猫間英介

「自分を活かす、他人を活かす、組織を活かす」を基本理念として幸せな人生のために統合的な…

猫間英介

「自分を活かす、他人を活かす、組織を活かす」を基本理念として幸せな人生のために統合的なカウンセリングとコンサルティングを実施中。趣味は音楽(歌、楽器演奏)、短歌、ヨガ、料理、旅行。企業人/キャリアコンサルタント/ファイナンシャルプランナー/メンタルヘルスカウンセラー。猫好き。

マガジン

  • 「歌うことは生きること」〜世界の歌に挑戦〜

    ジャンルを問わず、自分が心動かされる世界のいろいろな歌を歌うことに挑戦しています。歌を本格的に習い始めて12年。歌うことは生きること。人生の最後の日まで好きな歌を歌っていきたいと思います。

最近の記事

【短歌一首】 公園のしじま破りてカラス鳴く去ればなほさら午後密やかに

短歌は深閑セラピー 平日の昼過ぎの公園。 大人も子供もいない。本当に静かで穏やかな午後。少し蒸し暑い。 公園は物音ひとつしない。こういうのを「深閑」とでも言うのだろうか。しばらくその静けさの中に身を置いていた。すると、突然、その静寂を突き破るようにカラスの鳴き声がした。 カラスが鳴いた方に目をやると、公園の時計塔のそばでカラスがカァ〜カァ〜というよりも、グギャーギャーとかなり大きな声で鳴いている。 すると、今度は別の方向からカラスがもう一羽、木の枝に舞い降りてきた。そ

    • 【短歌一首】 青き朝楓の若葉綾取れる風に駅への足取り軽し

      短歌は天候鑑賞セラピー。二十四節気を味わう。 昨日5月20日(月)は、2024年の二十四節気では「小満(しょうまん)」。 天気は雨のち曇りだったたが、草木は雨も吸収してどんどん成長する。 朝仕事に向かうときに雨が降っていると少し気持ちが暗くなってしまうが、やはり晴れている日はそれだけで駅に向かう足取りが軽くなる。昨日は雨のち曇りであったが、この五月は雨と晴れが入れ替わり立ち替わり訪れる。 五月の新緑の中でも、楓は鮮やかな黄緑色と柔らかな葉叢が特に素晴らしい。見ているだ

      • 【短歌一首】 後ずさる足跡消して波はまた引きて後追ふ吾を濡らせり

        短歌は散歩散策セラピー。 鎌倉駅から京急バスに乗り、材木座海岸へ。 鎌倉観光協会のホームページによると、このレトロ調のバスは「りんどう号」という名前が付けられている。 鎌倉駅から4つ目の停留所「臨海学園」でバスを降りて、海沿いの国道134号方面に向かって歩く。 材木座海岸の砂浜をゆっくり歩きながら少しずつ波打ち際に近づいていく。 砂浜には打ち寄せる波が届いて砂が濡れている部分と、波が届かず乾いてサラサラした部分と大きく2つに区分される。 裸足にサンダルではなく、革靴

        • 【短歌一首】 隧道に入るも出づるも匂ひ立つ緑の風の導くままに

          短歌は散歩散策セラピー。 何度訪れても、鎌倉には新しい発見がある。 多分、佐助隧道(すいどう、ずいどう)はこれまで通ったことがなかった。 隧道とはトンネルのこと。鎌倉駅近くの扇ガ谷地区から佐助稲荷のある佐助地区に通じる。 今まで何回も佐助稲荷に来ているが、佐助隧道ルートで行ったことはなかった。鎌倉駅からは、いつも佐助隧道から一本離れた鎌倉市役所沿いのメイン通りのトンネルを使っていたので、気づかなかったのだろう。一本裏にこんなに素敵な道があるとは。 隧道を包み込む新緑とそ

        【短歌一首】 公園のしじま破りてカラス鳴く去ればなほさら午後密やかに

        • 【短歌一首】 青き朝楓の若葉綾取れる風に駅への足取り軽し

        • 【短歌一首】 後ずさる足跡消して波はまた引きて後追ふ吾を濡らせり

        • 【短歌一首】 隧道に入るも出づるも匂ひ立つ緑の風の導くままに

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        • 「歌うことは生きること」〜世界の歌に挑戦〜
          8本

        記事

          【短歌一首】 地下道の出口縁取り夏の描く白波さやぐコバルトの時

          短歌は散歩散策セラピー。 用事があって鎌倉に来た。 用事の前に久しぶりに鎌倉の材木座海岸を訪れる。 この海岸には強い思い入れがある。ちょうど五月の今の時期に、18歳で自動車の免許を取得して間もなくデートで車を借りて鎌倉の海に来た。 海岸線に沿った国道134号からどうやって入れたのかよく覚えていないが、間違って材木座海岸付近の側道に下りてしまい、そこから材木座の砂浜に車で乗り入れてしまった。 今は側道も見当たらず簡単に入ることはできそうもないが、おそらく当時も砂浜への乗り入

