緒頭苫法界

僕は虐待児・・・ そう、僕は今でも虐待児だ。 加害者だった父も母も亡くなった。 …

緒頭苫法界

僕は虐待児・・・ そう、僕は今でも虐待児だ。 加害者だった父も母も亡くなった。 今、「僕は、虐待児だった」と云うべきなのだろうか?

マガジン

  • 青い鳥の記憶

    ボクが吐き出したウタのイメージに合う曲と曲に触発されて描いたウタを、併せて掲載しています。 ウタと紹介したいお勧めのリンクだけで、曲の無い投稿もあります。 Xになる前のTwitterでの呟きが多いので、既知のウタかもですが、新しいウタも投稿してくつもりです。 また、曲は、それなりに思い入れの強い曲ばかりなので、貴方に寄り添い、心に響く曲であることを願います。

  • 『白虎の路』甲州街道とうりゃんせ

    世紀末も近く、世界の終わりが巷で囁かれ出した時代、二十五歳の秋、直人達は若さを持て余し、毎夜、渋谷、恵比寿、六本木と遊び回っていた。 短大を卒業した奈津子は、勤め先で妻子持ちの上司との不倫関係に戸惑い乍らも、「妻とは別れるから一緒になろう・・」などという、その場凌ぎの言葉に戸惑い始めていた。 優柔不断な不倫男の嘘に翻弄され乍らも、軽率な直人の過去に嫌悪する奈津子の揺れる心。 すれ違い、往き違う中で、二人の想いは、引き合い反発し合い乍ら、中央道を往き来する。 白虎が見守る甲州街道、とうりゃんせ♪ そんな、二人の歯がゆくも愛しい想いの結末は・・

  • 新潮文庫の一冊

    その昔、当時の嫁が妊娠中に「ヨンダ パンダ」のぬいぐるみが、可愛いと言って欲しそうにしていた。 それなら、出産後,退院の時にベビーカーに「ヨンダ パンダ」を乗せて迎えに行ってやろう・・と、新潮文庫100冊を読んだ時に、読書後、気まぐれで手記を書き残していたものに、加筆修正したモノです。

最近の記事

『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

「君の居場所は 此処に在る」誰も ありのままで 居ることを 許してくれない どんなに ひとと違っていても ありのままの自分でしか 居られなかった ひとに迎合しようとして 迎合できなかった 自分を呪った ##ありのままの自分で居続けようと決めた 君の居場所は 此処に在る

    • 『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

      「癒やしと後悔の日々に」癒やそうと してるのは 誰の痛み? 誰かの痛みを 癒やそうとすることで 逃げだそうと してないか? 本当は もの凄く 大事なモノを 置き去りにした儘で 本当に 癒やしたいモノは なんなのさ? ##癒やしと後悔の日々に 本当に 大事なモノを 守るために 進め前に

      • 『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

        「触発と創作」詩から 曲が生まれ 曲は 詩を歌へと 変貌させる 歌から 映画が生まれ そしてまた その映画から・・ ##触発と創作 皆 繋がっているンだな。

        • 『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

          「忘れ物がいっぱい」気だるい 土曜日の朝 日だまりの中 たらたらと 進む 壊れた愛は ちぎれ雲 僕は ただ独り 風そよぐ丘を進む 何処までも どこまでも 何時までも いつまでも 忘れてないか わすれてないか 大事なこと 忘れてないか ##忘れ物がいっぱい ひと息ついたら もう一度

        『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

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        • 青い鳥の記憶
          309本
        • 『白虎の路』甲州街道とうりゃんせ
          14本
        • 新潮文庫の一冊
          11本

        記事

          『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

          「疲れた夜にマイルスのドリアンを」今日も 疲れたな みんな 知らぬ顔で 今日も 疲れたな 一日 やり過ごす この 気だるい曲が ボクの 気だるさに 寄り添って・・ ##疲れた夜にマイルスのドリアンを

          『虐待児の詩』 青い鳥の記憶

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 14

          その14 「エピローグ」 エピローグ1.フラッシュバック  それから1年後、奈津子のことも忘れかけ、人生の全てが上手くいっているように感じ始めていた。 恋愛を除いては・・ ある日、一通の手紙が届いた。それは、奈津子からの手紙だった。 手紙に目を通した直人は、その手紙をぎゅっと握り締め、バルケッタに乗り込むと表に出た。  それは、直人に欠けていたものが、戻った瞬間でもあった。  フェラーリ550バルケッタに乗って、何度も通った中央道を、今は、泣きたい気持ちをぐっと堪えなが

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 14

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 13

          その13 「翻弄されて」 翻弄されて1.宅配ビデオ  奈津子と別れてから、実家の近所に在った喫茶店で働きながら、音楽の勉強を続けることにした。半年ほど時は経ち、季節は夏を過ぎ、また奈津子と出逢った、あの秋がまた、訪れようとしていた。 そんな時、喫茶店のマスターが、直人を呼び出して、こんな話を始めた。 「浅川くん、僕、あと三年で、四十歳になるんだけど、それまでに、なんかこう、事業みたいなこと、やりたいんだよね。」 「あ、はい・・」 「だけど、何すれば良いのか見当もつかな

