マガジン

  • The Key Questions 編集後記

    The Key Questionsの記事を書いた後の感想をまとめます。

最近の記事

2024年6月12日の政治経済ニュース 自民党のガバナンスが崩壊すると共依存していた政党も崩壊する

すでに崩壊はしていたんでしょうが、最近の自民党を見るとガバナンス崩壊が隠せなくなってきたなあと思います。ところが興味深いことに自民党が崩壊すると他の政党も巻き込まれてしまうんですよね。反自民というのはつまり自分達の政党の存在意義を相手に依存しているということですし、部分連合も同じです。なので馬場さんは慌てて「一丁目一番地」である大阪都構想を引っ張り出してきました。 中国のスパイ活動にBBCが懸念を表明していますがスパイの関心は軍事的なものから選挙介入を経て経済情報に移ってい

    • 2024年6月11日の政治・時事ニュース エンジニアが政治を語るとわかりやすくなる……のだが

      都知事選挙に「選挙と政策のオープン化」を提案するAIエンジニアが出馬するそうです。政策立案のプロセスを透明化するといいます。おそらくITエンジニアの人の中には「政治の話はわからないが彼の言っていることはよくわかる」という人が多いのではないかと思いました。が、これを既存の政治に組み込もうとすると途端にプロジェクトの難易度が上がるんですよね。経歴を見るとかなりのエリートのようです。霞ヶ関の官僚も含めてこういう人はそもそも政治を指向しなくなっています。実際にこの方も開成・東大からボ

      • 2024年6月10日の政治時事ニュース 日本では選ばれたエリートしか政治議論に参加できない

        ということで本日は鹿児島県警の問題とEU議会選挙について書きました。鹿児島県警の問題は当初情報漏洩事件として扱われていたのですが「どうやら事件隠蔽が行われたのでは?」と言う問題に格上げされつつあります。当初から違和感を持っていた人と何も感じなかった人がいるのではないかと思います。EU議会選挙は各国でかなりの衝撃が広がっています。パリ・オリンピック前のフランスは議会解散を選択しました。パリ・オリンピックの時には首相が変わっているかもしれないですね。 鹿児島県警の事件は当初は情

        • 2024年6月9日の政治・時事ニュース 権力に執着すると犠牲者のことなんかどうでもよくなる……

          鹿児島県警で元幹部の秘密漏洩事件が起こりました。ところがこれは内部通報であるという主張が裁判所で展開されたことで大騒ぎになりつつあります。メディアはさすがに独自調査をしないと報道できないんでしょうが「ハンター」というサイトには内部通報を受けて書かれたとみられる記事が複数掲載されていて現在報道されている以外にもいろいろ行われていた疑いがあるようです。仮に内部通報者が正しかったと仮定するとキャリアを守りたかった本部長とそれに追従した人たちのメディア弾圧ということになってしまいます

        2024年6月12日の政治経済ニュース 自民党のガバナンスが崩壊すると共依存していた政党も崩壊する

        • 2024年6月11日の政治・時事ニュース エンジニアが政治を語るとわかりやすくなる……のだが

        • 2024年6月10日の政治時事ニュース 日本では選ばれたエリートしか政治議論に参加できない

        • 2024年6月9日の政治・時事ニュース 権力に執着すると犠牲者のことなんかどうでもよくなる……

        マガジン

        • The Key Questions 編集後記
          279本

        記事

          2024年6月8日の政治時事ニュース 何を欲しているかを知らずに政治を語っても意味はないのではないか?

          岸田政権の打ち出す政策を見ていて「何か違うなあ」と感じます。今回はその理由を考えたのですが、意外と難航しました。まず「未来をを語ってない」というところまでは難なく理解できます。が、その後が続かない。色々考えていて「そもそも何を欲しているかがわからない点」が問題なんだろうなあと思いました。 結局落ち着いたのが「とりあえずもう少しだけ頑張ってみよう」と思えないという結論です。ではその「とりあえずもう少し頑張ってみよう」が得られないのはどうしてかと考えたのですが「少し頑張れば何か

          2024年6月8日の政治時事ニュース 何を欲しているかを知らずに政治を語っても意味はないのではないか?