          【短歌一首】 地下道の出口縁取り夏の描く白波さやぐコバルトの時

          【短歌一首】 人癒し骨抜きにして漂へるクラゲの苦悶誰ぞ知るらむ

          短歌は生き物観察セラピー。 先日、雨の日に雨宿りを兼ねて新江ノ島水族館(通称:えのすい)に入った。えのすいの目玉の一つが多種多様のクラゲの飼育。たくさんのクラゲを見てどうするんだろう、と思いながら見て回っていたが、クラゲの魅力にだんだんとはまり込んで行った。 うす暗く静かなえのすいのクラゲフロアーでたくさんのクラゲを眺めていると、確かにとても落ち着いたゆったりとした気持ちになってくる。クラゲの浮遊感、漂流感に心や体の力みがとれていき、どこか温まってくるような気がした。すご

          【短歌一首】 人癒し骨抜きにして漂へるクラゲの苦悶誰ぞ知るらむ

          【短歌一首】 そぎ傷の皮膚の自ずと治癒するをただ促すはレジリエンスぞ

          こんにちは。統合カウンセラーの猫間英介です。 いつも短歌は私にとってのレジリエンス=心の自己回復力だと言い、またカウンセリングにおいてもレジリエンスの重要性をクライエントにお話しているけれど、今回は体そのもの、特に皮膚の持つ自己回復力、自然治癒力の大切さを思い知らされた。 一昨日の夜に、新生姜を刻んで油揚げと一緒に炊く「生姜ご飯」を作ろうと、大きな新生姜を包丁で刻んで千切りにしていた。調子に乗ってまな板の上で生姜をストントン、ストトンと刻んでいると、ふとしたはずみで生姜が

          【短歌一首】 そぎ傷の皮膚の自ずと治癒するをただ促すはレジリエンスぞ

          【短歌一首】 大空に蹴りし楕円の球弾むその行き先を吾も知り得ず

          短歌は人生の道しるべ、そして拠りどころ。 五月になると高校一年生の時の部活の始まりを思い出す。 高校の時にラグビー部に所属していた。 高校入学後、いろいろなクラブ活動の紹介を見て回った時、ラグビー部の部屋に入ったら扉を閉められ、「お前ら、ラグビージャージ買うよな。」と先輩が迫ってきて、半ば強制的に入部させられた。 五月ごろから本格的にきつい練習が始まり、毎年、新緑の季節になると当時の辛さ、苦しさが脳の海馬から引き摺り出されてくる。 一番最初に先輩から聞かされた言葉。

          【短歌一首】 大空に蹴りし楕円の球弾むその行き先を吾も知り得ず

          【短歌一首】 日曜に妖雲は告ぐ雨風の哮(たけ)り闇なる月曜来ると

          こんにちは。 統合カウンセラーの猫間英介です。 短歌は雨の憂うつ感を乗り切るための、天候観察セラピーです。 昨日、月曜日は日本列島は大雨に見舞われた。 先週のゴールデンウィーク明けの火曜日も強い雨。 二週続けて休み明けが暴風雨の直撃を受けた。 先日、心理カウンセリングルームを営む知人と話していたら、GW明けからクライエントの予約が急増し、5月中はもう新たなアポイントを入れる隙間は全くないと言っていた。休み明けの雨というもの少なからず影響しているとのこと。 日曜日の天気予

          【短歌一首】 日曜に妖雲は告ぐ雨風の哮(たけ)り闇なる月曜来ると

          【短歌一首】 譲り合ふ都電と人に信ありて町屋の路地にほろ酔へる午後

          こんにちは。 統合カウンセラーの猫間英介です。 短歌は散歩散策セラピー。 東京都荒川区の町屋は、都電荒川線と東京メトロ千代田線、京成本線の3路線が結節するところ。この日は仕事が終わってから千代田線でぶらりと立ち寄った。下町情緒あふれる好きな街。 都電・荒川線(通称:東京さくらトラム)は、東京都内に唯一残っている都電。都電荒川線の駅(都電では「停留所」と呼ぶ)の中で、町屋は停留所とその周辺がかなり広々しており、大きな道路との交差点のすぐそばが停留所となっている。 都電荒

