HAジメ

ノートの代わりとして使っています。 習作のような文章です。 https://www.…

HAジメ

ノートの代わりとして使っています。 習作のような文章です。 https://www.sowsakuhajime.com/ この人生はエチュードのように終わるのでしょう。

最近の記事

感情と2020年

殺しをテーマにしたドラマがあり 殺しをテーマにしたマンガがある 殺しをテーマにしたアニメがあり 殺しをテーマにした芝居がある 暴行をテーマにしたドラマがあり 暴行をテーマにしたマンガがある 暴行をテーマにしたアニメがあり 暴行をテーマにした芝居がある シナリオを書く人の想像力に驚かされ 漫画家と名乗る人の非人間的な想像力に怯える 原作者の用意周到な殺人鬼的思想 脚本家の冷酷無惨な暴行願望 テレビ欄に溢れる 殺人 殺し 乱暴 暴行 虐殺 死因 死刑 死別 陳列されたマ

    • Tokyo にて Kokyo

      東京にはないものがある 東京にはつぶれた遊園地がなかった 東京には人が来なくなった繁華街はなかった 欲望のはらっぱのようで楽しい 最近 故郷と東京と どちらがいいのだろうかと考えた ぼんやりと考えたら 東京の方が良かった モノとか欲望とか 賑う賑わないとかではなく やる気のある人との出会いが多いからだ 故郷にいた時のような ひとり相撲をしている感覚がないなと ぼんやりとかんじた どちらかと言えば やる気のある人間や やろうとしている人間が無数にいる アー

      • hole

        昨日見つけられなかったピアスを探しながら 正しい生き方を探していた Gメジャーセブンスのコードが思い出せず 逆さまに吊るされた霞草を見ていた 金と銀の粒が向こう側へやってくる 間違った生き方のまま穴を塞いだ キルティングのほつれた糸と あらわになったピンホール いくつかの属性の中で正しい解釈を探していた 銀ではなくプラチナであって 金と言うよりかはゴールドみたいだった ヘタレたフェイクレザーのソファの狭間には 違うものが散らばっていて 探してもらうこともされないまま 思い

        • ボンベ

          上手く泳げないボクは 足に重りをつけられ 暗い海の底の ある一定の箇所を彷徨っっている 月末になると 翌月分の酸素ボンベが海の底へ降りてくる 月の中頃になると 来月分の酸素ボンベが今月も降りてくるのか不安になる いっそのこと 今月で使い果たしてしまおうかと よく思う 時折、木漏れ日の様な光が 暗い海底に注ぎ込む 海底の奥底に まばゆい魚たちが戯れていたことに気づく サンゴのベッドで寝ていたことに気づく 月末の29日 酸素ボンべは降りてこなかった いよいよ かと思った

          6時66分

          強烈な雨音 嫌な過去 面倒くさい現実 眠れない3時33分 止まない雨音 忘れたい過去 疲れる現実 眠れない4時44分 震える雨音 消せない過去 乗り越えられない現実 眠れない5時55分 世界は人口増加だと言うならば 世界中にいる自殺志願者たちに安らかに眠れる薬を与えてあげれないだろうか 元払いで送ってもらえないだろうか 終わりまであと何分 恋には賞味期限があるのだろうか 殺し合いを重ねても 同じようにどこかで愛が重ねられている 誰でも家族を殺されたくないし 愛する人を奪

          不眠

          みんな 一人一人のノートがあって みんな 一人一人の教科書があって みんな 一人一人のテストがあって 一人一人の課題があって みんな それぞれが答えが出せずに悩んでいる それぞれが問題を解けずに悩んでいる それぞれがそれぞれの試験勉強をしている 今日もまた不合格だった 再々再テスト 8両編成の6号車では、全ての民がコウベを垂れ手元のアンチョコを取り憑かれた様に拝んでいる 不眠と頭痛がひどくなってきた あなたは明日のテストに向けて頑張っている それぞれが頑張ってい

          そろそろおしまい

          バイキンマンやショッカーやダースベイダーみたいな悪者を殴り殺すためにパンチやキックを練習してきたけど どこにもいなかった ジョーカーや魔神ブウみたいな悪者を撃ち殺すために世界中、旅したけどいなかった そろそろ自分も50才 世界平和のためにパンチやキックを頑張ってきたけど この先、10年のウチに見つかるのかな 悪者はいったいどこにいるのだろう 街を壊し 人々を次々に撃ち殺し 炎で街を壊滅させる悪者は いつ現れるのだろう ショッカーやバイキンマンは いつ現れるのだろう

          そろそろおしまい

          知らない

          僕には僕のことが分からない 僕がどんな顔をしているのか分からない 僕がどんな性格なのか分からない 僕が僕なのか分からない 僕は僕の声が分からない 僕は僕の匂いが分からない 僕は僕の癖が分からない 僕は僕の価値が分からない 僕は最後まで何も知らなかった