          2024年6月7日の政治・時事ニュース オリンピック目前のフランスで不穏な動き

          2024年6月6日はノルマンディ上陸作戦の初日であるD-Dayから80周年の節目だったそうです。民主主義を守り抜くという姿勢を強調したいバイデン大統領とマクロン大統領にとっては格好の政治宣伝の機会となりました。 しかしバイデン大統領はイスラエル情勢をコントロールできていませんし、マクロン大統領もかなり治安の維持に苦労しているようです。未然にテロが防がれていると見ることもできるのでしょうが、ガザとウクライナの情勢が不安定化する中、本当に安全にオリンピックが開催できるのか?とい

          2024年6月7日の政治・時事ニュース オリンピック目前のフランスで不穏な動き

          2024年6月6日の政治・時事ニュース 違う違うそうじゃそうじゃない!だった政治資金規正法の議論

          岸田総理の答弁にたち政治資金規正法の改正案が衆院を通過しました。今回は割と議論を細かく見たのですが、議論に埋没すれば埋没するほど「そんな細かいことを追いかけてどうするの?」と見られることになってしまいました。 結果的に鈴木雅之さんの「違う違うそうじゃそうじゃない!」になっているわけですね。 ブログにも書いたのですが実は日本人は先進国では例外的に政治に関わりたがらない国民です。さらにおそらくは派閥内で支援者の取り合いが起きています。支援者はムラに住んでいるため「他の人たちに

          2024年6月6日の政治・時事ニュース 違う違うそうじゃそうじゃない!だった政治資金規正法の議論

          2024年6月5日の政治・時事ニュース 責め立てて相手を萎縮させてしまう、日本の政治報道

          先日来、維新が予想外の粘りを見せたという記事を書いていたのですが、途端に「いいね」の数が減りました。これは割と想定内でした。経験上、建設的な提案などをするといいねの数が減りそのうち読んでくれる人が少なくなります。どちらかというと「XXはけしからん」「XX党はだらしない」というような読み物が好まれるのです。相手を萎縮させ何もさせないようにするのが日本式なんですね。 とは言っても維新の粘りもここまでという感じはします。どうやら本日委員会採決(本会議は明日)が行われるようですが自

          2024年6月5日の政治・時事ニュース 責め立てて相手を萎縮させてしまう、日本の政治報道

          2024年6月4日の政治・時事ニュース 田崎史郎さんの話を聞いて「あれ間違えたかな?」と思ったのですが……

          テレビ朝日とTBSで田崎史郎さんの話を聞いて「あれ間違えたかな」と思ってしまいました。田崎解説によると「麻生太郎さんが岸田さんに怒っている」という党内政局の話がメインでした。維新については玉川徹さんが「だって維新でしょ?」といい放ちそこで終わりです。 ですが結果的には維新はとりあえず自民党の提案には乗らず「具体的な条文」をつけてやり直しを命じたそうです。結果的にテレビが予想した通りにはなりませんでした。最終的には維新が折れてしまうのでは?と疑っていますが、少なくともテレビが

          2024年6月4日の政治・時事ニュース 田崎史郎さんの話を聞いて「あれ間違えたかな?」と思ったのですが……

          2024年6月3日 犯人探しの「勧善懲悪型民主主義」からの脱却

          最近注目を集めることの少なくなったイスラエル情勢について書きました。「なぜ私たちは目の前にある戦争を止められないんだろう?」という疑問があり、背景には生き残りを図る政治家たちの情報発信があることがわかります。Quoraではアメリカサイドから書いたのですが「これはひっくり返したほうがいいのかな」と考えブログではイスラエル側から書きました。 民主主義がアテにならなくなっているというメッセージングに不安を覚える人も多いかと思うのですがQuoraは実名で書いていることとコメント欄で

          2024年6月3日 犯人探しの「勧善懲悪型民主主義」からの脱却

          2024年6月1日政治・時事ニュース 本当ならばものすごく大きな改革なのですが……

          岸田総理が公明党・維新と相次いで会談を行い政治資金規正法について相手方の要望を「飲む」ことを表明しました。これまで官房機密費・政策活動費ともに車の中で「これ取っときなさい」というような使い方をしてきたと見られていますから、維新が主張するように領収書の保存を義務付けるようになっただけで大きな進展と言えるんですよね。 ただ自民党はこれまで政策活動費の公開については極めて後ろ向きでしたから(仮に維新の期待が正しいとすれば)岸田総理は週末にかけて幹部たちを説得しなければならないこと