          【短歌一首】 譲り合ふ都電と人に信ありて町屋の路地にほろ酔へる午後

          【短歌一首】 百歳を越えし欅は家族みな送りてもなほ伸び盛る青

          短歌は、ノスタルジー&レジリエンス。 新緑の季節に、日毎に青葉を伸ばす欅(ケヤキ)の巨木を見ていると、毎年必ず思い出すことがある。 生まれてから青年期まで住んでいた家の庭に大きなケヤキが1本あって、その木は樹齢が100年以上だと祖母から聞かされていた。秋から冬にすっかり葉を落としたケヤキが、初夏になると一気に青葉を伸ばしてゆくその勢いと速さを、毎年驚きと感動を持って眺めていた。 大家族であったので、幼少期から生家で家族や親族が亡くなって行き、そこで葬儀が行われるのを目の

          【短歌一首】 百歳を越えし欅は家族みな送りてもなほ伸び盛る青

          【短歌一首】 何事か成さんとプランの休み前明けて気づくはダンなき十日

          こんにちは。統合カウンセラーの猫間英介です。 私にとって短歌は最高の心理セラピーであり、ストレスコーピング。 短歌は、「無条件の肯定的受容」、「共感的な理解」、「自分を偽らない自己一致」という、カウンセリングの3大基本原則をそのまま満たしてくれる。 (カウンセリングの対象者がクライエントではなくて、自分自身だけど。) 今週はゴールデンウィーク明けの仕事、心身ともに絶不調だった。妙に焦燥感、疎外感、抑圧感、劣等感などに苛まれ、体が疲れやすく、他者との競争心、対抗心に振り回さ

          【短歌一首】 何事か成さんとプランの休み前明けて気づくはダンなき十日

          【短歌一首】 その緑なほ鮮やかに霧雨に濡れて葉叢は夏を待つらむ

          こんにちは。統合カウンセラーの猫間英介です。 短歌は新緑セラピー。 心理カウンセリングでも緑の効用はとても大きいと言われている。 新緑の季節ならではのセラピーとして、緑を目にしたり、緑に接することで心身をリラックスさせることを薦めている専門家もたくさんいる。 確かに、鮮やかな緑を見ていると、気持ちが本当に安らぐ。 晴天が数日続くと今度は雨。その繰り返しの中に新緑はある。 雨に濡れて養分を吸収し、新緑はいっそう鮮やかに育っていく。 青空のもとの緑も、灰色の雨空のもとの緑

          【短歌一首】 その緑なほ鮮やかに霧雨に濡れて葉叢は夏を待つらむ

          【短歌一首】 梅雨待てる紫陽花もまた花散りし桜・ツツジと緑は均し

          短歌は新緑セラピー。 どこに行っても新緑の緑が最高に美しい季節。 すでに満開を終えて花が散り若葉一色となった桜、ツツジ。そして、来るべき開花時期の梅雨を待っている紫陽花もまた、同様に柔らかな黄緑色の葉に覆われている。 すでに花を散らしたもの、これから花をつけるもの、5月初旬の公園は万物が同じように鮮やかな緑色に染められている。 午後の陽が紫陽花、桜、ツツジの若葉を鮮やかに照らしている。この坂を下りながら公園を一周してみる。 4月の桜の満開も、ツツジの満開も美しかった。

          【短歌一首】 梅雨待てる紫陽花もまた花散りし桜・ツツジと緑は均し

          【短歌一首】 ゴールデンウィーク明けたるバス停の意志なき長蛇雨はむち打つ

          こんにちは。 統合カウンセラーの猫間英介です。 ゴールデンウィークが明けた5月7日は朝から強い雨が降。 この時期は、キャリア・カウンセリングでもメンタル・カウンセリングでも要注意の時期。新年度や新学期の緊張が大型連休で一度ほぐれ、それを元に戻すことが難しくなる会社員、学生、子供なども増加する。(自分自身も毎年苦手な時期) 仕事や環境への不適応、気分の落ち込み、憂うつ感・抑うつ感、身体の倦怠感、自律神経の不調などが出やすい時。 夜のNHKニュースでも、ある心療内科の医師がい

          【短歌一首】 ゴールデンウィーク明けたるバス停の意志なき長蛇雨はむち打つ

          【短歌一首】 鯉のぼり端午の風に活き活きと銀鱗うねらせ子らを見守る

          短歌は季節セラピー。 川べりで、鯉のぼりが空を泳いでいる。 風がかなり強いので、優雅に泳いでいるというよりも、力強く、タフに、しなやかに体をくねらせ、時に、ひっくり返りそうになりながら泳いでいる。昔から端午の節句には鯉のぼり。 午後の日差しに川面が眩しい。鯉の体もうろこも光る。 風が少し弱まる。真鯉の向こうにいた緋鯉の姿が初めてはっきり見えた。子供の頃から「🎵屋根より高い鯉のぼり〜」と歌っていたが、歌に出てくる真鯉(まごい)や緋鯉(ひごい)の意味もわかっていなかったな。

          【短歌一首】 鯉のぼり端午の風に活き活きと銀鱗うねらせ子らを見守る