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 13

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 12

          その12 「4thデート」 4thデート1.霞草  奈津子とは、携帯での連絡は頻繁に取っていたが、彼氏とも彼女とも断言できない。相変わらず宙ぶらりんの空中浮遊状態だ。 不倫野郎が、奈津子に対して本当に誠実な奴だったなら、奈津子が迷っても仕方がないのかも知れないが、そいつはと云えば、全く優柔不断で、のらりくらりと誤魔化してばかり、どれを取っても奈津子を引き留めておくための手段としか取れないものばかりだった。 奈津子に対して、誠実な態度も、言葉も、微塵もない。  奈津子から不

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 12

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 11

          その11 「3rdデート」 3rdデート1.秋彦と直人  二度目のデートで、奈津子を送って行ってから、しばらく放心したような状態の儘、日々が続いていた。これまで、秋彦に誘われると二つ返事で出かけて行っていた直人だったが、そんな秋彦の呼び出しにも、ここ最近は、応じていなかった。 そうこうしていると、ある日、秋彦が心配して、部屋まで押し掛けてきた。 ピンポーン♪ インターフォンには秋彦が映っている。 「よぉ、秋彦、どしたの急に?」  インターフォンの受話器を取って直人が言っ

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 11

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 10

          その10 「2ndデート」 2ndデート1.UFOキャッチャー  奈津子が直人の部屋を見たいと言ったことから、二度目のデートは、新町界隈で遊ぶことになった。 当日、奈津子が電車で来るというので、東急の桜新町駅まで迎えに来ていた。駅の改札口で待っていると、奈津子が現れた。 「よぉ!」 「待った?」 「んにゃ」  地上へ出ると直人は、桜新町商店街、サザエさん通りの方へと向かって、すたすた歩き出した。 「腹へったろ、少し遠回りんなるけど、商店街でソバでも食ってこうぜ」

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 10

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 9

          その9 「1stデート」 1stデート1.ふるさと湘南  浅川直人が宮下公園横にアストロを停めると、程なくして桐嶋奈津子が現れた。 「よぉ、久しぶりっ!」 「おまたせぇー!」 「あ、バック後ろの席に置いとけば」  日帰りのデートの割には、大きなバックだ。 直人は、そのバックを受け取るとセカンドシートの上に置いた。 「ありがと」  奈津子が助手席に乗り込んでシートベルトを締めたのを確認すると、直人はアストロを走らせ始めた。 「とりあえず、江ノ島でも良いかな?」

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 9

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 8

          その8 「秋彦の策略」 秋彦の策略1.奈津子を送って  まるで定席のように、奈津子が助手席、秋彦と利紗世がセカンドシートに着席すると。運転席の直人が聞いた。 「んで、何処まで送ってけば良かったんだっけ?」 「奈津子は河口湖、あたしは大月、けっこう遠いよぉ!」 「えーっ、マジっ、そんなだったんだぁ(笑)」 「うふふ、怖じ気づいたか(笑)」 「仕方ねぇ、参りやすか・・」 「んじゃ、先に河口湖行って、帰りに利紗世、大月ってことで、宜しくぅ!」 「ほんじゃま、そゆこと

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 8

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 7

          その7 「秋彦の部屋」 秋彦の部屋1.利紗世の忘れ物  一行は、来た時と同じ車に乗り、渋谷方面へと向かって車を走らせていた。 直人が、セカンドシートの秋彦に向かって言った。 「どうする?」 「そうだなぁ、どっかで、お茶でもする?」 「あ、じゃ、秋彦んちで、お茶しよっ!」  利紗世が話に割り込んできた。 「なんで、俺んち?」 「あたし、忘れもの取って帰んなきゃだしね!」 「俺んち、ベッドとテレビ以外、なんもねえよ。 つうか、忘れ物ってなんだよっ!」 「ほら、陣

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 7

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 6

          その6 「キングタット紳士倶楽部」 キングタット紳士倶楽部1.エントランスにて  首都高を飯倉で降りて外苑東通りを六本木方面に五百メートルほど行ったところで、右に曲がると左手に “King-TUT” という絢爛豪華なネオン看板が見えてきた。 エントランスの前面には、かなり広い敷地のフリースペースが設けられており、表の道路に面した左端からエントランス前を通って右端へと抜ける私道が通っている。 その左右にある道路の出入り口の角の所には、それぞれ一体ずつ、ブルーの大理石でできたア

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 6

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 5

          その5 「横浜にて」 横浜にて1.秋の山下公園  駐車場を出て、山下公園に着いた時、海風に秋の香りが乗ってやって来た。 色褪せた広葉樹から、ひとひらの葉が舞い落ちて来るのを目にしたとき、胸が締め付けられたような切なさに、直人は、思わず溜め息をついた。 「直くん、どうしたの?」  利紗世が聞いてきた。 「あ、いや、こんな可愛い女の子達四人と知り合えて、生きてて良かったぁ。。 みたいな!(笑)」  照れ隠しに冗談めかして、わざとキザっぽく言うと 「ふぁあー、なにそれっ

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 5

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 4

          その4 「4対4プチコンパ発進」 4対4プチコンパ発進1.アストロ車内にて  発車してから間もなく、利紗世が口火を切った。 「あんたが直人?」 「あ、あぁ・・・」  “あれれ、気のない返事しちまった。まいっか。(笑)” 「あたし、利紗世。んで、こいつは奈津子、後のオープンカー乗ったフェロモン剥き出しのエロいのが愛、もう一人の大人しそうなのが彩。 よろしくぅ!」  ”ふぅーん、あの子、愛って云うんだ” 直人は、なんだか心の中を見透かされたようで、少し恥ずかしかったが

          『白虎の路』 甲州街道とうりゃんせ 4