          2024年6月1日政治・時事ニュース 本当ならばものすごく大きな改革なのですが……

          2024年5月31日の政治・時事ニュース テレビ朝日でトランプ氏の「重罪」が勘違いされている件について

          本日は国内3本と国際1本の記事を書きました。書いている途中にトランプ氏が刑事事件で有罪判決を受けたという報道がありました。ここに「重罪」という言葉が出てくるのですが、どうも日本では勘違いされているようですね。 アメリカには「軽微な犯罪」と「収監を伴うような重大な犯罪(felony)」という区別があります。つまり犯罪の機械的な区分けなんですよね。ちなみになぜ口止めが重罪になるかというと「政治資金の選挙目的でない利用=寄付者を騙した」ことになり民主主義への挑戦と見做されるからで

          2024年5月31日の政治・時事ニュース テレビ朝日でトランプ氏の「重罪」が勘違いされている件について

          2024年5月30日 「お金は想いをのせる」は伝わらないかもと思いました

          さて、今日のテーマは「お金を粗末に扱う自民党には未来はない」というものなのですが「伝わらないだろうなあ」と思いながら書いています。 記事の趣旨は「お金を粗末に扱う自民党には未来はないだろう」というものです。なぜならば本来「お金は想いをのせるもの」だから。ただこれが伝わらないだろうなあと思いました。いや「想いって何よ?」ってみんな思うのではないでしょうか。 今回の記事は自民党の事務方を2019年まで務めた方のインタビューをもとに書きました。党の幹部が車の中で突然100万円の

          2024年5月30日 「お金は想いをのせる」は伝わらないかもと思いました

          2024年5月29日 財に埋もれる - 「運命」について考えた日

          本日のテーマはお金があるのに困窮してゆく日本というものでした。枝野幸男さんが枕になっているので政策批判の体裁になっているのですが、実は下敷きは四柱推命です。つまり占いなんですね。 四柱推命では貧乏をいくつかに分けます。このうちの「埋財」について書いています。日本は「そもそも入ってこない」状態ではないのですが、何らかの理由でうまく使いこなせていないわけです。 そもそも入ってこない。 使いすぎる。 本人が弱すぎて財をうまく使いこなせない。(財に埋もれている) 財はあるが

          2024年5月29日 財に埋もれる - 「運命」について考えた日

          2024年5月28日 目の前の戦争 部屋の中の象について書くことも大事な仕事なのかも

          目の前で大きな戦争が起きているのですが誰もそれについて語りたがりません。アメリカや国連がこれを戦争と認めていないからです。こうした状態でこれは戦争なんだと訴え続けることこそが今の世の中では重要なのかもしれません。 ガザ地区の衝突が激化しておりついにエジプト側で死者が出ました。エジプトが最も恐れているのはイスラエルがゲートを解放し難民をエジプト側に押し出すことなのでエジプトは温厚にこれを収めるのではないかと思いますが、事態は改善の兆しを見せていません。 国連の機関は西岸も実

          2024年5月28日 目の前の戦争 部屋の中の象について書くことも大事な仕事なのかも

          2024年5月27日 自民党の利権誘導がなくなると日本は「藩」に戻る

          国際ニュースに特に大きな進展がなかったため「なんだ静岡県知事選挙くらいしかないのか」と思いました。が、調べてみると意外と面白かったです。静岡県はご存知の通り、遠江・駿河・伊豆の3国が合同してできている県なのですが選挙結果がこの「国」ごとにくっきりと分かれています。キーマンになっているのはスズキ自動車の鈴木修さん(現在は相談役をされているそうですが)でこの人が支援する候補者が浜松市で勝つことになっています。現在国会議員は自民党所属ですがかつて郵政造反で無所属だった経緯があります

          2024年5月27日 自民党の利権誘導がなくなると日本は「藩」に戻る