誕生日にケーキ、クリスマスにケーキ。 別に世の中に対して斜に構えたい訳ではない。 祝い事にケーキを食べるようになった歴史的背景がきっとあるのだろうが、あまりにも世の中にケーキ文化が氾濫しすぎていて、少し引いてしまっている自分がいるのだ。 街の様子や各種メディア、SNSを見ていると「ケーキなしの誕生日なんてあり得ない」「ケーキを食べなければ12/24,25を越えられない」のような強迫観念すら感じてしまう。 特にクリスマスケ

          今年もケーキ文化に馴染めなかった。

          遺書のような惚気のような。

          前回の記事から随分と間が空いてしまった。 ついでに言うと、毎日書いていた日記も2ヶ月近く書いていない。 何となく文字を綴る方向に身体が動かなかったのだろうか。 強いて理由を挙げるなら、急な惚気にはなるが、4ヶ月程前から交際を始めた女性と過ごす日々に心が満たされているからだと思う。 初々しい若者の青春的な文脈の充足感というよりも、共に過ごす中で人間関係を双方向に深め合える充実感に幸せを感じている。 しかしながらその充実感ゆえなのか、日々の感情や思考の揺らぎに鈍くなって

          遺書のような惚気のような。

          真面目という呪縛。

          こう日記に書いた。 自分の真面目さが足枷になっていると自覚しているけれど、何故かいつも抗えない。 ✳︎ 地方国立大学の医学生である僕は、大学での病院実習の真っ只中である。 各診療科を1〜3週間でローテーションするのだが、メジャーな診療科から大学病院ならではのマイナーな診療科まで、そのグラデーションは多彩だ。 基本的にメジャー科の実習はハードで、マイナー科の実習は緩い。 僕は現在マイナー科を立て続けにローテーションしているところで、医学に対する興味や熱量が低めの自分

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          最近のエッセイdig

          自分の嗅覚を頼りにして、近頃はエッセイを堀りに掘っている。 紙の手触りが心地よくて次々と新しい本を買い漁るものの、置き場にそろそろ困ってきた。 財布と空間とを占領しつつある、そんな愛すべき我が家の新入りエッセイたちを雑感と共にまとめて紹介いたします📚 ✳︎ ●珈琲の建設 ・珈琲は固有の文化圏を獲得しているのかも。 ・珈琲に対する自分の姿勢がまだ幼いと感じた。 ・かといって、のめり込んで沼にハマることは避けたい。 ●喫茶店のディスクール ・まずタイトルが最高にクー

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          人並みに世俗的

          「優れるより、異なれ。」 どこかの誰かが生み出した言葉が、今の自分の支えになっている。 王道では勝てないと思い、いつからかサブウェポンで武装することに快感を覚えるようになった。 大衆に迎合せず、寧ろ意識的にオリジナルなキャラを求める生き方。 周りの人とはひと味違った生活スタイルや価値観に身を置くことで、多くのことを得て人生もある程度豊かになったとは思う。 けれど、突き詰めるとそれはルサンチマンに基づいた悪足掻きに過ぎない。 持たざる者が抱く周囲への嫉妬。 弱さを隠

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          直感と未来。

          ここ最近、ポッドキャストを貪り聴いている。 2,3年前に『味な副音声』に出会い、今では計6番組を毎回必ず聴く立派なポッドキャストリスナーにすくすくと成長した。 そんな中「時間」について複数の番組で言及されていたのを機に、それについて少し自分なりに考えをまとめてみた。 * テーマは、過去/現在/未来の同時性について。 最初の気づきとしては、過去の思い出はその年月に関わらず等しい鮮度でピックアップできるという事実だ。 つまり、あらゆる過去が並列関係で現在に立ち現れてい

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          不意打ち

          同じ本を時間を空けて読み返すと、色々な発見がある。 何故その本に惹かれたのか。 何故前回は気に留めなかった一節が引っ掛かるのか。 自分の中の変わらない部分。 自分の中で変わった部分。 自分の中に新しく蓄積された部分。 * 塩谷舞さんの『ここじゃない世界に行きたかった』を一年半ぶりに再読した。 美しい文章の間隙に編み込まれた真理。 不意に深く刺された。 これだから読書は面白い。

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          アーモンドミルクラテ

          電子書籍を全く読まなくなり、紙の読書に再び完全移行。 やはり、クラシカルであることに心地良さを感じる性分なのかも。 とは言え、単調で凝り固まった生活に浸ることだけは避けたい。 日常に少しの変化を、生活に新しい視点を。 * 趣向を変えて、アーモンドミルクラテをギネスグラスで飲んでみた。 いつもの味に変わりはないけれど、新鮮さに触れて心の風通しが良くなった気がする。 無意識のうちにパターン化された生活行動を、今一度見直してみよう。 そう思えた土曜の昼下がり。

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          "feel" MISAKI

          午前4時に自宅を出発し、車を走らせること約7時間。 辿り着いた漁師町で、僕は人生最高の旅を経験した。 * 振り返ってみればきっかけはnoteだった。 僕のnoteに興味を持ったというDMがあり、1か月ほど前にその方と都内でお会いした。 色々な話をする中で、「知り合いにこんな面白い人がいるよ」と紹介してもらった方(以後、Sさん)がいる。 Sさんは若いながらも行動力が凄まじく、三浦半島の先端にある三崎という町に移住したのだと教えてもらった。 今回はそのSさんに会いに

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          昼寝と感傷。

          とある冬の午後。 筒井康隆氏の『残像に口紅を』を読み、その独創性と作者の緻密で大胆な試みに驚かされている。 が、100ページほど読んだあたりで眠気が襲ってくる。 早朝からビジネス書1冊と映画を1本を摂取したから疲れているのだろう。 普段はしない昼寝をしようと思い立つ。 ルームウェアの襟を立て、ソファの上で毛布にくるまる。 *

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