長谷川反省会⑧《「長谷川くんのいちるの望！」第10話・第11話》

こっそり続けている長谷川反省会その⑧です。

前回→長谷川反省会⑦《「長谷川くんのいちるの望！」第8話・第9話》｜忍舐しゅり (note.com)

≪「長谷川くんのいちるの望！」第10話≫
ネーム期間2022年4月末～5月頭、作画期間2022年5月中。(ちゃんと解読可能なメモだった笑)

同時期に「世話焼きキナコの××管理」(集英社さま)の原作プロットを頂き、キャラデザのラフなどのやりとりをしています。こちらの作品の男主人公くん、まずラフを出してあちらのご意見拝聴しつつキャラデザ固めようと思っていたらすぐに案が通ったので、私が最初に無難な感じで出したそのままで主人公になってしまいました。(でもキャラ的に目立つ人物ではないので、これで良かったのかもです)

あともう一件お声をかけて頂いててぼちぼちネームのやり取りをしてましたが、どうしても連載中の長谷川くんと連載準備中のキナコちゃんで手一杯で、そちらは手が回り切りませんでした…。

さて新キャラ登場からの第10話ですが、冒頭で彩香は長谷川くんのことを「メイドコス生徒の一人」くらいにしか思っていないので、後々長谷川くんを認識してもこのとき目にした人物とは結び付きません。

彩香は、「いかにも女子！な女子高生キャラ」をきちんと描いたことがなかった私が初めて形にできたタイプのキャラクターで、ある意味思い入れが深いです。笑
(キャラを可愛く描くのが苦手な私、華のある女子高生とか、この時点でほぼきちんと描いたことがなくてですね…)

この記事を書いているのは2023年12月で、第10話の作画は2022年5月、そんなに何年も間が開いたわけじゃないのに、かなり昔のことのように感じるから不思議です。。10話進行中の私はこの内容を描くだけでも色々と精一杯でしたが、今思えばもっと二人の仲をひっかきまわしても面白そうだなとか思います。笑(少しは成長した…のではないかと思いたい…)

前回も書いたと思いますが、もっと彩香を使って二転三転させてみたかったですね！(当時の私にはキャパオーバー！)

≪「長谷川くんのいちるの望！」第11話≫
私の中では「伝説の11話」とかいう扱いになってます。
この話、もう恐ろしいほどネームが全っっっっ然通らなくて、修正→リテイク→修正→リテイク→修正…をすんごい繰り返して、それだけで計22日も使ってしまったんです。
ネームだけで22日使ったということは？
Yes… 作画の日数がヤバいことは明白です！！！(ﾁｭﾄﾞｰｰﾝ)
というわけでネームが通った後も作画が修羅場で修羅場で…。しかもよりによって長谷川が野郎どもに…なシーンもあり(嫌な言い方)作画人数が多くて大変で、全てを通して私の中で「伝説の11話」となったのでした。

シンプルに大変だったという意味でももちろん「伝説の11話」なんですけど、ひたすらネームを修正しては出し修正しては出しを繰り返しながら、自分の技術の不足している部分、画力だったり発想力だったり、そして頭の中の引き出しの少なさ、そういうものが更にハッキリと可視化されて突きつけられ、今まで以上に等身大の自分を目の当たりにしました。

11話のネーム修正ラリーの中、「私は女性向けジャンルは本当に向いてない」ということも悟りました。
漫画にはジャンルというものがあって、とくに商業漫画では「どんな読者に向けて描いているのか」が重要になりますよね。
この11話のネームを何度も修正していくうち、「この作品は女性読者に向けて描いているのか？」「女性が見て共感したり盛り上がれる漫画なのか？」「私はそういう漫画が描けるか？」という自分への問いかけが脳内を渦巻き、そして11話を描き終えるころ、ドロドロ渦巻いていた疑問は「女性向けジャンルは向いていない」という固形の結論となり、抽選会の玉のようにコロンと排出され、転がっていったのでした…。笑

そもそもちょっと前の時点から「女性向け向いてないな」とは思っていたものの、本気の自問自答、ゆるぎない結論が出たのは11話のこのときだったので、私の中では「伝説の11話」となっています。

ただ、人生には何があるかわからないもので…
このときは「女性向け向いてない」と本気で思っても、今後女性向けのジャンルでお仕事させて頂けることが絶対にないとも言い切れない…のかもしれません。わからぬ！！未来のことはわからぬ！！

ところで11話の扉絵は、我が子さん(娘)とお友達が遊んでいる様子を見ながら部屋の隅っこでタブレットでちまちま描いたものです。懐かしや…。笑

11話の内容については…
もう恥ずかしすぎて直視できません！！！！
ぐうわあああああああ！！！！！

もはや「長谷川くんのいちるの望！」のほとんどが直視できないけど許してください。許せ！！！

以上、第8回長谷川反省会《「長谷川くんのいちるの望！」第10話・第11話を振り返る記事》でした！

お付き合いいただき、ありがとうございました。

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