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『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』

哲分(てつぶん)は定期的に摂取したほうがいいですね。
というわけで、積読になっていた本書を読みました。

ビジネスパーソンにとって「哲学」は必須科目


一緒に学びましょう!💪


他の哲学入門書とは「ちがう」

哲学の本というと、ソクラテス、プラトン、アリストテレスのように時系列に学ぶ本が多いですが、本書はそういった本ではありません

とりあげられた50のキーコンセプトは、著者の山口周さんが自身の経験において「使えるか、使えないか」の独断と偏見で厳選したものです。

哲学以外の領域もカバーしていて、「人」「組織」「社会」「思考」の4つに整理されています。


山口周さんと言うと、以前『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』という本を紹介しました。

こちらの本は、本書よりさらに厳選した思考・行動様式を紹介している印象で、非常にわかりやすかったです。ちなみに、本書の方が古いです。

この「わかりやすかった」印象が残っていたためか、本書はけっこう難しく思えました。逆に言うと学びがいがあるということです。

山口さんの仕事の関係もあって、「人事」に関する内容が多かったように思います。


いきなりすべてを理解するのではなく、「これだ!」と思ったキーコンセプトを活かし、できたらまた読み返す。そんな本かと感じます。


哲分の再吸収をうながす

「難しかった」と言ってしまうと、「じゃあ読むのはやめようかな」と思われてしまうかもしれませんが、ご安心ください

巻末に「ビジネスパーソンのための哲学ブックガイド」として、40冊ほどの本が紹介されています。

取りこぼした分は、紹介されいる本で吸収しましょう! 私も5冊ほど選んで購入済みです。

(念のための補足)「哲学の学び」を哲分と表現しています


プロセスとアプトプットを区別する

哲学からの学びは、「プロセスからの学び」と「アウトプットからの学び」を区別しようと書かれています。

例えば、デカルトのアウトプットとして有名なのは

我思う、ゆえに我あり

ですね。これだけを見て、「す、すげー!めっちゃ学べるぅ!」と思う人はかなりレアでしょう。

そうではなく、

デカルトがこのアウトプットに至った「プロセス」や「問題に向き合う態度」が重要なのです。

大昔の哲学もそうです。いま考えると「それ違うでしょ」というアウトプットが昔の哲学にはいっぱいあるのですが、

そのプロセスには「いまでもつかえる」ものがあるのです。時系列に学ぶとつまらないのは、昔のアウトプットがつまらないせいもあります。


「人」

「わかりあえない人」こそが、学びや気づきを与えてくれる

という話がありました。すごくわかる。

わかるけど、「わかりあえない人」には近寄りがたいですよね。私は人見知りするので余計近寄りがたいです。

ここ数年、外出して学びの場に行くことがめっきりなくなってしまったのですが、心の余白をつくってまた外に出たいです。


「組織」

会社というタテ型構造のコミュニティが、自分にとって、もはや安全なコミュニティではありえない。それを認識したうえで、

自律的に自分が所属をするコミュニティをつくっていくのだという意識をもつことが大事だ、と書かれていました。

これはすごく共感しており、私も「つくる側」へのシフトを意識しています。まだまだ行動が伴っていないのがいまいちなのですが💦


思考様式・行動様式が定着している組織を変えたいと思ったとき、「解凍=混乱=再凍結」のステップが必要だそうです。(→ではなく=なのは謎)

解凍というのは「終わらせる」ということです。
「まず終わらせる」、日本企業が苦手とすることですよね。

関連して、昭和と平成の時代を山に例えた話がありました。

昭和に築いた成功体験を、「あの時代はよかったね」と振り返りながら、来た道を下山してしまったのが平成という時代だったのではないかと。

なぜ、「終わらせて」から、次の山を目指さなかったのかと…

個人でも気をつけたいと思った話でした。


「思考」

私たちの学びは、「わかった」と思った時には停滞してしまうとのこと。
本当にそうですね。

哲学は、新しい世界を把握する切り口を与えてくれると言います。

例えば「問う」ということ。

「鋭い考察」はいつも「鋭い問い」から生まれる

著者の山口さんは、仕事がら「未来はどうなりますか?」ということを問われるそうですが、そうじゃないだろうと指摘します。

「問い」も「主体的」でありたいですね。


まとめ

「わかりあえない人」に会う
「新しい山」を目指す
主体的に「問う」

以前読んだ山口周さんの『ニュータイプの時代』がすごくわかりやすく印象的な本だったので、本書は難しく感じてしまいました。

そんなときに、「哲学は難しいからもういいや」ではなく、「難しくても哲学を学びたい!」と思って次に進みましょう。

本書で紹介された本を学びつつ、また本書に戻ってこようと思います。


本日の学びはここまで。読んでいただき、ありがとうございます!
また来てください。👋


きしゃこく先生に紹介いただきました。
いつもありがとうございます😊

読書期間 2024/04/25-2024/05/05
初版発行 2018/05/18

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