          青森とはなんなのか

          今日は8月2日。 昨日は8月1日。 本来であれば一年の始まりを記念する最も大事な日であった。 であった。 つまり、過去形である。 私にとって8月1日から8月7日が一年のピークであり、この7日間のために全身全霊全体力全精神を注いできた。 きた。 そう、過去形である。 8月1日は、ねぶた祭りの前夜祭、8月7日はねぶた祭りの最終日 、いわゆる「ナヌカビ」である。 この7日間は、私にとっての切望する至福の7日間であった。 この7日間以外は、土に潜り、セミのように生きてい

          青森とはなんなのか

          マティス展。志功さん、「自我」像

          『ダンス』や『ブルーヌード』を見れると思い 上野へ向ってしまった。 私は2019年に、『nothing』という作品を制作した。 日本語タイトルは、 『「せめて半分くらいは残しておきたい自我」像』。 ご覧の通り、 志功さんの影響を受け、 マティスの影響を受け、 描き残したものだ。 以上。 と、言いたいところだが、 言いたいところは、 すっかり届いていないわけで。 と言うわけで。 では、まず、つまり。 志功さんとマティスに共通項があることを感じたというとこから始めよう

          マティス展。志功さん、「自我」像

          CADAN現代美術2023

          天王洲で開催されている「CADAN現代美術2023」へ行ってきた。 CADANとは日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)のことである。 この度のイベントは、いわゆる “アートフェア“と呼ばれるものになる。 CADANに加盟するギャラリーが所属作家1名を選び各ブースに展示するという趣旨のアートフェアだ。 若手作家からベテラン作家まで様々な方々が展示され、販売されていた。 アートフェアを体感する

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          「追憶のレゾナンス」

          追憶のレゾナンス レールに腰を降ろすと下半身ににぶい振動が伝わる 何百メートルと伸びるモノレールは まだこの先の山頂に向かって伸びているようだ トロッコは降りてゆくのだろうか登って来るのだろうか 視界からいなくなったエンジンの振動を感じながら わさび田を眺め あとから来る人を待っている 江戸時代から続くわさび田には 不釣り合いな振動だなと 感じたりした 針葉樹が多く植えられた山間いを眺めている 良く見ていた景色 良く見ていた光景だったと思い出す 何年も前に この

          「追憶のレゾナンス」

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          RECREATION by SUPERCAR

          雨上がりのSEで曲がはじまる。 6月。東京は梅雨。 RECREATION=休養、遊び、気晴らし。 未来のリクリエイション 互いのリクリエイション サビに入るとドラムが軽快なリズムを刻む 透明なハート 透明な音 透明な未来 リ クリエイション Re,creation 休養とは再創造のことだろうか

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          「a GAIN」

          滞在制作 IN [小川まちやどツキ] 埼玉県小川町。私はこの小川町から南に30キロほど下った飯能市という街に15年弱暮らしていた。私が産まれた場所は、北の街、青森市だが高校から埼玉で暮らしている。卒業後一度、東京で暮らしていたが、再びその飯能市に戻ってきている。 小川町の景色や空気は、私を懐かしく切なく悲しい気持ちにさせてくれた。 12月の埼玉はとても寒く、北の街で育った私ですら凍える風が吹いた。 埼玉の高校は寮生活だった。 夕食が終わり、敷地の外で年上のあの人とよく散歩

          「a GAIN」

          朝焼け

          この何年か朝焼けを見る生活を続けている。 朝焼けは、力が抜けた体をなだめてくれた。 雑多な東京は好きになれないが、静けさの中から湧き上がる東京の朝焼けはとても美しいと思っている。 朝焼けの歌。 高校3年生の頃だったと思う。 この曲が入っていたアルバムは、とてもよく聞いていた。 朝焼けの美しさが訪れない日々の中で それでも僕は夜明けを待っていた。 今にも消えてしまいそうだった そんな明かりみたいなのをたずさえながら。 ほのかな灯りの遊歩道。 まだやれるのかな、なんて。 僕の座

          春とあおもり

          春が来た。 春が来たようだ。 私はそこにいない。 春は私にとって、そのあおもりにとって、 とても大事な季節だ。 とてもとても大事な季節なのである。 短い夏を終わり、艶やかな秋を通り過ぎ、まっ白なおもい冬が来る。 あの頃は、冬になると仕事の心配をしていた。 あの頃は、冬になると家の具合を心配していた。 出稼ぎに出る友もいた。 暖房費や燃料費なんかを気にしていた。 春は来るのだろうか。 本当に春は来るのだろうか。 青黒い空の下、家根の上で星を眺めながら諦めていた。 有り

          春とあおもり