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映画 心の平穏3部作

僕は映画がわりと好きです。ただ、年間100本観ます!ではなくて、同じものを20回くらい観たりするタイプです。ジャンルはあまりこだわりません。たとえば「ショーシャンクの空に」「マネー・ショート」「インスタント沼」「ハミルトン」「七人の侍」「大脱走」「南極料理人」「プラダを着た悪魔」「ダージリン急行」「紅の豚」「ホリデイ」「サウダーヂ」「アベンジャーズ」「海街ダイアリー」「バスターのバラード」とか。あ、日本語か英語でなければあんまり観ないかも。

その中でも、「ああ、なんかいいなあ」としみじみできる映画というのが僕の中であります。変な例えになりますが、ピザやハンバーガーみたいな映画とか、ツケモノや青汁みたいな映画とか、ショートケーキに麻婆豆腐かけてみましたみたいな映画とか、いろいろあるなかで、シジミの味噌汁だったり、素朴なうどんだったりする映画のイメージです。あまり驚きはないのだけれど、なんとなく傷ついたときや疲れた時にちょうどいいラインアップ。

前までは心の平穏2部作だったんですが、最近とある映画の登場により3部作でいいんじゃないかという気がしてきています。

はじまりのうた

まずは「はじまりのうた」です。飲んだくれの元敏腕プロデューサーと落ち込んでる歌手がニューヨークを舞台に音楽やるってだけの話なんだけど、人間と音楽への信頼感が通底していてとても心地よい。なんとなく「敵」みたいなものは想定されていて、それを「うるせえお前らぶっ飛ばすぞ」とする部分を主眼にしても良いストーリーなんだけど(実際そういうところも重要なシーンになってる)、心に残るのはひたすら「うっひょー音楽って楽しいな!」という部分。観てくれ。


シェフ 三ツ星フードトラック始めました

つぎに「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」です。こっちは雇われシェフがいろいろ喧嘩して干された結果フードトラックを息子と仲間でやるってだけの話なんだけど、料理への信頼と家族に関する願いの結晶みたいな映画。一応これも復讐劇として観ることができたりはするんだけど、結局のところ「それよりもそのサンドイッチを食わせてくれよお」という気持ちにさせてくれるので最高です。最初の経営者めっちゃ腹立つけど、ああなるよなあという納得もあるのでつらい。


グリーンブック

そして僕的には「グリーンブック」が最近このラインアップに並びました。イタリア系のゴロツキが有名黒人ピアニストの運転手として同行する話。1960年代の黒人差別が今以上に激しい時代を舞台にした凸凹コンビ物と言い換えてもいいんだけど、人間としての尊厳みたいな話を等身大の描き方でやっているのが最高にいい。最初からやってることのわりに愛せる雰囲気があるものの、映画が終わるころには心からトニーのファンになれる。もちろん、ドクターも応援せざるを得ない。


どの映画も別に衝撃的な展開があるわけでは全くないんだけど、それでよかった!これだよこれ!となるものばかりです。それでいて、なんかテーマみたいなものを押し付けられてるみたいな感覚もないし。他にこのラインでお勧め映画があったら教えてください!あ、今気づいたけど「舟を編む」とか近い気がする。(田畑)


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